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【MLB好プレー2021】エンゼルス、ゴセリン&大谷で、お手本のようなディレード・スティールで1点を奪う

永久保存版のようなワンテンポ

 現地2021年8月31日、早や8月最後のゲーム。エンゼルスはヤンキースとのGame2。このゲームで大谷選手は四球2つと勝負を避けられていた感もありますが、ノーヒットに終わりました。しかし、走塁面でいいものを見せてくれました。

教科書のようなディレード

 場面は5回裏。エンゼルスは、イニング先頭のマックス・スタッシのシングル、ジャック・メイフィールドの2塁打でノーアウトランナー2、3塁のチャンス。

 ここでフアン・ラガレスはSSゴロで、1アウト。ランナーが動けず。つづくデービッド・フレッチャーも1塁ゴロに倒れ、2アウトランナー2、3塁に。

 ここで大谷選手に打席が回ってきましたが、ジェイムソン・タイヨンとゲイリー・サンチェスのヤンキース・バッテリーは申告敬遠を選択。エンゼルスは2アウトながら満塁となりました。

 バッターはフィル・ゴセリン。ゴセリンはフルカウントから甘めに入った4シームを叩き、これがLF前シングルとなり、スタッシとメイフィールドが生還し、エンゼルスは2点を追加。5-2とリードを拡大。そして、大谷選手は一気に3塁まで到達しました。

ゴセリン&大谷で見事に決める

 ここでヤンキースはピッチャーを交代。ジェイムソン・タイヨンから左腕のジョーリー・ロドリゲスにスイッチしました。カウント1-1の後、バッターのジャレッド・ウォルシュがチェンジアップにタイミングが合わず、大きく空振り。

 このとき、1塁ランナーのフィル・ゴセリンが2塁へスタート。ゲイリー・サンチェスが2塁へ送球するのを見て、3塁ランナーの大谷選手がホームへスタート。これがバッチリ決まり、見事にホームスチールが成功。エンゼルスが6点目を奪ったのでした。 

 大谷選手の足が素晴らしく、絶賛の嵐となったプレーですが、これは野球の教科書があれば、永久保存版として載せておきたいお手本のようなディレードスティールなのでした。

 ではそのポイントを見てみます。

ポイント1:左腕VS左腕

 ディレード・スティールのことを「ワンテンポ」という言い方をする人がいますが、ここではあえて「ディレード・スティール」として記載します。

 このプレーは、エンゼルス側にとっては「キター!」という状況の中で生まれました。どういう状況かというと、

  • 投手とバッターが左腕VS左腕の対戦であること。
  • 3塁ランナーに脚力のあるランナー

 まず、ジョーリー・ロドリゲスがどこまで牽制が上手かはわかりませんが、ディレードは左投手の牽制が上手だった場合に行うことが多いです。牽制はともかく、まず左投手は3塁ランナーが見えにくいという点がポイント。そして、捕手はバッターが左だと1塁ランナーが見えにくい。これがまず大きなポイントですね。

ポイント2:走らないというデモ

 おそらくフィル・ゴセリンは最初の2球に2塁へ行く素振りをまったく見せていなかったのではないかと思います。走るフォームからするとゴセリンは速くない。盗塁もキャリア9年で9個、しかも32才。一応、ゲイリー・サンチェスは警戒はしている状況ですが、1塁ランナーは走らないと思っていたはず。

 そしてフィル・ゴセリンは走る素振りを見せないというデモンストレーションを行った2球であったと思います。

ポイント3:ゴセリン、バツグンのワンテンポずらし

 このプレーは大谷選手の本塁への走塁も素晴らしかたったのに加えて、フィル・ゴセリンのスタートのタイミングがバツグンでした。

 1、3塁で3塁ランナーがホームを狙うディレード・スティールを決める場合、1塁ランナーは捕手が投球を捕球するかどうかのタイミングでスタートを切るのがベスト。なぜなら、最も1塁ランナーの動きが見えないタイミングだからです。ただでさえ、左打者は捕手には死角となって見えにくいのですが、もっとも見えにくいタイミングがそれ。

 その意味でゴセリンはバツグンのタイミングでスタートを切りました。スタートが遅いのはVTRでもわかると思います。しかも2アウトで捕手は肩に自信のあるゲイリー・サンチェス。捕手に2塁まで放らせるというのがここでは最高のプレー。

 1塁ランナーは最悪でも戻っても良い。その間に三塁ランナーがスタートを切る。

 もう、このプレーはエンゼルスは、ベンチからのサインだったと推測します。

 ゲームの方ですが、エンゼルスはジャレッド・ウォルシュの3ランHRや、上記のホームスティールなどで6点を奪い、ヤンキースの反撃を4点に抑え、6-4のスコアで勝利しました。

 エンゼルス、ヤンキースから2連勝。

今夏はいい走塁を見る機会が何度も

 今夏は、いい走塁を見る機会が何度もありました。

 一つは高校野球で夏の選手権大会の決勝。智辯和歌山VS智辯学園線で、2、3塁間に挟まれたランナーがランダウンプレーで最後に倒れ込むことでタッチのタイミングが遅れ、他の塁に進塁するランナーを活かしたというプレーがありました。

 智辯和歌山はイチロー選手がコーチングに赴いたことで話題になりましたが、その他にも県予選ではわざと2塁を駆け抜けて、挟まれることで、3塁ランナーのホームインを助けるというプレーも。これはもうネットでは有名になっていますね。この1点はとても大きかったようですね。

 これをイチロー選手が指導したのかどうかは筆者には定かではありませんが、ちょっと驚くような走塁ですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

 

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