熾烈なALワイルドカード・レース
現地2026年9月12日、トロント・ブルージェイズはボルチモア・オリオールズを招いての3ゲームシリーズのGm2。
前日のGm1でオリオールズに4-7のスコアで敗れたブルージェイズは、ALワイルドカード・レースで3枠目のガーディアンズとのゲーム差が2.0に開きました。これでポストシーズン進出の望みが絶たれたかのように見えたのですが、この日は伏兵のブレット・ベイトマンのHRが飛び出すなど、ブルペン・デーにもかかわらず、オリオールズに7-3で勝利。またしてもプレーオフ進出の可能性を復活させました。

TOR:初回の満塁のピンチを切り抜ける
このゲームはひょっとしたら、初回でオリオールズが大量点を入れる可能性がありました。ブルージェイズの先発はスペンサー・マイルズ。主にリリーフで登板することが多いのですが、今回のようなローテーションの谷間に先発してスイングマンの役割を果たしています。
力強いボールを投げる右腕は立ち上がり、先頭のディラン・ビーバーズから三振を奪い、上々の滑り出しかと思われたのですが、この後、ピート・アロンゾを四球で歩かせると、ジャクソン・ホリデーは三振で2アウト。ところが、コディー・メイヨーにシングルを許し、ガナー・ヘンダーソンはABSチャレンジの末に四球を出し、2アウト満塁に。ここでクリスチャン・エンカーナシオン=ストランドはアウトコースにコースを絞っていたようで、96.6 mphの外枠ギリギリの4シームに対応。打球は右中間への大きなフライ。満塁HRか!と思われた打球はウォーニング・ゾーンで落下し、スペンサー・マイルズは事なきを得ました。もしもグランドスラムだったなら、ブルージェイズはかなりしんどい展開になっていたでしょう。
伏兵、ブレット・ベイトマンがHR
1回裏、ブルージェイズはオリオールズ先発のカイル・ブラデッシュから四球で歩いたブレット・ベイトマンを1塁に置いて、ブラディミール・ゲレロ・Jr.がタイムリー・ダブルを放ち、まずは1点を先制。つづくアレハンドロ・カークもRFへのタイムリーを放ってゲレロ・Jr.を迎え入れ、オリオールズは2点を入れます。
3回裏、2巡目となったブルージェイズは先頭のブレット・ベイトマンがカイル・ブラデッシュの94.8 mphの4シームを右中間スタンドに放り込むHRを放ち、3-0とリードを拡大。
まさかの2試合連続!?
ブレット・ベイトマンは11日のGm1でちょうどメジャー初HRを放ったばかり。それから24時間も経たないうちに、ほぼ同じ地点へ2本目のHRを叩き込みました。
ブレット・ベイトマンは大学時代(ミネソタ大学)、128試合に出場してHRを1本も打ったことがなかった打者。NCAAは金属バットであるにも関わらずです。2023年にカブスから8巡目で指名されてプロ入りしたベイトマンは、2026年8月2日のトレード・デッドラインでカブスがケビン・ゴーズマンを獲得したディールでブルージェイズに移籍。メジャー・デビューはブルージェイズに移籍した後の2026年8月7日です。

これまではカブスのマイナーでプレーしていたベイトマンは4シーズンにわたって放ったHRはたったの6本。
タイプとしては持ち前の俊足を生かした走塁や優れた守備で貢献する典型的な「コンタクトヒッター(巧打者)」というタイプ。
今回のオリオールズとのシリーズで2試合連続でHRを放ったということで、この嬉しい予想外の出来事にブルージェイズ・ダグアウトは沸き立ちました。
なお、ベイトマンはアジア系の顔立ちですが、母が韓国出身。お父さんはキース・ベイトマン(Keith Bateman)で選手としては大学時代に大いに活躍。MLBには入れませんでしたが、現役引退後もカレッジ・ベースボールの指導に大いに携わっている方です。
岡本、大暴投
ブルージェイズは3回裏、アレハンドロ・カークに2ランHRも飛び出して3点を上げ、3回を終えて5-0とリード。 3回裏は岡本選手にもシングルが出ました。
その岡本選手は直後の4回表の守備で1アウト2塁で、クリスチャン・エンカーナシオン=ストランドが放った3Bゴロをハンブル。前に落としたので慌てて1塁へ投げたのですが、これが豪快な暴投で2塁ランナーのガナー・ヘンダーソンが生還。岡本選手はこの後ももう1つエラーをし、今季エラー数は19個となっております。
ブルージェイズはこの後も追加点を上げ、計7名の投手リレーでオリオールズに勝利。ローテーションの谷間で厳しい状況のゲームでしたが、序盤の効果的な得点で見事に逃げ切りました。
ALワイルドカード争い
これでブルージェイズのシーズン成績は74勝75敗。
ガーディアンズが敗戦
この日、ALワイルドカード3位のガーディアンズは同地区のツインズとの対戦で、ツインズのトップ・プロスペクトでこの日がデビュー戦となったエマニュエル・ロドリゲスの攻守にわたる活躍で3−4で敗戦。ガーディアンズのシーズン成績は75勝74敗に。
AL中地区の首位争い
ALセントラルは現時点で首位がホワイトソックスですが、成績は76勝72敗。ガーディアンズは1.5ゲーム差で地区タイトルも追っている状況。十分に狙える位置です。
ALワイルドカード枠3枠目の争い
もし、ガーディアンズがこのままホワイトソックスから首位の座を奪えなければ、ワイルドカード枠でのプレーオフ進出に切り替わるのですが、ALのワイルドカード枠はNO.1、2はほぼ決まり。その場合はNO.3スポットを巡る争いに参戦となります。
| # | Club | W | L | W% |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ヤンキース | 85 | 63 | .574 |
| 2 | レッドソックス | 81 | 68 | .544 |
3位以下はご覧の状況。GBはGames Behindの略でゲーム差のこと
| # | Club | W | L | W% | GB |
|---|---|---|---|---|---|
| 3 | ガーディアンズ | 75 | 74 | .503 | – |
| 4 | ブルージェイズ | 74 | 75 | .497 | 1,0 |
| 5 | レンジャーズ | 73 | 76 | .490 | 2.0 |
| 6 | オリオールズ | 72 | 77 | .483 | 3.0 |
| 7 | ツインズ | 70 | 78 | .473 | 4.5 |
残りは12試合。どこもかなりの本気を出しての戦いとなりますので、予測できる勝率ラインをフラットな5割に想定すると、なかなか現状のポジションを突破しにくくなります。ここでXファクターが出て連勝を決めるクラブが出てくるかどうか。
楽しみはあります。もし、ブルージェイズが3枠目に上がってくるとALのプレーオフはイーストから4クラブが進出ということになります。
お読みいただき、ありがとうございました。

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