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【MLB2024】ブレント・ハニーウェル・Jr.がDFAに。ドジャースの予想外の決断はどう出る?(追記あり)

ドジャース、またもや意外な決断

 現地2024年8月18日、ロサンゼルス・ドジャースはリリーバー右腕で結果を出しているブレント・ハネウェル・Jr.(Brent Honeywell Jr.)をDFAとし、メジャー・ロスターから外しました。

 結果を出していただけにこの決断は予想外でした。

 ドジャースは去るトレードデッドラインにおいてもローテーションで8勝2敗と結果を出していたジェームス・パクストンをDFAに。しかもこの時はクレイトン・カーショウとタイラー・グラスノー、ウォーカー・ビューラーの復帰見込が立っていたとは言え、ローテーションもブルペンも怪我人が多数いる中での決断でした。

 この予想外の決断がどう出るのか、興味深いところではあります。

結果を出していたブレント・ハニーウェル・Jr.

 ブレント・ハニーウェル・Jr.は、パイレーツがウェーバーにかけたところを7月13日にドジャースがクレームオフ。翌14日にはロスター入りさせ、その日のタイガース戦にいきなり先発。3イニングを被安打1、スコアレス、BB 0、SO 2という見事に起用に応えて見せました。

 7月はデビュー戦の先発も含めて7試合に登板し、12.2 IPで被安打9、失点1、BB 2、SO 9でERA 0.71をマーク。デビュー戦から6試合連続でスコアレス、BB 0と素晴らしい投球を披露しました。

 やや結果が荒れたのが8月6日のフィリーズ戦で、6回からゲーム終了まで3.2イニングを投げ、被安打8、失点3、自責点3、BB 1、SO1、HR 2、HBP 1。この試合は2-6で敗れています。荒れたのはこのゲームくらいで、8月14日のブルワーズ戦でも2.0 IPで失点1、自責点0、BB 0、SO 2。そしてドジャースでの最後の登板となった17日のカージナルス戦でも2.0 IPで被安打3、失点1、自責点1、BB 1、SO 0、HR 1という内容でした。

 堅牢というところまで行きませんが、ドジャースでの成績は10試合に登板し、20.1 IPでERA 2.21と結果を出していました。ダニエル・ハドソンよりは強気で安定感があったと思っていたのですが、まさかのDFAとなったのでした。

 そんなブレント・ハニーウェル・Jr.をドジャースがどうしてDFAにしたのか、ちょっと考えてみたいと思います。

DFA理由

ILから復帰する投手が複数出てきたこと

 これが大きいと言えば大きいのですが、復帰する投手が出てきたということが挙げられます。

  • 8/17、RHP ライアン・ブレイジャーが復帰
  • 8/17、RHP ブレイク・トライネンがマイナーのリハビリ登板へ
  • 8/17、RHP コナー・ブログドンがマイナーのリハビリ登板へ

 ライアン・ブレイジャーならブレント・ハニーウェル・Jr.の方が良さそうに思うのですが、ドジャースはブレイジャーをILから復帰させました。

 そしてブレイク・トライネンが復帰間近というのが大きいと思います。そしてコナー・ブログドンもマイナーのリハビリ登板でクラスA+にアサインされました。彼らは即座に復帰は出来ませんが、マイナーでの登板が良ければ早いタイミングでコールアップされそうです。

若手にロスター空ける

 こちらはもうオフィシャルですが、ドジャースは18日に25才のベン・カスパリウス(Ben Casparius)のメジャーへの昇格を決めました。

 ベン・カスパリウスは、2021年のドジャースの5巡目指名の右腕。今季はAAで開幕を迎え、すぐにトリプルAに昇格。トリプルAでは13試合に先発し、ERA 3.54。SO9は9.8、BB9は4.7。三振が取れるものの、コントロールにやや不安のある投手です。彼の昇格はタイラー・グラスノーが右肘の張りで再びILに入ったことにより、先発ローテーションに入ることが期待されます。

スタッツ

 ERAが2.21と非常によく、BBも少なかったブレント・ハニーウェル・Jr.。2024年のBB%は5.1でこれはMLB平均の8.4%を大きく下回る数字で非常に素晴らしかったです。

 ただし、1つだけ上がらなかったものがあります。それがSO%。2024年のそれは15.2%でMLB平均の22.7%を大きく下回ります。これは平均を上回ってもらいたい指標です。

 SO%が低いと何がいけないかというと、得点に繋がり易いという考えがあります。

 特にハニーウェルの場合、ドジャースで記録されたEV(Exit Velocity)、つまりバットから放たれる瞬間のアベレージ・ベロシティーが90.7mphを記録。MLB平均は88.3mphですから、いかに強い打球を打たれているかがわかります。ちなみにHard Hit Rateは44.3%でMLB平均の39.0%を大きく上回ります。Hard Hitの定義は、EVが95 mph以上の打球のことを言います。

 ERAの良さとは別にFIP(Fielding Independent Pitching)は4.74、xERA(Expected Earned Run Avg)は5.28、SIERA(Skill-interactive Earned Run Average )は4.67。もしこの指標通りに動いてしまえば、リリーバーとしてはかなり厳しい状況にはあります。

スクリューがある!

 しかし、ハニーウェルはドジャースで抑えてきました。それは現在のMLBで彼ほどの使い手はいないというスクリュー・ボールを持っているため。80mphほどで落差の大きいスクリュー・ボールは打者にとっては非常に厄介なボール。 また対戦前からハニーウェル=スクリューという図式が頭にあることから、打者に与しやすしと思わせないブランドを持っているとも言えるでしょう。

 ただ、このスクリューも万能ではなく、ハニーウェルが投げるスクリューの打率は.300を記録していることから、対応出来る時もあります。それゆえに、キャッチャーがこのボールをどのタイミングで使うか?という共同作業が必要なボールとも言えます。

 それにしてもよく落ちます。ちなみにハニーウェルがもっとも打たれていない球種は何かというとスウィーパーで、今季はまだ打たれていません。投球数も少ないというのもあるのですが。

元トッププロスペクト 

 ブレント・ハニーウェル・Jr.は、2014年にレイズから2巡目指名され、2017年のフューチャーズ・ゲームでMVPを獲得。これでファンの期待値が一気に上がりました。

 2018年シーズン前のトップ・プロスペクト・ランクではBaseball Americaで14位。しかし、残念なことに、彼は2018年から2020年まで怪我のために登板出来ませんでした。2018年2月にUCL断裂が判明し、トミー・ジョン手術を実施。

 ここからが痛ましいのですが、TJ手術から約1年3ヶ月が経過した2019年6月8日にリハビリ中のブルペン・セッションで手術した右肘の骨を骨折。この報を聞いた時、もうだめかと思いました。

 しかし、その後2021年に待望のメジャー・デビューを果たします。

 ただし、2021年は3試合で4.1イニングのみの登板に。 辛抱強く待ったレイズですが、2022年にハニーウェルをアスレチックスにトレード。2022年はメジャーでの登板がなく、オフにFAに。

 2023年1月にパドレスとサインし、36試合、46.2イニングに登板し、ERA 4.05とミドル・リリーフとして活躍するも、8月にDFAに。パドレスがウェーバーにかけたところをホワイトソックスがクレームオフし、ホワイトソックスへ移籍。しかしホワイトソックスでは4試合に登板したのみでした。

 オフに再びFAとなり、2024年2月にパイレーツとマイナー契約。 パイレーツでは2試合のみに登板し、ERA 2.70をマークするも7月にDFA。ウェーバーにかけたところをドジャースが獲得したという流れです。

おそらくFA、そしてコンテンダーへ

 ハニーウェルの今後ですが、おそらく数日中に彼をウェーバーからクレームオフするクラブが現れることは容易に想像出来ます。もしも、ウェーバーをクリアした(=獲得するクラブがない)場合、ドジャースは彼をマイナーへオプションすることも出来ますが、おそらくハニーウェルは機会を求め、それを拒否。FAとなり次の所属先を求めることになるでしょう。

 ブルペンに困っているレッドソックスなどは手を挙げた方が良いのでは?とも思うのですが、ブロンクス辺りも狙うかもしれませんね。

追記:アウトライトへ

 追記です。現地2024年8月20日、ドジャースはブレント・ハニーウェル・Jr.を出さずにマイナーへアウトライトしました。これによりまたメジャーロスターへの復帰が可能に。怪我人多数のドジャースゆえその方が賢明かと思います。それにしてもウェーバーで手が挙がらなかったのか?ちょっと不思議です。ウェーバー公示は非公開ですので、ここはちょっとわからないですね。

さらに追記 

 現地2024年8月31日、ドジャースはブレント・ハニーウェル・Jr.をセレクト、つまりメジャー・ロスターに入れて昇格させました。

 ちなみに現地2024年8月30日の先発ゲームで左足母指の炎症で緊急降板したクレイトン・カーショウが15 Days IL、さらに同日2番手で登板して大苦戦したジョー・ケリーも右肩の炎症で15 Days ILとなりました。

 また、ドジャースはブレント・ハニーウェル・Jr.と並んでベン・カスパリアス(Ben Casparius)もメジャー・ロスターに追加しています。カスパリアスは今季2度目の昇格です。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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