アストロズ、コンテンダー終了か
ホセ・アルトゥーベとカルロス・コレアのコンビの台頭以来、長年ア・リーグのコンテンダーとして君臨してきたヒューストン・アストロズ。途中、2019年オフにサイン・スティーリング・スキャンダルがあり、大きな非難を浴びましたが、その後も2025シーズンまで強さを発揮。
2015年からの2025年までの11シーズンのアストロズの成績はご覧の通り。ワールドシリーズを制すること2回、ワールドシリーズへの進出が4回、ALCS進出が7回、ALDS進出は8回。ALウエストの地区優勝が7回。
| Season | W-L | AL West | Result |
|---|---|---|---|
| 2015 | 86-76 | 2位 | Lost ALDS |
| 2016 | 84-78 | 3位 | — |
| 2017 | 101-61 | 1位 | Won World Series |
| 2018 | 103-59 | 1位 | Lost ALCS |
| 2019 | 107-55 | 1位 | Lost World Series |
| 2020 | 29-31 | 2位 | Lost ALCS |
| 2021 | 95-67 | 1位 | Lost World Series |
| 2022 | 106-56 | 1位 | Won World Series |
| 2023 | 90-72 | 1位 | Lost ALCS |
| 2024 | 88-73 | 1位 | Lost AL Wild Card Series |
| 2025 | 87-75 | 2位 | — |
ただ、今季は非情に苦境に陥っております。
これには贅沢税を閾値内に抑えてコストダウンするというクラブの運営にも大いに関係があり、ロスターを思うように刷新できない点も原因ではあります。
ただ、ここに来て大きな打撃となったのが、カルロス・コレアのシーズン・エンディングの負傷です。
カルロス・コレアが左足首を手術へ
カルロス・コレアは現地2026年5月5日の打撃練習中に左足首にトラブルが発生。
コレアは「ケージでバッティング練習をしていたんです。いつも通りの調子で、体調も絶好調でした。いつものルーティンをこなして、スイングしたら、パキッという音がしました。完全に折れてしまって、そのまま地面に倒れ込んで、体重をかけられなくなってしまったんです。ごく普通のスイングだったのに、大きな音がしました。音も聞こえたし、感触もしました。すぐに何かがおかしいと分かりました。」
これにより、カルロス・コレアは骨折した左足首の手術を受けることとなり、2026年シーズンの残りを欠場することが決定しました。
かつてメッツは右足首の故障を懸念
2021年オフ、初FAとなったカルロス・コレアはメガディールを狙ってFA市場に参入。しかし、当時はサイン・スティーリング問題が明るみになって2年ということでまだまだ彼にとって情勢は劣勢。
一旦はショート・ターム及び高単価で手を打ち、2022年3月にツインズと3年/$105.3M (2022-24)でサイン。これには1年終了後にオプトアウトが含まれていました。

そして2022年終了後に再びFAとなって市場に出たコレアは一旦はサンフランシスコ・ジャイアンツとメガディールで合意。

ところがジャイアンツはサイン直前で合意をキャンセル。ジャイアンツはメディカルな理由で契約にを進めなかったのです。ジャイアンツとの契約が破談になるのがわかったところで、エージェントのスコット・ボラスがすぐに動き、今度はメッツと12年/$315M (2023-34)で急遽、合意。

ところが、メッツもコレアとの契約にサインするに至らず。メッツはコレアの右足首に大きな懸念があるとしてフィジカル・チェックで落とした形になりました。

最終的にカルロス・コレアはツインズと再契約するに至り、2025年のトレードデッドラインでアストロズに復帰したのでした。
このようにカルロス・コレアはこれまで右足首に問題ありとされておりました。今回は打撃の最中に左足首を骨折と。これが右足首の不安と何か関係があるのかそこははっきりしませんが、自打球などではなく普通のスイングで折れるというのはちょっと驚きでもあります。
2026年のコレア
2026年、カルロス・コレアはアストロズのリードオフとして.279/.369/.418を記録し、とても順調な結果を残していました。AL MVP候補のヨルダン・アルバレスにRBIを供給するいいリードオフでした。
今季は、コレアがFAで不在になった後にSSを担っていたジェレミー・ペーニャに代わってSSのポジションも獲得。全ていい形で進んでいただけに彼の離脱は大きいです。
アストロズ、怪我人続出
アストロズは今シーズン、すでに多くの痛手を被っています。
コレアにSSを譲っているジェレミー・ペーニャはハムストリングの張り、絶対的なクローザーのジョシュ・ヘイダーは上腕二頭筋腱炎、2025年のサイ・ヤング賞ファイナリストのハンター・ブラウンは肩の張りでIL入り、先発ローテーションの一人のロネル・ブランコはトミー・ジョン手術、オフシーズンの目玉補強となった今井達也投手は腕の疲労で離脱中。今井投手の場合はアメリカでの生活にちょっと苦戦しているようで、怪我以前の問題も報じられております。
右腕のクリスチャン・ハビエルは肩の張り、正捕手のヤイナー・ディアスは腹斜筋、LFのジョーイ・ロペルフィドは大腿四頭筋の張り・・・・主要メンバーだけで計8名。これはIL入りは彼らで全てではなく、まだいる状態です。これにカルロス・コレアが加わったということです。
今季はFAによる選手の流出がありました。フランバー・バルデスはタイガースへ。その前年にレッドソックスとサインしたアレックス・ブレグマンはオプトアウトを行使し、再契約のチャンスもありましたが、深追いせずにカブスへ移籍。
さらに、将来のHOF入りが確実視されているホセ・アルトゥーベはすでに36歳。アルトゥーベの年齢による衰え、そして下からの戦力補強がままならないファームシステムの枯渇などかなり構造的にもかなり重症。これだけ怪我人が出ていれば、今季、アストロズが苦戦するのも無理はありません。
2026年のアストロズ
現地5月6日にはドジャースに2-12のスコアで大敗。現地2026年5月7日を終えてアストロズの今シーズンの成績は15勝23敗で、エンゼルスとともに同率最下位。
得失点差はマイナス37でエンゼルスの-14より悪く、失点222はALでワースト。いかに投手力で落としているかというベンチにとっては頭の痛い問題がぐたーっと横たわっています。
荒廃したとも言われている投手陣の成績は、チームERAが5.65でこれはMLBワースト。先発ローテーションのERAは5.13でMLB29位、FIPは4.56で22位、ブルペンのERAは6.20でMLBワースト、FIPも5.75でワースト。もはや投手力が崩壊しております。
ただ、得点185はALウエストでベストでMLBでも5位と上位。xwOBAも5位で非常に良いです。
しかし、このカルロス・コレアのシーズン・エンディングです。コレアのOBPの高さは、チームの強みの根幹でもありました。そのヨルダン・アルバレスにRBIを供給する選手がいなくなったのですから、得点力もこれから落ちてくることが容易に想像出来ます。
このままのペースで行けば、100敗も見えてくる見込み。もしも最下位となれば、アストロズがALウエストに再編された2013年以来のこととなります。
6月までにどれくらい揃うか?
アストロズは現状、非情に厳しい状態でシーズンを戦っているわけですが、これでもしもけが人が早期に復帰できれば、現状のような光景は終了し、コンテンダーとはならなくとも最下位争いをする状況からは脱するでしょう。
しかも今季のア・リーグはヤンキースが強さを誇るも、そのほかはALウエストを含めて決定打に欠くクラブばかりです。まだ現時点でアストロズのコンテンダーへの可能性は残されてはおります。ヨルダン・アルバレスはすごすぎますからね。
ただし、8月3日のトレード・デッドラインの前にシーズン成績が目も当てられない状況であれば、クラブのフロントは間違いなく「売り」を選択し、リビルドに走るでしょう。そうなれば、シーズン成績はさらに悲惨さが加速することでしょう。
その時期までにシーズン成績を向上させるには理想は6月から戦力が整うことかと思います。実際に勝率にまで反映させるには今の成績なら2か月くらいはかかりそうです。
アストロズが10年誇ってきたALでの王朝が2026年もまだ続くのかどうか。これは一重にけが人の復帰にかかってきます。
それにしてもカルロス・コレアの離脱は痛すぎます。
お読みいただき、ありがとうございました。

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