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【MLB2024】ドジャース、ムーキー・ベッツ(左手骨折)の離脱で、三遊間が欠ける事態に

LADが緊急事態に

 現地2024年6月17日、ロイヤルズ@ドジャースのGm3はブレイディー・シンガーとタイラー・グラスノーの投げ合いという非常に興味深い対戦となりました。

 今季、好調のロイヤルズのローテーションの一角を担うブレイディー・シンガーはこのゲーム前までの成績は4勝3敗、ERA 3.30。前回登板のヤンキース戦で6失点を喫したのでERAは3点台となりましたが、その直前までは2.76をマークしていたなど好調でもあります。

 一方のタイラー・グラスノーはこのゲーム前までの成績は6勝5敗でERA 3.24。前回登板のヤンキース戦は中4日で繰り上げ登板するなどまさにドジャースのローテーションの中心として大いに機能しています。ただ、ゲームメイクはしているものの、打線の援護を得られないケースもあり、5月4日のブレーブス戦で6勝目を上げて以来、勝ち星に恵まれておりません。

 そんなタイラー・グラスノーを大谷選手が強烈に援護しました。

 そう、このゲームはドジャースにとって良い要素が炸裂したのですが、終盤に暗雲が立ち込めてしまいました。

この日、LADにとって良かった要素

大谷選手が2打席連続HR

 まず良い要素から。大谷選手の打席ですね。スコアレスで進んだ3回裏、ドジャースは大谷選手の2巡目のターン。1アウトから打席に入った大谷選手は、ブレイディー・シンガーの「甘いところには投げないぞ」という慎重な配球にも冷静に対応。4球目、初めて甘いところに来たシンカーを見逃さず、これを強振。打球は左中間スタンド上段に飛び込むソロHRに。大谷選手のこの18号でドジャースが1点を先制しました。この方向に打球が伸びだせば、大谷選手のHRは増えそうですね。

 そして6回裏の大谷選手の第3打席。イニングの先頭として打席に入った大谷選手はその初球の甘いスライダーを今度はRFへ滞空時間の長いソロHRを放ちました。大谷選手は2打席連続のHR。5月5日のブレーブス戦以来となる今季2度めのマルチHRでドジャースが2点をリード。

 さらにドジャースはつづくフレディー・フリーマンにもソロHRが飛び出し、3-0。タイラー・グラスノーを援護します。

 この日、ブレイディ・シンガーはこの3発に沈んだ訳ですが、6イニングを投げ、被安打5、失点3、自責点3、BB 2、SO 4という内容。ドジャースを相手にこの投球はゲームメイクしたという点で良かったのですが、ERAは3.39に上がりました。

グラスノーが7勝目

 そしてタイラー・グラスノーはロイヤルズ打線を7イニングで被安打3、スコアレス、BB 1、SO 9で抑え込み、勝利投手に。7勝目を上げ、シリーズ勝ち越しに貢献しました。

ムーキー・ベッツが死球で骨折

 エースと中心打者がそろって活躍し、良い要素が出たドジャースでしたが、ゲーム終盤に悪夢が待っていました。7回裏、ロイヤルズのマウンドはこのイニングからダン・アルタビラ(Dan Altavilla)が登板。アルタビラは先頭のジェイソン・ヘイワードを打ち取った後、キャバン・ビジオをキャッチャーの打撃妨害で出塁させてしまいます。1アウト1塁で次打者のギャビン・ラックスはCFライナーに打ち取り2アウト。ここで打席はムーキー・ベッツ。 

 アルタビラはムーキー・ベッツに対し、執拗にインコースをついてきます。どちらかと言えば抜け気味にも思えたのですが。おそらく大谷&フリーマンもチラついていたと思われます。4球目、97.9mphの4シームが完全に抜けてこれがムーキー・ベッツの左手を直撃。死球となってしまいました。

 この死球でムーキー・ベッツはグランドに倒れ、左手を抑えてなかなか起き上がれない状態に。この時点で誰もが骨折だと認識したはずです。ムーキー・ベッツはこのままゲームから退場。試合後、すぐに左手の骨折が発表されました。

ムーキー・ベッツの今後の処置 

 ドジャースは翌17日に整形外科医の精密な診断により治療方針を決める予定。これはもう骨が治るまで待つしかありませんから、ムーキー・ベッツの1ヶ月以上の離脱はほぼ決定です。

 なお、ムーキー・ベッツは2022年にはコディ・ベリンジャーとの外野での衝突で右肋骨にヒビが入ったことがありましたが、今回のような死球による骨折での離脱は初めてとなります。

 今季、Baseball ReferenceのWAR(rWAR)では3.8という恐ろしいくらいの数字を叩き出しているムーキー・ベッツ。打率は一時期よりやや下がったとは言え、いまだに.304をマーク。OPSは.893で、HRは10本。そのWARを押し上げているのは守備です。本来はOFとして6度のゴールド・グラブ賞を受賞した力がありながら、チーム事情でSSに就き、しかも素晴らしいプレーを連発。もっともレッドソックス時代はそもそもは2Bとしてべドロイアの次と言われていたくらいの選手でした。打って、守って、走って本当にまさに欠けてはいけない選手。

三遊間が欠けたドジャース

 ドジャースは今季から3Bを守っているマックス・マンシーが5月半ばに右腹斜筋を傷めて離脱中。症状はグレード1でやや重めの怪我です。まだ復帰のタイムテーブルが出ておらず、仮の復帰時期として一応、8月初旬が目安となっています。まだ現時点では軽いスイングしか出来ていませんから、もう少し長引くかもしれません。マンシーは本業は2Bで3Bは決して上手ではありませんが、彼の不在は打撃には大きな損害です。

 今回、ムーキー・ベッツが離脱したことで、ドジャースは三遊間を失ったことになります。

 ドジャースは山本投手のローテーターカフの張りと言い、非常にタフな時期を迎えることになりました。

 この日、ムーキー・ベッツが退いてからはミゲル・ロハスがSSに就きました。3Bはブルージェイズから獲得したキャバン・ビジオが守っていますが、やはり打っていませんね。

 おそらく次戦以降は、ミゲル・ロハス、キケ・ヘルナンデスがSSを守ることになりそう。本来はギャビン・ラックスがSSなのですが、スプリング・トレーニング中にスローイング・エラーを頻発したことから、ラックスは2Bに。ここでラックスをSSに起用出来れば、キケを3B、ミゲル・ロハスとギャビン・ラックスを2Bで併用という柔軟な起用も出来るのですが、それは線としては薄いかもしれません。そう言えば、ドジャースにはキケ・ヘルナンデスとクリス・テイラーというスーパー・ユーティリティーが2人もいますね。クリス・テイラーは早打ちがひどいのですが。

 果たして内野に救世主が出てくるでしょうか?まさか、噂のボー・ビシェット獲得に動くのか??注目ですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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