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【MLBトレード2024】メッツ、ブルワーズからエイドリアン・ハウザーとティロン・テイラーを獲得!

デービッド・スターンズのよく知る選手たちがNYMへ

 現地2023年12月20日、山本由伸投手争奪戦がますますヒートアップしているMLBのストーブ・リーグですが、その当事者でもあるメッツがブルワーズとの間でトレードが成立させました。

 メッツのPOBO(President of Baseball Operations)は今オフからデービッド・スターンズが就いております。不十分なペイロールという制約条件の中、昨年までの強いブルワーズを形成してきた人物ですね。

 そのデービッド・スターンズは勝手知った古巣のブルワーズからスターターとOFを獲得するに至りました。なお、後述しますが、ブルワーズはこれはこれでペイロールを減らすという点では嬉しいトレードでもあります。

トレード概要

 このトレードで動くのは3名。括弧内の年齢は2024シーズン開幕時の満年齢を記載しています。

メッツGet

  • エイドリアン・ハウザー(Adrian Houser/31)RHP
  • ティロン・テイラー (Tykon Taylor/30) OF/右投げ右打ち

ブルワーズGet

  • コールマン・クロウ (Coleman Crow/23)RHP 

【NYM】エイドリアン・ハウザーとは

 メッツが獲得したエイドリアン・ハウザーはブルワーズで直近5シーズンでブルワーズのローテーションを担ってきた右腕。

 1993年2月2日生まれで、2024年は31才となります。ドラフトは2011年のアストロズの2巡目指名。

ジョシュ・ヘイダーとともにMILへ

 2015年のトレードデッドラインで、アストロズがマイク・ファイヤーズとカルロス・ゴメスを獲得したトレードで、ジョシュ・ヘイダー、ブレット・フィリップス、ドミンゴ・サンタナとともにブルワーズに移籍しました。このトレードはなかなか豪華なトレードとなりました。

 移籍後の2015年9月終盤にメジャー・デビュー。この年はリリーフとして2試合に登板したのみ。その後、2018年までビッグリーグに戻ることはありませんでした。

 2016年はAAで13試合に登板して3勝7敗、ERA 5.25。2017年はケガからの復帰となり、ロー・マイナーで9試合、17.2イニングを投げたのみ。

 2018年、メジャーで開幕を迎えたエイドリアン・ハウザーは4月8日にリリーフとして2.0 IPでスコアレスに抑えたものの、1試合の登板のみで再びマイナーへ。その後、ダブルA、トリプルAを経て再びメジャーに戻るもまた降格となるなどメジャーとマイナーの間を往復した1年でした。

 強烈なエピソードがあり、6月17日にメジャーに昇格したハウザーは、トリプルAのコロラド・スプリングスを午前5時に出発してシカゴへ飛び、さらにシカゴからミルウォーキーまで車で移動して、午後からのフィリーズ戦に間に合わせるという嘘のような強行軍を実施したことも。このゲームは1イニングで被安打2、失点1とメジャー初失点を喫したのでした。

 なお、このゲームでは体調を壊し、マウンドの後ろで何度もリバースするという失態を演じております。日本では考えられないですね。結局、久々のMLB復帰となった2018シーズンは7試合で、0勝0敗、ERA3.29でした。

 2019年は35試合に登板し、そのうち18試合に先発。111.1イニングを投げ、6勝7敗、ERA 3.72をマーク。ポストシーズンには投げられませんでした。

 コロナ・パンデミックで短縮シーズンとなった2020年は12試合中、11試合に先発し、56.0 IPで1勝6敗、ERA 5.30と乱れました。奪三振44が評価され、ポストシーズンのロスターに入り、ドジャースとのワイルドカード・シリーズでポストシーズン・デビューを果たしております。

 2021年はエイドリアン・ハウザーにとってのキャリア・ハイのシーズンとなりました。28試合中、26試合に先発し、142.1 IPで10勝6敗、ERA 3.22をマーク。9月4日のカージナルス戦では、ブルワーズでは2017年のジミー・ネルソン以来となるシャットアウト勝利も達成しました。

 2022年は22試合中、21試合に登板し、102.2 IPで6勝10敗、ERA 4.73。2023年も似たような成績となり、23試合中、21試合に先発し、111.1 IPで8勝5敗、ERA 4.12でした。

 投球のほぼ半分はシンカーで2023年の平均ベロシティーは92.1mph。2022年が93.8mphでしたから落ちました。4シームの平均ベロシティーは93.4mphで、こちらも2023年は94.3mphでしたからやや落ちです。変化球はチェンジアップ、スライダー、カーブです。

 SO%は2023年はイニング数が減ったこともありますが、前年の15.2%から20.0%にアップ。BB%も前年の10.3%から7.1%に下がり、品質は悪くありません。HR%は前年の1.8%から2.7%へ上がっています。グラウンダーの多い投手なので、いかにボールを上げさせないかがポイントです。

メッツでは?

 メッツには千賀投手、ホセ・キンタナ、ルイス・セベリーノという3人のローテーション候補がおり、他にはタイラー・メギル、ジョーイ・ルケイシー、ホセ・ブットなども。現時点ではメッツは山本由伸投手の獲得に動いていますが、ハウザーは山本投手が獲得出来たとしてもローテーションとして扱われる見込みです。メジャー5年以上のキャリアがあるので、10-5ルールに則って、マイナーへのアサインを拒否できます。

【NYM】ティロン・テイラーとは

 メッツが獲得したもう1人の選手であるティロン・テイラーは1994年1月22日生まれの29才。年明け後すぐに30才となります。ドラフトは2012年のブルワーズの2巡目指名。デビューは2019年で25才でのデビューとなりました。

 2020シーズンにメジャー初HRを放つなど、60試合中、22試合に出場。本格的にゲームに出るようになったのは、2021年で93試合に出場。243-60で.247/.321/.778で、HR 12、RBI 43。2022年は120試合に出場。87安打を放ち、.233/.286/.442で HR 17、RBI 51。

 2023年は83試合に出場し、.234/.267/.446、HR 10、RBI 35。

メッツでは

 メッツのCFはブランドン・ニモで確定。コーナー・スポットスターリング・マルテ、DJ・スチュワートというところ。スターリン・マルテは2023年は鼠径部痛で苦戦し、シーズンの約半分を欠場。そこが治るかどうか。DJスチュワートは左打席で、守備は今ひとつ。右打席で守備も無難にこなすティロン・テイラーが出場する機会は増えそうです。

【MIL】コールマン・クロウとは

 コールマン・クロウは2000年12月30日生まれの22才。まもなく23才となります。ドラフトは2019年のエンゼルスの28巡目指名。

 2021年にクラスAでプロデビュー。13試合中、10試合に登板し、4勝3敗、ERA 4.19。この年の秋にAFLでも投げています。

 2022年はダブルAに昇格。24試合中、23試合に先発し、9勝3敗、ERA 4.85。SO9は9.0でBB9は2.5。

 2023年はダブルAで開幕し、4先発で2勝0敗、ERA 1.88と高品質の投球を披露。6月終わりにはエドゥアルド・エスコバーとのトレードでメッツに移籍。その後、8月にトミー・ジョン手術を受け、2024年は全休になりそうです。ただ、良いピッチャーだと思います。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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