9回111球の熱投
現地2019年6月21日のフライデー・ナイトゲームのことですが、ウォーカー・ビューラーの16奪三振が話題になりましたね。
このゲームを週末によく見てみたのですが、ウォーカー・ビューラーの気迫が画面からでも伝わってきました。「いいものを見せてくれてありがとうございます」と言いたいくらいの投球でした。
ちなみに、コンプリートゲーム(英語略CG)は日本語で言う完投のことです。完封はshut-out。完全試合ではありませんので念の為。完全試合はPerfect Gameです。
この日のビューラーの投球のすごかった3点
心を動かされるくらいの投球にはそれなりの理由がありました。
1. 立ち上がりから3回1/3までパーフェクト
このゲームのビューラーは立ち上がりからが完璧でした。
年間通算のチーム打率が.269でMLB2位、ナ・リーグ1位のロッキーズ打線を相手に3回2/3までパーフェクト投球を披露。
2. 5者連続三振
そして2回から3回にかけて5者連続奪三振を記録しました。
3. タイスコアになった終盤3イニングを無失点
もっとも気迫を感じたのは、終盤3回の投球です。
4回にノーラン・アレナドにソロショットを、6回にはチャーリー・ブロックモンにソロショットを浴び、自らの失点で2−2のタイスコアに追いつかれたのですが、そこからが圧巻でした。
6回を終えて投球数は76球。ペースとしてはよかったものの、これからきつくなるタイミングでさらにギアを上げました。
特に、9回のマウンドに上がる時点では97球を数えていましたので、リリーバーに代わってもおかしくなかったのですが、マウンドを守り抜いた気迫に、先日鼻骨骨折にもかかわらずローテーションを守って登板したマックス・シャーザーと似たようなものを感じました(記事)。
9回の3アウト目をノーラン・アレナドから三振で奪ったボールは97.2mph(156.43kmh)を計測しました。
ビューラーは9回、111球を投げ、被安打3、自責点2、奪三振16、被本塁打2。
ヘルマン・マルケスも好投
ロッキーズ先発のヘルマン・マルケスもよかったです。8回を終えてドジャース打線を被安打5、失点2、自責点1、奪三振8、被本塁打1の快投。
ドジャース打線がなかなか援護できなかったわけですね。
マット・ビーティーがサヨナラ2ランHR
苦労していたドジャース打線ですが、最終回にビューラーの熱投に応えました。
ロッキーズのマウンドには2番手のハイロ・ディアスが上がりました。
ドジャースは2アウトまで取られるも、マックス・マンシーが四球を選び、勝利の芽をつなぎました。マンシーはいい仕事をしましたね。
そして6番LFに入っていたマット・ビーティー(Matt Beaty)が劇的なサヨナラ2ランHRを放ち、ビューラーに8勝目をプレゼントしました。
ビーティーは2015年ドジャース12巡目指名の右投げ左打ちの26才。デビューは2019年4月30日で、まだルーキーステータスです。
リキャップです↓
ドジャースの1試合奪三振レコードは?
ビューラーが達成した9回完投16Kはフランチャイズ史上11回目の達成。
9回完投でのドジャースの奪三振記録を持っているのは野茂さん。1996年に見せた17Kです。
ビューラーの美しいフォームを。
ビューラー、今年はサイヤング賞候補に名乗りを上げそうな投球でしたね。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント
ピッチングフォームだけでなくパフォーマンスまでバーランダー然としてきましたね
匿名様
コメントありがとうございます。おっしゃるようにバーランダーのような風貌がありますね。ビューラーは腕をたたむ感じではなく、バーランダーのような棒振りに近いスイングなところもトミー・ジョンになりにくいのではないかと思っております。
またご訪問してください! コメント、ありがとうございました!