クリストファー・サンチェスが大炎上
まさに予想外なことが起こりました。野球は本当に予測不能なスポーツであると改めて認識したようなゲームでした。現地2026年7月6日、カウフマン・スタジアムで行われたフィリーズ@ロイヤルズ戦でNLサイ・ヤング賞の有力候補であり、2026年のオールスター・ゲームのNLのスターターを務める最有力候補と言われているクリストファー・サンチェスが、初回に6失点を喫し、4回が終わる前に降板。計9失点を喫しました。

初回、トレイ・ターナーの送球ミスが響く
1回表、フィリーズはアレク・ボームのタイムリー・ダブルで幸先よく1点を先制。クリストファー・サンチェスを援護しました。
1回裏、マウンドに上がったクリストファー・サンチェスは先頭打者のレーン・トーマスに4球で歩かせると、ボビー・ウィットをSSゴロに仕留め、レーン・トーマスを2塁でアウト。いい流れです。
3番のサルバドール・ペレスはシンカーをLF前に弾き返され、1アウト1、2塁でジャック・カグリオーネの打席。サンチェスは2球でカグリオーネを追い込むと、3球目のシンカーで詰まらせ、打球は4-6-4のダブルプレー・コース。これで初回を切り抜けたと思った時、トレイ・ターナーの送球が逸れてしまい、2塁ランナーのボビー・ウィットが生還してまずは1-1の同点に追いつかれます。
2アウト2塁となった後、ここからクリストファー・サンチェスは3連打を浴びて1-3と逆転を許します。
さらに、2アウト1、3塁でルーク・メイリーがチェンジアップを右中間スタンドに放り込む3ランHRを放ち、スコアは6-1とロイヤルズがリード。
サンチェスにとって悪夢のような初回の6失点となってしまいました。
クリストファー・サンチェスは2回、3回もそれぞれ1失点ずつを喫し、4回裏、1アウトからレーン・トーマスに左中間にソロHRを打たれ、失点はついに9に。その後もシングル、ダブルと続けざまに打たれたところでサンチェスは交代。
3.1イニングで被安打12を浴び、失点9、ER 9、BB 1、SO1、HR 3と散々な内容で降板したのでした。
トレイ・ターナーは反省
試合後、大量失点の要因を作ってしまったトレイ・ターナーは、「あれがなければもっと違う展開になっていたかもしれない。少し焦ってしまった」と反省の弁を述べました。確かに、1塁にきれいに送球していたとして微妙なタイミングだったことは事実です。
これはトレイ・ターナーにとって今シーズン12個目のエラー。このうち5つはスローイング・エラーです。トレイ・ターナーはこの試合の時点で、規定に達したSS39人の中で守備貢献度を示す指標「OAA(Outs Above Average)」が-6でで32位タイ。
また、ファングラフス(FanGraphs)のデータでは、規定に達したSS17人中、守備による失点阻止数を示す「DRS(Defensive Runs Saved)」が-8でワーストに位置しています。
長期契約を結んだ打てるSSのトレイ・ターナーですが、ちょっと今は守備で悩んでいる状況です。
クリストファー・サンチェスはショックを隠しきれず
なお、クリストファー・サンチェス自身も、「今日はコンディションはすこぶる良かったのに、ひどい出来になってしまった・・・」とそのギャップを自身でもまだ埋められていないコメントでした。
この試合前までのERAが2.00だったクリストファー・サンチェスですが、ERA 2.00以下(投球回100イニング以上)の投手が1試合で9失点以上を喫したのは、1988年6月13日にフェンウェイ・パークでレッドソックスのロジャー・クレメンスがヤンキースを相手に9失点して以来のこと。クレメンスはその試合の時点で、118.2IPでERA 1.82を記録していました。それだけ稀有なことだったということですね。
ロイヤルズ、毎回の15得点
その後もロイヤルズはフィリーズの投手陣に襲いかかり、終わってみれば22安打で15得点でフィリーズを圧倒。今季、打撃で大苦戦していたロイヤルズがサイ・ヤング賞候補を相手に猛打を発揮したという予想外の展開となりました。
ロイヤルズ、チェンジアップに照準
この試合でクリストファー・サンチェスに牙をむいたロイヤルズ打線ですが、クリストファー・サンチェスの最大の武器であるチェンジアップに照準を当てていたようです。
サンチェスのチェンジアップは試合前の時点でBA.142、SLG.179と、今季はほぼ打たれないボールとなっていました。しかしロイヤルズ打線は、この日、3本のHRを含む7本のハードヒットを放ち、平均打球速度は94.7mph。チェンジアップを攻略しました。
また、打撃のアプローチもよく、チーム全体で高めのゾーンに浮かせるように徹底して低めをケアしたということでした。この対策がこんなにきれいに決まるということも珍しいことです。通常であれば、やはり低めでやられてしまうものです。
ロイヤルズでは7選手がマルチヒットを記録し、その中でニック・ロフティンは4度出塁し,俊足を買われて昇格したタイラー・トーバートが、自身初となる1試合5安打を達成。この中には今季初HRも含まれており、あと三塁打が出ればサイクル安打という素晴らしい内容でした。
本当に野球はわからないものですね。それにしてもロイヤルズの対策は何度も言いますが、きれいに決まりすぎでしょ!と思いますね。
お読みいただき、ありがとうございました。

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