ルー・ゲーリッグ・デー
現地2026年6月2日、この日、MLBはルー・ゲーリック・デー(Lou Gehrig Day)で、どの選手も左胸に4番のパッチをつけてプレーします。
この記念日は2度のMVP、7度のワールドシリーズ・チャンプ(7度目の1939年はプレーしていませんので、6回とカウントする場合もあります)、トリプル・クラウン(1934)など数々の賞とタイトルを獲得した殿堂入り選手、ルー・ゲーリッグの偉大なる功績を称えると同時に、筋萎縮性側索硬化症(ALS)への意識を高めるために2021年から実施されるようになりました。
6月2日に開催されるように決まったのには2つの理由があり、1つはルー・ゲーリッグの命日が6月2日であること。ルー・ゲーリッグは1941年に37歳の若さで亡くなりました。ALSを患っていたのです。よって、この日はALSへの啓蒙という意味が非情に大きいです。
ドジャースのエメット・シーハンのグラブにはALSと書いた刺繍が施してあるのは有名ですね。
2つ目はルー・ゲーリッグの伝説的な2130試合連続出場記録のスタートを記念して。正確に言えば、1925年6月1日の代打での出場が1試合目になるのですが、1Bとしての先発出場を果たしたのが同年6月2日だった点にあります。なお、この連続試合出場はフルイニングでの出場ではなくて、1試合目のように代打での出場も含めての毎試合出場です。これが1939年5月2日まで続きました。こんな鉄人でもALSを患ってしまったのです。
ガーディアンズとヤンキース
さて、ゲームの方ですが、ガーディアンズはこの日からブロンクスに乗り込んでのヤンキース戦です。
この両クラブは各プレーヤーのスタッツの面では圧倒的な開きがあり、選手のサラリーの単価、総額ともに大違いでヤンキースが圧倒。
特にスーパースターはポストシーズンではその高単価の威力を発揮することもしばしば。
そんなスーパー・パワーを持つヤンキースにガーディアンズは過去何度もワールドシリーズへの道を阻まれてきました。直近では2022年にALDSで、2024年にはALCSで敗戦。


ではレギュラー・シーズンはどうだったかというと、2025年は3勝3敗でタイ、2024年、2023年は2勝4敗、2022年は1勝5敗・・・とやはりヤンキースに分があります。
ガーディアンズはサラリー・シェッド(削減)を行いながらもポストシーズンに進出しているという点で、この奮闘を大いに讃えるべきではありますが、ただやはりポストシーズンでは限界もあります。ここぞという時に一発が出る確率はやはり高単価のスターがいる方が高いです。
サラリーの差ですが、今年はさらに顕著で現地2026年6月2日時点の贅沢税上の40manロスターのサラリーはヤンキースが$338.7Mなのに対し、ガーディアンズは$89.5Mでその差は実に約3.7倍。
そもそもヤンキースは中地区のクラブを得意としている傾向があるのも事実です。
そんな両クラブですが、今季はこのシリーズが初。どうなるか非常に興味深かったのですが、ガーディアンズが力を発揮しましたね!
ジャッジがベンチに
ヤンキースにとって痛かったのは主砲のアーロン・ジャッジがこのゲームのラインナップから外れたこと。アーロン・ジャッジはここ数週間、右肩痛に悩まされており、その右肩の痛みは右肋骨内の骨挫傷から来ていることが判明。骨挫傷とは骨の内部に浮腫や出血などの炎症が起こっている状態で、骨折ではありません。
ジャッジはスイングの度に痛みを感じており、これが数週間も続いていたとのこと。これはさすがにつらいですね。
ジャッジがどの時点でそれを発症したのかは不明ですが、今シーズン17本のHRを放ちながら、ここ18試合でわずか1本と極端にペースダウンしていたのはこのせいだったのだとわかりましたね。現時点ではILに入らず。数日間の休みで復帰する予定ですが、様子見です。
キャム・シュリットラーが登板
そんなヤンキースのこの日の先発は、キャム・シュリットラー(Cam Schlittler)。もはやALサイヤング賞の最有力候補と言われております。ERAはこのゲーム前まで1.50。

そのシュリットラーに対し、ガーディアンズがとある作戦を実行。

ガーディアンズがオール左打席!
なんと先発全員が左打席に入ったのです。これには驚かされましたね。スティーブン・ボート監督、面白いことをやってきますね。なお、ホセ・ラミレス、アンヘル・マルチネス、パトリック・ベイリー、ブライアン・ロッキオの4名はスイッチ・ヒッターですが、当然左打席に入ります。
1、2回はキャム・シュリットラーの威力のある97-98mphの4シームやシンカーをある程度は捉えていたものの、トレント・グリシャムの好守備などもあって抑えられていたガーディアンズですが、3回表に先制点を上げます。
まず、ジャイアンツから移籍してきた捕手のパトリック・ベイリーが3球目のカットボールをあわやHRかという当たりをCFに弾き返し、これがトリプルに。あまり期待していないところからのチャンスメイクにガーディアンズ・ダグアウトは色めき立ちました。
この後、ブライアン・ロッキオがアウトコースのカットボールをCFに弾き返し、これが犠牲フライとなってパトリック・ベイリーがホームイン。ガーディアンズがシュリットラーから1点を先制します。
シーソー・ゲームに
ただ、ガーディアンズ先発のジョーイ・カンティーヨ(LHP)は直後の3回裏に1アウトからポール・ゴールドシュミットに2ランHRを浴びて1-2と逆転を許します。
4回表、ガーディアンズは先頭のホセ・ラミレスがRFへの二塁打を放ってチャンスメイク。チェイス・デローターが倒れた後、カイル・マンザードが低めのゾーン外のカットボールを拾い、これが右中間スタンドに入る2ランHRとなり、ガーディアンズが再び3-2とリードします。
4回裏、ヤンキースはジョーイ・カンティーヨから3つの四球をもらい、2アウト満塁となったところで再びポール・ゴールドシュミットの打席となり、ゴールディーはRFにシングルを弾って、2点が入り、ヤンキースが再度逆転します(CLE 3@ 4 NYY)。
ガーディアンズが食らいつく
5回表、ガーディアンズは先頭のスティーブン・クワンがシングルで出塁するとフィルダース・チョイスと死球でノーアウト満塁のチャンス。ここでルーキーのトラビス・バザーナがインコースへの4シームをCFへ弾き返し、これが犠牲フライとなって、ガーディアンズが4-4の同点に。
さらに、1アウト1、2塁でホセ・ラミレスが5球目のアウトコースから入ってくるカーブに対応。RFへのラインドライブの2塁打となり、パトリック・ベイリーが生還してガーディアンズが5-4と逆転。
ヤンキースはここでキャム・シュリットラーを諦めて左腕のブレット・ヘンドリクスにスイッチ。この後、1アウト満塁でカイル・マンザードの打席でしたが、ここはヘンドリクスに軍配が上がり(見逃し三振)、ガーディアンズのリードは1点のみ。
ガーディアンズは5回裏にコリン・ホルダーマンが登板して無失点に。6回はともに音無し。
7回表、ヤンキースは左腕のティム・ヒルを送ったものの、ブライアン・ロッキオが出塁。それをホセ・ラミレスが二塁打で返して6-4とリードを拡大。
ガーディアンズは8回表にもトラビス・バザーナにタイムリー・ダブルが飛び出して2点を追加して9-4に。
ガーディアンズは6回裏からほぼ完ぺきなリレーを見せてヤンキース打線を封印。見事に9-4のスコアでGm1を取りました。

キャム・シュリットラーの登板試合に勝てたのは大きいですね。
ガーディアンズ打線はおもにカットボールを打ち込んで攻略したわけですが、この作戦を参考するクラブが出てきそうですね。
一方、ヤンキースはジャッジ不在が響きました。Gm2はギャビン・ウィリアムズとゲリット・コールの投げ合い。これも楽しみですね!!
お読みいただき、ありがとうございました。

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