大谷の今季8度目の登板
現地2026年5月20日、ドジャース@パドレスの2026年の直接対決第1ラウンドはここまで1勝1敗。やはりこの2クラブの対戦は熱くなりますね。
前日のGm2ではメイソン・ミラーから勝ち越し点を上げて勝利したドジャース。そもそも8回を終えたところでリードを許しておらず、4-4のタイにしていたのが大きかったと思います。

迎えた現地2026年5月20日のシリーズ・ファイナルでは大谷選手が先発。パドレスは今季好調のランディー・バスケスが先発でした。
二刀流で先発登板
直近の3試合は投手ONLYの登板が続いていた大谷選手はこの日は二刀流での出場。4月は体調も優れていなかったようですが、その影響もあってか打撃も爆発するところがありませんでした。本人は構えが決まらなかったというようなコメントを出していて、決して体調のせいとは言っていないので真相はわかりませんが、直近7試合の打撃は.429/.529/.750と好調。
いっときの低調とうまく向き合い、本来の力を呼び戻してきたのその姿勢はさすがですね。
【大谷選手のピッチング・ログ】
- 3/31 : 2Way
- 4/8: 2 Way (中7日)
- 4/15: 投手ONLY (中6日)
- 4/22: 2 Way (中6日)
- 4/28: 投手ONLY (中5日)
- 5/5 : 投手ONLY (中6日)
- 5/13: 投手ONLY (中7日)
- 5/20: 2 Way (中6日)
投手ONLYだと先発投手としてMLBトップクラスのパフォーマンスを出すこともここのところの登板では証明。
打撃が復調してきたこの試合は投打に大いに期待するものがありましたが、もはやまた別次元で新たな二刀流を実現した姿がそこにありました。
プラチナグラブのタティス・Jr.は2B
ゲーム前、2025年のNLゴールドグラブ賞とNLプラチナグラブ賞を受賞したフェルナンド・タティス・Jr.の表彰イベントがありました。

2025年はRFで受賞したタティス・Jr.ですが、今季はチーム編成上、2B/RF として出場する機会も多く、この日は2Bで先発出場。2Bとしてはこのゲームも含めて17試合目です。そして2Bで先発出場して途中でRFへというケースも多いです。
これはRFにニック・カステヤーノスを獲得したというのもあるのですが、現時点では2Bのジェイク・クロネンワースが脳震盪の症状で5月5日付けで7 Days IL中という背景もあります。7 Days ILは脳震盪の症状がある選手のためのILで、ポジション・プレーヤーは通常、10 days あるいは 60 days ILです。
大谷、初球、リードオフHR
さて、ゲームの方ですが、調子が上向いてきている大谷選手はこの日もリードオフでの出場。その第1打席、ここに注目した方も多かったのでは?と思いますが、どうでしょう。何かやってくれそうという期待感がありましたよね?
日本ハムの時のように
ランディー・バスケスが投球練習を終えて、プレーボール。大谷選手はいつものように審判、相手チームの監督に軽く挨拶をして打席に。
その初球。95.5 mphの4シームがややインコース寄りの高めに来たのを豪快にスイング。「行ったな」と思いつつも、飛距離的にはどうかという打球でしたが、とにかく高く上がり、右中間スタンドにイン。打ち出し速度111.3mph、飛距離405ft (123.444 m)、角度が 39度もありました。
今季第8号はリードオフによるHRでしかも初球。このシーンで2016年7月3日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)でのシーンを思い浮かべた方も多かったのでは?と思います。リアル二刀流の象徴的なシーンで、この時も先発登板でリードオフHRでしかも初球でした。
試合開始直後のリードオフHRを投手が放ったのはMLB史上2度目。しかも1度目も大谷選手で、2025年のNLCS Gm4でのことです。この時は6球目でのHR。投手が放った初球リードオフHRはおそらくMLB史上初と言っていいでしょう。日本ハム時代と同じことをやってのけましたね。

ジャクソン・メリルが途中交代
大谷選手の右中間へのHRに対応しようとしたパドレスのCFのジャクソン・メリルはウォールでのリーピング・キャッチを試みましたが、阻止出来ず。そしてHRとなった後から、背中を気にし、ダグアウトに戻ってからも背中をさする姿が映し出されました。6番で出場したメリルは2回裏の第1打席に立ち、三振に倒れ、5回表の守備からブライス・ジョンソンに交代しました。
パドレスは検査を実施し、メリルの状態を確かめることにしています。
ドジャースはこの後、フレディー・フリーマンの二塁打とカイル・タッカーの四球で1アウト1、2塁のチャンスを作るも、Gm2のヒーローで勝ち越し犠牲フライを放ったアンディー・パヘスが2Bのフェルナンド・タティス・Jr.のベース後方から一人で1アウトを奪う4-3のダブルプレーで追加点ならず。
ドジャースは2回表にもテオスカー・ヘルナンデスの犠牲フライで2点目をゲット。大谷選手を援護します。
大谷は5回スコアレス投球
1回裏、マウンドに上がった大谷選手はタティス・Jrをピッチャーゴロに仕留めて1アウト。立ち上がりはオフ・スピードの変化球も駆使して体力の温存を図っていました。
ただ、2番で2戦連発のミゲル・アンドゥハーには11球を費やしました。さすがに当たっているアンドゥハーには90mph後半の4シームを連発。最終的にはスウィーパーで三振を奪ったものの、この11球が効いて、初回は22球とかなりエネルギーを奪われた感もありました。
4回、5回のピンチを脱出
ドジャースが2-0とリードして迎えた4回裏、2巡目となったパドレス打線に対し、大谷選手は先頭のタティス・Jr.に四球で出塁を許します。初球以外、明らかにボールと思われる四球でちょっといやな形での四球でした。
つづくバッターは初回に11球を費やしたミゲル・アンドゥハー。しかし、ここは初球のスウィーパーでSSゴロに仕留め、足のあるタティスを2Bでアウトに。アンドゥハーとランナーが入れ替わりました。
このあと、ギャビン・シーツに2球で2ストライクと追い込んだものの、3球目の甘めの4シームをLFに弾き返され、1アウト1,2塁のピンチ。ここでマニー・マチャードを迎えるという厳しい場面に。
そのマチャードに対して大谷選手は初球にスウィーパーから入り、2球目は4シームでファウル。ここからスウィーパーをうまく使ってマチャードを3Bポップフライに仕留めて2アウト。これは大谷選手が勝ちました。うまくタイミングを外しました。つづくザンダー・ボガーツにはアウトコース中心の配球で攻め、CFフライに仕留めて、このピンチを切り抜けました。
ドジャースは5回表に追加点。コントロールが乱れたランディー・バスケスから四球を2つもらい、ワンディー・ペラルタにスイッチしたところでカイル・タッカーがタイムリー・シングルを放って3点目をゲットしました。
追加点をもらった大谷選手は5回裏に最大のピンチを迎えます。
ブライス・ジョンソンとニック・カステヤーノスから連続シングルを浴びてノーアウト1、3塁のピンチ。ここでバッターはラモン・ロレアーノで、強い当たりの投手ゴロ。これをうまく処理した大谷選手は3Bランナーのブライス・ジョンソンを目で抑えて2塁へ送球。カステヤーノスを2塁でアウトにし、1アウト。
この後、フレディー・ファーミンの打席でロレアーノが二塁へ盗塁。そしてフレディー・ファーミンに四球を出し、1アウト満塁でタティス・Jr.を迎えるという非情に厳しい場面を作ってしまいます。しかし、その初球、打ち気にはやるタティス・Jr.の裏をかくようにスウィーパーを選択。これに反応したタティス・Jr.はSS正面にゴロを放ち、6-4-3のダブルプレーが成立。
大谷選手は最大のピンチを切り抜けたのでした。
大谷選手は球数が88球となり、5回裏で交代。5.0 IPで被安打 3、スコアレス、BB 2、SO 4、HR 0という素晴らしい内容でゲームメイクしました。
| Inning | Pitched |
|---|---|
| 1 | 22 |
| 2 | 15 |
| 3 | 15 |
| 4 | 18 |
| 5 | 18 |
| Total | 88 |
ドジャース、完璧なリレー
大谷選手が降板後、6回はエドガルド・エンリケスが三者凡退に抑え、7回はブレイク・トライネン。そのトライネンも7回を三者凡退に抑え、8回は右腕のカイル・ハートが登板。2安打を許し、危ない場面となりましたが、最後は当たっているミゲル・アンドゥハーをダブルプレーに仕留めて無失点。
最後は安定感のあるウィル・クラインが登板し、三者凡退。
ドジャースは9回表にも1点を追加しており、4-0のスコアでパドレスに快勝。シーズン成績を31勝19敗とし、2位パドレスに1.5ゲーム差をつけてこのシリーズを終えました。

大谷選手は打ってはHR、CFフライ、BB、SSフライ(7回表に松井投手と対戦)、三振とこの日は4-1、RBI 1、HR 1でシーズンの打撃成績を.272 /.399/.486、OPS .885、HR 8、RBI 26としています。
ERAは0.73
そしてこの日のスコアレス投球でERAはついに0.73に。
ドジャースはこの日で50試合目となり、大谷選手のシーズンのイニング数は49.0。この日、6イニングまで投じていればERA ランクでMLB トップに君臨するところでしたが、規定投球回数にわずかに足りず、ランキングの再登場は次までお預けとなりました。
大谷は先発投手としてシーズン最初の8試合でERA 0.73を記録していますが、これは最初の8試合のERAでは歴代6位の記録。大谷選手より優れた記録を持つのは、フェルナンド・バレンズエラ(1981年、ERA 0.50)、マイク・ノリス(1980年、ERA 0.52)、ザック・グレインキー(2009年、ERA 0.60)、アル・ベントン(1954年、ERA 0.70)、ジェイコブ・デグロム(2021年、ERA 0.71)の5人です。
今季は投手でサイ・ヤング賞を狙えるペースで躍進中。これから打球も上がってくるでしょうから、二刀流のレベルがまた上がった、そんなことを印象付けるゲームでした。
お読みいただき、ありがとうございました。

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