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【2019ポストシーズン】ナショナルズが4連勝でWSへ!MVPはハウィー・ケンドリック

2019 NLCS Game 4

 現地2019年10月15日、NLCS Game4はまったくの予想外の展開となり1回に勝負がつきました。まるで、カージナルス@ブレーブスのNLDS Game5でカージナルスが初回に10得点したような再現。今回はカージナルスがやられてしまったような格好に。

 ナショナルズは初回にカージナルス先発のダコタ・ハドソンをノックアウト。1回途中からGame5の先発予定のアダム・ウェインライトを緊急登板させ、一挙に7得点。これで決まりました。

 中盤、カージナルスは意地を見せ3点差に迫るも、ナショナルズのリリーバー陣がこの点差を守りきり、7−4で勝利。ナショナルズはNLCSを4連勝で勝ち抜き、見事にワールドシリーズ行きの切符を手にしました。おめでとうございます。

エクスポス時代から数えても初のWS

 今回のワールドシリーズ進出は球団創設50年目で初です。1969年創設のモントリオール・エクスポス時代も1981年のNLCSが最高。

 モントリオール・エクスポスからワシントン・ナショナルズになったのが2005年。ナショナルズとなってからは創設15年目での快挙となりました。

幻の1994年地区優勝

 エクスポス時代の1981年も地区2位で、ワイルドカードでNLCSに進出しました。球団史上唯一、地区優勝の可能性があったのが1994年で、地区1位を走っていたのですが、この年は例のストライキの年。8月11日でシーズンがストップし、レギュラーシーズンもそのまま終わり、ポストシーズンも行われることがありませんでした。エクスポスはワールドシリーズへ行かないまま2004年に歴史を閉じました。そして今回、それを引き継いで、ナショナルズがついに念願のワールドシリーズ進出を果たしました。

スターティング・ラインナップ

 Game4のスタメンです。名前、ポジション、Rは右打者、Lは左打者、Sはスイッチヒッターを意味し、打率はこのゲームが始まる前のGame3までの数字です。

CardinalsNationals
1. エドマン-3B-(S)-.000
2. Jo. マルチネス-RF-(R)-.667
3. ゴールドシュミット-1B-(R)-.083
4. M・オズーナ-LF-(R)-.167
5.モリーナ-C-(R)-.111
6.デヨング-SS-(R)-.333
7. ベーダー-CF-(R)-.000
8. Ko.ウォン-2B-(L)-.000
9.D・ハドソン-P-(R)
1.ターナー-SS-(R)-.231
2.イートン-RF-(L)-.214
3. レンドン-3B-(R)-.444
4.ソト-LF-(L)-.083
5. ケンドリック-2B-(R)-.417
6. ジマーマン-1B-(R)-.333
7.ロブレス-CF-(R)-.500
8. ゴームズ-C-(R)-.667
9.コービン-P-(L)

 カージナルスは打線が全く当たっていないまま、4戦目を迎えました。ファウラーを下げ、打率は悪いものの内容の良いエドマンをリードオフに。そして当たっているホセ・マルチネスを2番に起用。デヨングも当たっていますので6番に上っています。

 ナショナルズはバッテリー以外は変わらず。ヤン・ゴームズはGame1以来のマスクです。

(サマリー)

Game Score

 ナショナルズが一気にスイープしそうな雰囲気があった中、戦前の興味はパトリック・コービンが内容、イニングともにどこまで良い結果を出すか?という点に集まっていたと思います。先発次第でこのゲームが決まるというほどの重みがあったと思います。

 そんな中、パトリック・コービンが奪三振ショーを披露。アウトはほぼ三振かというほどの内容でした。

 そして圧巻だったのが初回のナショナルズの攻撃。打者11人で7点を奪い、一気に勝負を決めました。

 カージナルスも4回表にヤディアー・モリーナが右中間にソロHRを放ち、1点を返し、さらに5回表には2つの四球とシングルヒットで満塁のチャンスを作った後、トミー・エドマンがボテボテの2塁ゴロを放って1点。スコアは7-2。このときのケンドリックの動きは素晴らしかったです。

 直後、ホセ・マルチネスが2塁打を放ち、2点を追加。7-4と2点差まで迫ります。しかし、コービンはその後のゴールディーとオズーナを連続三振。悪い流れを強引に断ち切りました。

 ゲームは膠着。その後、両チームのブルペンが素晴らしい投球を披露。特にナショナルズは6回からのリレーとなりましたが、4イニングを3人でつなぎ、被安打がたったの1。最後はダニエル・ハドソンが締めました。

初回の7得点

 ナッツの初回の7得点のログです。ダコタ・ハドソンは2シームがとにかく甘かったと思います。

  • ターナー:シフトを敷いてなければ2Bゴロの当たりもライト前シングル
  • イートン:甘い真ん中高めの2シームを右中間にラインドライブの2塁打でターナーが3塁へ。
  • レンドン:アウトコースのスライダーをCF定位置に犠牲フライ(1−0:1アウト2塁)
  • ソト:2球目のアウトコースの2シームをLF線へ二塁打。(2-0:1アウト2塁)
  • ケンドリック:四球(1アウト1・2塁)
  • ジマーマン:3塁線の長打コースの当たりをエドマンが好捕。2塁に送球するもウォンが落球でオールセーフ。(1アウト満塁)
  • ロブレス:1塁後方のポップフライをウォンとマルチネスがお見合いでヒット。ソトが生還。(3-0: 1アウト満塁)
  • ゴームズ:LF前シングル。SSゴロのような当たりだったが、シフトしておりシングルに。ケンドリック、ジマーマンが生還。(5-0:1アウト1・2塁)
    • (カージナルス、アダム・ウェインライトへスイッチ)
  • コービン:送りバント成功(2アウト2・3塁)
  • ターナー:ハンギング・カーブをLFへラインドライブのシングルでロブレス、ゴームズが生還(7-0: 2アウト1塁 )
  • イートン:SSライナー

 ダコタ・ハドソンは0.1イニング、15球で被安打5、失点7、自責点4、与四球1。たった、15球でこんなに厳しい結果となってしまいました。

 アダム・ウェインライトは1.2イニング、16球、被安打2、失点0。ウェインライトが打たれて失った2点はハドソンの出したランナーなので、ハドソンに失点がつきました。

 パトリック・コービンが15アウト中、12奪三振

 すごかったのはパトリック・コービンの投球ですね。15アウト中、12奪三振です。全て空振り三振ということはかなりゾーンで勝負していたということで、ウィニングをスライダーで決めた三振が8個。

  • 1回:空振り三振-空振り三振-空振り三振
  • 2回:空振り三振-1Bライナー-空振り三振
  • 3回:空振り三振-シングル-空振り三振-四球-Cゴロ
  • 4回:空振り三振-空振り三振-HR-空振り三振
  • 5回: 四球-シングル-四球-2Bゴロ-2塁打-空振り三振-空振り三振

 5回94球を投げ、被安打4、失点4、与四球3、奪三振12、被本塁打1。

6回からのリレー成功

 パトリック・コービンが球数の関係で5回でマウンドを降り、リレーがちょっと心配になったナショナルズでしたが、素晴らしいリレーとなりました。

 6回表の1イニングをタナー・レイニーが任され、パーフェクトで奪三振1。

 7回表からはショーン・ドゥーリトルが登板。7回は三者凡退に斬って取り、8回は2アウトからオーズナにシングルを打たれたところでダニエル・ハドソンにスイッチ。

 ダニエル・ハドソンは代わりばなにモリーナに死球を与え、さらにデヨングにはフォアボールで満塁のピンチを背負いましたが、代打で出てきたカーペンターを2Bゴロに打ち取り、ピンチを脱しました。カーペンターの打席でヤン・ゴームズが要求したのは6球とも4シームという開き直り。勢いで抑え込みました。

 9回裏、ダニエル・ハドソンが引き続きマウンドに上がり、三者凡退に抑えました。

ナショナルズ、ブルペンが完璧に

 Game3の記事にも書きましたが、こんなにも短期間でブルペンが機能するようになるものなのですね。驚いています。

 不信感があったので、シャーザー、コービン、ストラスバーグがリリーバーを務めたわけですが、そもそもダニエル・ハドソンが機能していたというのがありましたが、ローテーションが後ろを任されたことで、ショーン・ドゥーリトルにも火が点いたようです。また同時にシーズン後半に出た疲れもうまく取れたのでしょう。 

 そしてタナー・レイニーが他クラブにとって驚異になりつつあります。これはワールドシリーズでも機能しそうです。そしてフェルナンド・ロドニーもGame3で結果を出しましたので、ワールドシリーズではローテーション投手を先発に専念することができそうです。Game5まで行けば総力戦ですね。

ナスティーな4人

この4人は言うことないですね。すごすぎます。

MVPはハウィー・ケンドリック

15-5、4ダブル、4RBIのハウィー・ケンドリックが2019NLCSのMVPとなりました。

お読みいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. ケン より:

    試合内容と関係ありませんが、
    Game3でロドニー登板の時、リリーフカーに乗ってマウンド向かいました。
    メジャーだと珍しいシーンなのでリプレイされてました。
    次のレイニーもリリーフカーで登場。

    ワールドシリーズでリリーフカー使うと〇〇年ぶりって記録になるんじゃないでしょうか?

    ダイヤモンドバックスもリリーフカー採用してますが、
    平野が乗って登板は見た記憶がない。

    ナショナルズは敵地DH有りだとブライアン・ドージャーやマット・アダムズ
    アスドルバル・カブレラを使えそうなのでア・リーグに対抗出来る強力打線になりそう。
    DHケンドリックもありますね。

    • hirotee より:

      ケンさん、

      コメントありがとうございます。
      >ワールドシリーズでリリーフカー使うと〇〇年ぶりって記録になるんじゃないでしょうか?
      確かに見たことないかもしれませんね。

      佐々木主浩投手が言っていたのですが、車に乗る効用は動悸を抑えることだそうです。
      ただでさえ厳しい場面なのに、走って動悸が乱れると余計に冷静になれないからということらしいです。

      >ア・リーグに対抗出来る強力打線になりそう。
      そうですね!

      ナッツが非常に興味深いです。コメント、ありがとうございました。

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