カブス、ローテーション補強を実施
現地2026年8月2日、トレード・デッドラインまで残り1日ということで早めにローテーション補強に乗り出していたシカゴ・カブスがこれはもう補強の本丸とも言える大きなディールをまとめました。
トロント・ブルージェイズからケビン・ゴーズマンを獲得です。これはカブスにとって見ると想定外の良い補強になったかもれません。
ブルージェイズは今DLでは「売り」を選択
それとは逆に2025年のワールドシリーズでドジャースをあと一歩まで追い詰めたトロント・ブルージェイズは今季はこのデッドラインで「売り」を選択せざるを得ませでした。

開幕早々はさすが前年のALチャンプという強い戦い方を見せたものの、ローテーション投手が相次ぎ故障し、自慢の打線もゲレロ・Jr.のHR6本など全く振るわず、今季はALイースト最下位。ディラン・シーズンを獲得するなどAL連覇も感じさせたブルージェイズでしたが、注ぎ込んだ資金が膨れ上がるばかりとなりました。現時点の贅沢税上のサラリーは約$320M。今季のスレッシュホールドは$244Mですから、約$76Mの超過です。
トレード概要
このトレードで動くのは計3名。1:2のトレードです。
カブスGet
- ケビン・ゴーズマン(Kevin Gausman/ 35) RHP
ブルージェイズGet
- タイ・サウシジーン(Ty Southisene/21) 2B, SS | B/T: R/R
- 発音は SOUTH + ih + zeen。実際の発音は「サウディシーン」のように聞こえますが、一旦は上記のようにしました。
- ブレット・ベイトマン(Brett Bateman/24)OF | B/T: L/L
カブスは残額をそのまま引き継ぐ
ケビン・ゴーズマンの現在の契約は2021年11月にブルージェイズとサインした5 年/$110M (2022-26)。このうち2026年のサラリーは$23Mで、残り2ヶ月の残額は約$7.3M。カブスはこれをこのまま引き継ぎます。
ブルージェイズは若干のサラリー減にはなりました。
(カブス)ケビン・ゴーズマン
2026シーズンを35歳で迎えたケビン・ゴーズマンはシーズン終了後にFAとなります。チームは上述のように振るわなかったのでトレードの対象となったのは自然な流れと言えます。ただ、ゴーズマンはブルージェイズが気に入っているのでシーズン終了後にFAとなって再契約するという未来も十分にあり得ます。
2026シーズンはここまで23先発で127.1イニングを投げ、ERA 4.38。SOレートは23.5%、BBレートは6.7%を記録。2025年のERAが3.59でしたから今季は若干の後退があります。今季はオフスピード・ピッチ(変化球)を以前よりも効果的に攻略されている面もあります。
とは言え、ケビン・ゴーズマンは実績十分の投手。2021年から2025年まで5年連続二桁勝利。これが30歳を過ぎてからというのですから、彼がいかにファストボールの質を維持し、得意のスプリットに磨きをかけてきたのかがわかります。
ポストシーズンは通算14試合に登板。2025年はALDSからワールドシリーズまで計7試合に登板し、30.2 IPでERA 2.93をマーク。マリナーズとのALCSの大一番のGm7では7回からリリーフで登板したこともあり、かけがえのない存在でした。
カブスのローテーション
カブスは現時点でデービッド・ピーターソン、マシュー・ボイド、今永投手、コリン・レア、そしてアーロン・シバーリで回しており、このうちデービッド・ピーターソンとアーロン・シバーリは今トレード・デッドラインを迎える前にはやめに手を打って獲得。ケビン・ゴーズマンはカブスのローテーションの中心になるかもしれません。
ただ、ゴーズマンはリグレーで相性が悪いデータもあります。ERAは11.70。ただしこれは3登板、2先発でIPは10.2という非常に限られた登板機会のものですから忘れた方がいい情報かも。

DFAのジェイムソン・タイヨンはブルージェイズへ
なお、別ディールになりますが、7月27日にカブスをDFAとなったジェイムソン・タイヨンは金銭(タイヨンのサラリーの一部)とともに8月2日、ブルージェイズへトレードされることとなりました。カブスが受け取るのはPTBNL(後日指名)です。なお、タイヨンのサラリーをカブスがどれだけ負担したのは公表されておりません。

(TOR)タイ・サウシジーン
ブルージェイズが受け取る難読のタイ・サウシジーンは21歳になったばかりの右投げ右打ちの2B、SS。ドラフトは2024年のカブスの4巡目指名。身長が5フィート7インチで170cm。
「ベースボール・アメリカ」誌のカブスのプロスペクト30リストで10位、MLBパイプラインのカブスのリストでは13位、ブルージェイズに移籍してからは17位にランクイン。
野球一家の4人兄弟の一人で、双子のティー(Tee)はサザン・ネバダ・コミュニティ・カレッジで投手としてプレーし、弟のテイト(Tate)は2025年のドラフト1巡目でブレーブスに指名され、さらに年下の弟トロイ(Troy)はオレゴン州立大学への進学が決まっています。2026年ドラフト候補の高校生でもありました。
タイ・サウシジーンは高い野球IQと、USAベースボールやショーケース・サーキット(プロスペクト向けの大会)での長年にわたる好成績が評価され、スロット額(指名順位ごとの推奨契約金)を上回る$1Mのサイニング・ボーナスを獲得。プロデビューとなった2025年はシングルAで90試合に出場し(ルーキー・リーグは1試合のみ)、.244/.387/.276、41盗塁を記録し、RUNは69。
2026年にはハイAに昇格。.326/.451/.372をマーク。
彼はニック・アレン・タイプ。、出塁能力と俊敏性ではニック・アレンを上回る一方、守備力はアレンには及びません。確かなスピードと瞬発力に優れた身体能力を持つだけでなく、それらを最大限に活かすための本能的なセンスも備えており、非常に面白い素材です。
(TOR)ブレット・ベイトマン
24歳の左投げ左打ちのOFは2023年のカブスの8巡目指名。ブルージェイズに移籍後、チーム内のトップ30リストでは20位にランクイン。
2026年はトリプルAでプレーしており、82試合で.312/.430/.421、OPS .851、HR 3、2B 18をマーク。
ミネソタ大学時代にクレイグ・カウンセル監督の息子のブレイディと共にプレー。パワー不足の評価がある一方、コンタクト能力、スピード、肩は評価が高く、マイルズ・ストローのようなタイプという評も。
カブスはあと1日でもう一人獲得するのかどうか、注目です。
お読みいただき、ありがとうございました。

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