なんたるゲーム!!
現地2026年7月6日、サクラメントのサター・ヘルス・パークで行われたマイアミ@アスレチックス戦は信じられないような展開のゲームとなりました。
何がすごかったかと言えば、まずマイアミ先発のエユリー・ペレスが次々に質のいいボールを繰り出し、アスレチックス打線を圧倒!完全試合(パーフェクト・ゲーム)に迫る素晴らしい投球を見せたことが1点。
次にまだ余力のあったエユリー・ペレスをマイアミ監督のクレイトン・マッカローが残り6アウト(2イニング)に迫ったところであえて交代の決断を行ったのが2点目。
そして最後はもうこれが一番信じられなかったのですが、マイアミはエユリー・ペレスの好投とMLB NO.7の屈指の破壊力を誇る打線が機能し、8回表終了時点で8-0と圧勝。ところが、エユリー・ペレス降板後にブルペンが大炎上し、なんと最後は1点差まで詰め寄られる展開に。これには驚かされました。
エユリー・ペレスが7回をパーフェクト
まず、マイアミ先発のエユリー・ペレス(Eury Pérez)は本当に素晴らしかったです。
エユリー・ペレスとは
まだ23歳になったばかりの将来性抜群の右腕は、2023年に20歳でメジャー・デビュー。この年、19先発をこなし、91.1イニングを投じたのですが、2024年にトミー・ジョン手術を実施。2025年6月に復帰し、20先発、95.1イニングとデビュー・イヤーと同じような登板数をこなし、7勝を上げてERAは4.25。
2026年は手術から復帰後初のフルシーズンだったのです。

そのエユリー・ペレスは序盤からスピン量の効いた質のいい4シームを投げ込み、平均で97mphを超え、4回裏には99mphを計測。
5回裏には一旦、ベロシティーは94-5mphに落ちたのですが、6回裏からまたギアをアップ。97-98mphをコンスタントにヒットし、またスウィーパー、カーブと緩急も交えさらにアスレチックス打線にとっては厄介な形に。
エユリー・ペレスは7回を投げ終え、球数は92球。このまま行けば120球前後で完投出来るペースでもありましたが、クレイトン・マッカロー監督は7回を終えた時点でエユリー・ペレスに歩み寄り、静かになだめ、降板を告げたのでした。
マッカロー監督の交代の決断
もはや歴史的快挙まであと6人というところまで来ましたが、クレイトン・マッカロー監督は交代を決断しました。
というのも、エユリー・ペレスは5月終わりに右の太ももの内側の筋肉の薄筋(はっきん)の肉離れを発症し、15 Days ILに入っておりました。ILから復帰したのは6月24日で、この日は復帰からまだ3試合目だったからです。
クレイトン・マッカロー監督は「我々はレギュラーシーズン終了後も戦い続けることを目指しており(=ポストシーズン進出を目指しており)、エユリーはその重要な戦力です。今日の彼は本当に素晴らしい投球をしていましたし、その気持ちは痛いほど分かります。彼に続投のチャンスを与えたいという思いに心が揺さぶられる部分もありました。しかし、何よりもまずエユリー自身のことを考え、そして組織やチーム、さらには今後も勝ち続けるために何が最善かを考えなければなりません。ですから、投球数の状況を考慮し、計算に基づいた判断として彼を降板させたのです」と語りました。
それにエユリー・ペレスはこれまでのメジャーのキャリアの中で102球以上を投げたことがないのも交代を考慮する要素となりました。もともと『90球+打者一人』というのがこの日、マッカロー監督がプランしていた最長投球でした。
ということで監督は先を見越して、自身に向けられる批判も覚悟しながら、なくなく降板をお願いしたのでした。
もし、エユリー・ペレスがパーフェクト・ゲームを達成していれば、もちろんクラブ史上初の快挙でした。なお、マーリンズの投手はノーヒット・ノーランなら達成したことがあり、ケビン・ブラウンが1997年6月10日のジャイアンツ戦で達成しました。
また、7回以上完全試合のペースで投げていながら降板させられた投手は、1900年以降でリッチ・ヒル(2016年)とクレイトン・カーショー(2022年)に続き、ペレスが3人目です。
サクラメントのファンもブーイング
8回裏に2番手のレイク・バッチャーが登板した際、敵地サクラメントのファンはマーリンズのダグアウトに対してブーイング。試合終了までマーリンズのベンチに向かってチャントを送り続けました。
やはり歴史的瞬間を見たいというのが強かったようです。
マイアミ打線は9得点
遡りますが、マイアミ打線はアスレチックス先発のルーキー、ゲイジ・ジャンプから3回までに8安打を浴びせ、6得点をマーク。
いいデビューを見せていたゲイジ・ジャンプですが、このゲームも含めて直近2試合は7.2 IPでER 11とやや調子を落としております。
レイク・バカーが大炎上
さて、問題のマイアミの後半2イニングのディフェンスについてです。
8回裏は右腕のレイク・バカー(Lake Bachar)が登板。非常に厳しい内容になりました。
まず、先頭のローレンス・バトラーに四球を出し、この時点でコンバインド・パーフェクトが途絶えました。さらにつづくジョシュア・クロダ=グラウアー(Joshua Kuroda-Grauer)にはRF前にシングルを許し、これでコンバインド・ノーヒット・ノーランも途絶えることに。
ここでせめて開き直ってくれればよかったのですが、この後はカルロス・コルテスに二塁打を打たれ、これでローレンス・バトラーが生還して、コンバインド・シャットアウトまで無くなってしまいます。
この後はアスレチックスのマックス・マンシーに四球を出し、ノーアウト満塁でジョナ・ハイムの打席に。ジョナ・ハイムは2球目のど真ん中に落ちてきたスプリットをRFスタンドに放り込み、グランドスラムでこのイニング5得点目。
さらにブライアン・サーブンにもシングルを許したところで、投手交代。レイク・バカーは1アウトも奪えず、5失点。この内容はかなり厳しいですね。この後、マイケル・ピーターセンが後続を絶ち、なんとか5失点のみで凌ぎました。
マイアミは9回表に1点を追加し、スコアは9-5で9回裏に。
9回裏、マイアミのマウンドはピート・フェアバンクス。そのフェアバンクスもピリッとせず、2連打を浴びてピンチを拡げるとパスボールでまず1失点でスコアは9-6に。さらに、この後、2アウト2、3塁となって、前の打席でグランドスラムを打たれたジョナ・ハイムを迎え、一発出れば同点という大ピンチに。
ここでフェアバンクスはジョナ・ハイムを抑えることが出来ず、CFへ2点タイムリーを許し、スコアはついに8-7の1点差に。
一発が出ればサヨナラの危機に瀕しましたが、ここはなんとかフェアバンクスが持ちこたえ、結局、9-8でマイアミが勝利を上げました。
それにしても最後の最後までわからないゲームでした。

マイアミはこのアスレチックスとのシリーズをスウィープ。シーズン成績を49勝42敗とし、貯金を今季最多の「7」に伸ばしました。
マイアミがトレード・デッドラインでどういう動きをするのかも注目ですね。
お読みいただき、ありがとうございました。

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