ポストシーズンの再戦
現地2026年5月29日、ドジャー・スタジアムでフィリーズ@ドジャースの3ゲームシリーズがスタート。この2クラブはここ数年、ポストシーズンで対戦している同士。2025年はNLDSで対戦し、ドジャースがフィリーズを下しました。

今回のシリーズはフィリーズが開幕時の不調とは打って変わって上り調子になり、本来の強豪に戻った状態での対戦となったのが、興味深いポイントでもありました。
フィリーズは監督が交代しましたが、開幕時の不調はそもそも主力たちの冷えたバットが原因で、先発もクリストファー・サンチェス、ヘスス・ルザルドくらいしか機能していなかったのが原因。監督が代わる直前の4月25日に胸郭出口症候群で離脱していたザック・ウィーラーが戦線に復帰。4月末ということで打線もようやく火が点いてきたこともあり、フィリーズはここから調子を上げて行ったという流れです。

フィリーズはすでにNLイーストで首位ブレーブスをしっかり追撃する体制となっております。
ドジャース、ザック・ウィーラーから4HR
1回裏、ドジャースはそのザック・ウィーラーから3番のフレディー・フリーマンがLFポール際にソロHRを放って先制。初球の96.1mphのアウトコースへの4シームでしたが、決して間違ったボールではなかったと思います。これはフレディー・フリーマンの技術が打たせたHRということでしょう。
ドジャースは2回裏にも1アウトからマックス・マンシーが死球後の初打席で2-0カウントからの真ん中高めの95.8mphの4シームを一振りで仕留め、これが右中間スタンドに入るソロHRとなり、2点目。
大谷はスプリットをHR
さらに3回裏、1アウトからリードオフの大谷選手に回り、カーブの後の87.8mphのスプリットが真ん中低めに来たところを大谷選手がややタイミングを外されながらもこれをRFスタンドに持っていくソロHRを放ち、3イニング連続でHRによる得点を上げ、3−0とリード。大谷選手はこれでシーズン10号とし、ここに来て二桁に乗せました。
ドジャースは5回裏にもイニング先頭のウィル・スミスが93.8mphのシンカーを右中間スタンドに放り込むソロHRを放ち、ザック・ウィーラーからソロHR4本で4点を上げ、試合を優位に進めました。
ウィーラーは6.0イニングまで投げきり、被安打5ながらそのうち4本がソロHRによる失点となり、これが響いて復帰後、初黒星を喫しています(4勝1敗)。
ウィーラーは長いイニングを投じるので、当然HRを浴びる機会も増えるのですが、それでもキャリア通算のHRレートは2.4%(MLB平均が3.0です)。今季も含めたここ2年は3.0を超えていますが、本来はHRが少ないと見ていい投手です。
これはドジャース打線がしっかりと甘いボールを仕留めたということになるでしょう。
ジャスティン・ロブレスキーが快投!
この日のゲームの主役はドジャース先発のジャスティン・ウォロブレスキー。
ロブレスキーは最初の5試合で32イニングを投げ5勝0敗、ER2と好調でしたが、直近3試合で19.2イニングを投げ、14失点を喫していました。いずれもゲーム序盤で失点し、その後は落ち着いて平常運転というやや異例の投球となっておりました。
しかし、この日はそれまでの投球を修正するような内容で、立ち上がりはカイル・シュワーバー、トレイ・ターナー、ブライス・ハーパーを三者連続三振。
2回表もゴロで3つのアウトを取り、ここ3試合の投球を修正。
6回2アウトまでノーヒッター
その勢いはその後も続き、4回表に1アウトから右中間への大きなフライを打たれ、これをCFのパヘスとRFのタッカーの連携が悪く、フィールド・エラーで出塁を許してしまいますが、ノーヒット・イニングを継続。5回裏には下位打線から三者連続三振。すでに味方からの援護点をもらっていたので、安心して見ていられる内容でした。
ただ、6回表に2アウトからカイル・シュワーバーを迎え、95.4mphの低めの4シームをCFに弾き返されるソロHRを打たれて、ここでノーヒット・ノーランは途絶えました。
このシーンもシュワーバーの動きで何が起こったのかを悟ったロブレスキーは、うなずいてから振り返ると、ボールがCFのフェンスを越えるのを冷静に見届けました。
試合後、ロブレスキーは「打者がボールを捉えたかどうかは、あの反応を見ればわかるんです。シュワーバーの反応を見れば、彼がボールを捉えたとすぐにわかりました。ああいう場面は1000回くらい見てきました。僕はカブスファンとして育ったので、彼がああいうプレーをするのを何度も見てきたんです」と。
ただ、ロブレスキーはその後も冷静。7回表のマウンドにも上がり、三者凡退に抑え、この日はここで降板。7イニングで88球、カイル・シュワーバーのHRによる1安打、1失点、無四球、9奪三振という内容でチームの6連勝に貢献。
ゲームはこの後、ドジャースがエドガルド・エンリケス、アレックス・ベシア、タナー・スコットとつなぎ、4-2でドジャースがGm1を制しました。ドジャースはこれで6連勝。

球速アップ
ジャスティン・ロブレスキーですが、シーズン序盤は空振りを奪えていませんでした。打たせてアウトを取るというスタイルでもありました。しかしこの日は内容が大きく変化。
空振りを多く奪うことに成功。SOは上述の通り9をマークし、空振り16はキャリア・ハイです。
9奪三振はすべて、平均ベロシティーが94.9mph超えでシーズン平均93.7mphを上回っていました。この球速が回復したことがこの日の大きな成功の要因になったと思われます。
フィリーズ、左投手に苦戦
そのロブレスキーの好調と相まって、今季のフィリーズの左腕投手に対する苦戦ぶりも改めて浮き彫りとなりました。フィリーズの左腕投手に対する打率は.208で、これはMLB28位。
もともと左の強打者が多いだけにこの傾向は仕方ないところではありますが、ドジャースは.250を超えるだけにここはフィリーズとしては対策を施したいところです。
お読みいただき、ありがとうございました。

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