マーセロがSFGにトレード
現地2026年8月3日はトレード・デッドラインの日で、書ききれていない重要ディールが多数ありましたが、どうしても気になったディールがありましたので、1つ記しておきたいと思います。
それがレッドソックスとジャイアンツとのディールで、レッドソックスが大事に育ててきたマーセロ・マイヤーをジャイアンツにトレードに出すことになりました。ジャイアンツからは左腕のエリック・ミラーがレッドソックスに動きます。
トレード詳細
このディールで動くのは計3名。
ジャイアンツGet
- マーセロ・マイヤー(Marcelo Mayer/23)SS or 2B | B/T: L/R
レッドソックスGet
- エリック・ミラー(Erik Miller/ 28 ) LHP
- カルロス・グティエレス(Carlos Gutierrez/21※)OF | B/T: L/R
※誕生日が2004年8月22日で、まもなく22歳に
マーセロは2021年の全体4位
レッドソックスは今回のデッドラインでアドレー・ラッチマンを獲得した際、RHPのアンソニー・アイアンソン、OFのエンディー・アゾカール、RHPのカイソン・ウィザースプーンと輝くばかりのプロスペクト達を放出しました。彼らの放出は痛かったですが、それでもNO.1プロスペクトのフランクリン・アリアスを守り、アンドリュー・モナステリオら7月の快進撃を支えた主要メンバーを放出しなかったのは正解だったと思います。

そして大事に育ててきたマーセロ・マイヤーは今回のデッドラインではやばいなと思っていたところ、やはり放出となりました。
マーセロ・マイヤーとは
マーセロ・マイヤーは2021年の全体4位指名。レッドソックスの「将来のSS」と目されていました選手です。
そのマイヤーは現地2025年5月24日にメジャー・デビュー。ドラフト・イヤーの2021年を含めて4年をかけて計画的にレベルを上げつつ、最終的にはアレックス・ブレグマンが負傷したことをきっかけにデビューに至ったのでした。

2025年は44試合に出場し、.228/.272/.402を記録。ただ、右手首の怪我により7月23日を最後にシーズン・エンドに。8月には内視鏡手術を受けました。
その後、2025年が終了し、レッドソックスはブルワーズからケイレブ・ダービンを獲得。2026年当初はトレバー・ストーリーもSSとして稼働していたため、マイヤーは2Bへと配置転換に。
しかし、マイヤーはメジャーでの初のフルシーズンである2026年において、228打席に立ち、.220/.282/.312にとどまり、HRとSBもそれぞれ3つずつという結果に。ルーキーイヤーに比べればコンタクト能力には多少の改善が見られたものの、力強い打球を放つことはできず。彼の平均打球速度はわずか86mphで、ハードコンタクトの割合も35%に過ぎませんでした。
6月下旬には左前腕の疲労反応(ストレス反応)でIL入りとなり、それが今も続いてジャイアンツでのキャリアもILからスタートすることになります。
スイングに柔軟性がなく
マーセロ・マイヤーのスイングはコンパクトで非常に美しく、ゾーン内をきちんと捉える軌道。ゾーン外はそもそも軌道外になるのでスイング自体がゾーン内外を区分する素晴らしい軌道だと思いました。
ところが、メジャーの投手が素直にゾーンに放ることなどなく、ディフェンス側からすればどうしても崩したくなる軌道。その通りにマイヤーは奥行きの部分で苦労しました。ある時は変化球とのミックスで4シームで振り遅れ、オフスピードで抜かれて凡打。特に2025年はその傾向が強く、2026年は上述のように多少はコンタクト率が改善はしました。
しかし、思うような結果が出ず、6月頃にはもはや守備の人という認識になってしまいました。
マイヤーの場合、能力は長けているのは確かなのでアプローチに磨きがかかれば・・・とも思います。2025年はローマン・アンソニーとともにダグアウトでアレックス・ブレグマンの講義を熱心に聞いていたマイヤー。ここはジャイアンツではラファエル・デバースというOBもいますから、ぜひともその力を発揮できるように祈るばかりです。
ジャイアンツはL・アラエズを放出
ジャイアンツは今デッドラインでルイス・アラエズをフィリーズにトレード。マイヤーがILから復帰すれば2Bとして起用するでしょう。またオフにウィリー・アダムスかマット・チャップマンのどちらかの引き取り手が見つかれば、SS、3Bを守る可能性も。マイヤーはマイナーリーグ・オプションを残しており、MLSも今シーズンに1年を超えたばかり。次回の労使協定(CBA)でMLSの規定に変更がない限りは今後5年間、管理下に置くことができます。
(BOS)エリック・ミラー
レッドソックスが獲得したエリック・ミラーはスタンフォード大出身の28際の左腕。ドラフトは2019年のフィリーズの4巡目指名。
ドラフト・イヤーの2019年にプロとしてのキャリアをスタートさせ、本格的に経験を積むぞというタイミングの2020年にコロナ・パンデミックでマイナーがキャンセルとなり、キャリア形成に影響が出ました。翌2021年は怪我が原因で12.2イニングしか投げられず。
プロとしての本格稼働は2022年から。このシーズンはダブルAとトリプルAで過ごし、両レベルで32試合(うち7試合が先発)で48.1 イニングを投げ、ERA 3.54、SO 69、BB 31をマーク。
2023年1月にマイナー選手同士のトレードが成立してジャイアンツに移籍。2023年はほとんどをトリプルAで過ごし、ダブルAも併せた両レベルの数字は54試合で62.1イニングを投げ、ERA 2.45、SO 88、BB 45をマーク。
BBの多さに懸念があったものの、2024年に開幕ロスターを勝ち取り、メジャー・デビューを果たします。26歳のシーズンでした。2024年は67.1 IPでERA 3.88をマーク。
2025年は左前腕部の張りが出て、60 Days ILにも入ったことで30.0 IPにとどまったものの、ERAは1.50をマーク。
2026年はジャイアンツで38試合、32.2IPでERA 2.76。
97mphを計測するパワーシンカーを軸に、パワーカーブ、チェンジアップと緩急の差が素晴らしい投手。たまに本当にスタンフォード?というくらいに闘争心剥き出しになります。
懸念点はBBの多さで、BBレートのMLB平均は8.5%ですが、ミラーの場合、キャリア通算で14.4%、2026年は15.5%です。
いささか怖いところもありますが、勝負どころで思い切って腕を振ってもらう分にはいい投手ではあります。
左腕のブルペン補強
ミラーはジョバニ・モランと共に、アロルディス・チャップマンにつなぐ左腕セットアッパーの役割を担います。今シーズン開幕時点でMLSは2年で、今オフには初めて調停ステータスになる見込みです。レッドソックスは今後3年半にわたり、クラブ・コントロール下におけます。
(BOS)カルロス・グティエレス
レッドソックスが獲得したカルロス・グティエレスはメキシコ出身の右投げ左打ちのOF。2026年はハイAで357打席に立ち、.271/.385/.442、OPS .826、HR 9。打撃技術に優れたピュア・ヒッターというところで、身体能力がずば抜けているわけでもありません。長打力、走力ともに平均という感じですが、レッドソックスのスカウトは何かを感じたようです。実際、ハイAでの成績は堅実な印象を受けます。
お読みいただき、ありがとうございました。

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