アストロズをスウィープ!
現地2026年9月20日、NLイーストがついに決まりました!アトランタ・ブレーブスが2023年以来、3年ぶりとなる地区タイトルを手にしました。おめでとうございます。
ヒューストンでのアストロズ戦
まず、地区優勝を決めたゲームについてです。この日は、アストロズとのシリーズ・ファイナル。
アストロズとはインター・リーグになるので、ブレーブスがヒューストンのダイキン・パークでゲームを行うのはかなりレア。ただ、調べて見ると、2年に1度の頻度ではやっているようで、前回は2024年4月15日-17日に行い、この時はブレーブスがスウィープしました。アストロズとは毎年1シリーズずつスケジュールが組まれ、シーズンごとにホームとロードを行ったり来たりという設定となっています。
このゲームは今季のブレーブスの象徴的な存在となったマーティン・ペレスがゲームを作りました。
マーティン・ペレスが好投
先発はブレーブスが35歳のベテラン左腕のマーティン・ペレス、アストロズが復帰後、アストロズのALウエストの首位争いの原動力となっているハンター・ブラウン。
ブレーブス打線はハンター・ブラウンに対し、初回からランナーを出してチャンスを作るも、一本が出ず。結局、5イニングで10個の三振を喫し、序盤はスコアレスが続きました。ただし、98球を投げさせたことで、5イニングでの降板につなげたのも確か。アストロズからすると、ハンター・ブラウンで無ければ、序盤にブレーブスのペースに持って行かれていたような展開でした。
守りの方はマーティン・ペレスが立ち上がりに2アウト満塁のピンチを招きましたが、クリスチャン・ウォーカーをフライアウトに仕留めてピンチを脱出。
ペレスは2回、3回を三者凡退に抑え、ブレーブスに流れを引き寄せる投球を見せていましたが、4回裏に先頭のホセ・アルトゥーベにHRを打たれて先制点を与えてしまいます。
ビクター・メデロスが大仕事!
さらにペレスは5回裏に先頭のブライス・マシューズにシングルを打たれて出塁を許すと、1アウト後にヨルダン・アルバレスにシングル、アイザック・パレデスに四球を与え、1アウト満塁の大ピンチを招きます。
ここでブレーブスは右腕のビクター・メデロス(Víctor Mederos)にスイッチ。元エンゼルスの投手ですね。メデロスは代わりばなにホセ・アルトゥーベを打席に迎えるも、なんと3球三振に仕留めて2アウト目を奪います。3球ともアウトローへの投球でした。
つづくバッターはヤイナー・ディアスで2球連続でボールとなるも、1ストライク後にパワー・シンカーで2Bゴロに仕留めてピンチを脱出。追加点を与えませんでした。
マイク・ヤストレムスキーが殊勲の3ランHR
大ピンチを凌いだブレーブスは直後の6回表にチャンスを迎えます。アストロズは6回からブライアン・キング。そのキングに対し、ブレーブスは先頭のマイケル・ハリス2世が四球を選んで出塁すると、マウリシオ・ドゥバンがLFへ2ベースを放ってノーアウト2,3塁のチャンス。
ここでオジー・アルビーズがRFへタイムリーを放って1-1の同点に追いつくと、ノーアウト1、3塁で打席はマイク・ヤストレムスキー。そのヤストレムスキーは2ストライクと追い込まれながらも、5球目の真ん中高めの92mphの4シームを捉え、これが右中間スタンドに入る3ランHRとなり、ブレーブスが一気に4-1とリード。
ブレーブスはその後、4番手のレイ・カー(Ray Kerr)が8回裏にヤイナー・ディアスにソロHRを打たれるも(ATL 4,HOU 2)、失点はこの1点のみ。
9回裏は左腕のディラン・ドッド(Dylan Dodd)が3者連続三振に抑え、ゲームセット。4-2のスコアで勝利。
このゲーム前までにマジックNO.を1に減らしていたブレーブスは、この勝利でNLイーストの地区優勝を自力で決めたのでした。

シーズン前の評価は散々
開幕前、ブレーブスに対する評価は懐疑的というか、むしろ散々でした。
投手陣の相次ぐ怪我
特に先発投手陣にけが人が続出したことが大きな懸念材料となり、期待されたスペンサー・シュウェレンバック、ハーストン・ウォルドレップが同じ時期に右肘の遊離体の除去手術で3ヶ月以上の離脱が決定。

さらに痛かったのは2024年4月にトミー・ジョン手術を実施し、2025年に復帰したスペンサー・ストライダーが術後、まったく振るわなかったことです。
2022年に強烈な活躍を見せ続けたストライダーは、2023年には20勝5敗、ERA 3.86、SO 281をマークし、名実ともにMLBを代表する右腕になっていたのですが、術後の2025年は7勝14敗、ERA 4.45、SO 131。
2026年も3月終わりに左腹斜筋の肉離れを起こしてILに入るなど、開幕前から復活の兆しがありませんでした。ストライダーはシーズンが始まると6月13日には右肘の炎症でIL入りとなり、すぐに60 Days ILに移管となり、今季は8試合でERA 5.38と苦戦したまま。

また3月24日にローテーション候補だった左腕のジョーイ・ウェンツが右膝ACL断裂でシーズン・エンディングが確定したことも痛すぎて、カウント出来る有望な先発は、クリス・セール、グラント・ホームズくらい。そのクリス・セールも年齢要素で懐疑的な見方が多く、どうやって先発を回すのか?苦戦しか見えない状況だったのです。
さらに打撃ではLFやDHとしての起用が期待されていたジュリクソン・プロファーが、シーズン開幕前にPEDs(禁止薬物)使用による2度目の出場停止処分に。
編成にとっては頭が痛過ぎるという状況に見舞われておりました。
シーズン開幕後に下馬評を覆す!
ところが、開幕するとブレーブスは下馬評を覆しました。これには今季から指揮を執ることとなったウォルト・ワイス監督はいつも、このシーズン前の下馬評の悪さを選手たちに意識させ、発奮させていたようです。こんなものじゃないぞと。
今季の象徴、マーティン・ペレス
いざ、開幕すると心配されたローテーションはまず、ベテランのクリス・セールが2024年にサイ・ヤング賞を受賞した時のような好投を見せ、ローテーションの柱として大いに機能。2026年もここまでは26先発で14勝9敗、ERA 2.18とまたもサイ・ヤング賞候補です。
右腕のグラント・ホームズも大いに機能し、ここまで29先発で10勝5敗、ERA 3.47をマーク。
9月に入り、右膝の手術で離脱することになったブライス・エルダーも26先発でERA 4.11をマーク。それになんと言ってもマーティン・ペレスです。
ベテラン左腕は2月にマイナー契約でブレーブスとサイン。NRI(ノン・ロースター・インバイティー)でスプリング・トレーニングではメジャー・キャンプに参加したものの、開幕後の4月12日にはDFAに。一旦はFAとなったペレスでしたが、3日後の4月15日には再びブレーブスとマイナー契約を結び、4月17日にはメジャー・ロスター入りを果たしました。
その後は7月に前腕の炎症で離脱した時期があったものの、30試合、26先発で9勝9敗、ERA 3.04をマーク。彼が機能したことは大きかったです。シーズン前には考えられなかったことです。
その後もブレーブスはトレード・デッドラインでジャイアンツからタイラー・マーリーを獲得。これがうまくはまり、ブレーブス移籍後は8試合でERAが1.28。ブレーブス加入時のERAは5.13だった点も注目すべき変化です。

打線も機能
またブレーブスの打線は非常にバランスが良かったです。
140安打以上放っているのはドレイク・ボールドウィン、マット・オルソン、オジー・アルビーズ、マウリシオ・ドゥバン、マイケル・ハリス2世の5名。
20HR以上を放っているのはマット・オルソン、マイケル・ハリス2世、ドレイク・ボールドウィン、オジー・アルビーズ、ロナルド・アクーニャ・Jr.の5名。
2025年のNL ROYのドレイク・ボールドウィンが非常にインパクトをもたらした活躍をしています。
両膝に懸念のあるロナルド・アクーニャ・Jr.は今季はハムストリングス痛に悩まされ、2023年の70-40のシーズンのようには行きませんでしたが、それでもシーズン終盤のフィリーズ戦で効果的なHRを放つなどその存在感を大いに発揮しました。
そんなブレーブスは開幕直後からかなり飛ばし、早々に首位を奪取。6月に9勝14敗と負け越したものの、そのまま首位をキープし、7月以降も大崩れすることなく、多くて3連敗を月に1度喫した程度。バランス良く勝ちきったという具合です。
つまりはチームの危機を全員で救ったというそんなシーズンだったと思います。
地区優勝24度
ブレーブスは今回の地区優勝で、1969年に地区制が導入されて以来、ドジャースとともに最多タイとなる24度の地区優勝ということになりました。
また2018年からの9シーズンで7度の地区優勝、8度のポストシーズン進出となりました。
ブレーブスは21日は移動日でオフ。22日からホームでのレッズ3連戦、25日からのマイアミとの3連戦で終了。残りは6試合。まだプレーオフのシードは確定していませんが、このままの勝率であれば、地区優勝の中のシード3となり、ワイルドカードを戦うことになります。
対戦相手はワイルドカードの3枠目。現時点でカブス、パドレス、フィリーズでワイルドカード枠内の順位を争っており、なんとも言えないですが、NLイーストのフィリーズとの対戦になる可能性も大いにあります。
どうなるでしょうね?
お読みいただき、ありがとうございました。

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