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マイナーリーガーに「千ドル寄付」のデービッド・プライス、実は公表を控えるよう頼んでいた!!

真の男気

 現地2020年5月29日にわかったとてもよいお話です。

 最近のMLBはあまり嬉しくない話題が続いているのはご承知の通りです。たとえばMLBとMLBPAのサラリー交渉、シーズン開幕への悲観的な展望、次々と発表されるマイナー・リーガーのリリース・・・、直近ではミネソタの警官事件に端を発した暴動が飛び火・・・と次から次へとあまりよくない話題が多いですが、そんな中、球界からとてもよいニュースが飛び込んできました。それがデービット・プライスの男気あふれるお話です。

デービッド・プライスの寄付

 2020シーズンからドジャースで投げることになっているデービッド・プライス(David Price /34才)。

 実はプロフィールを見てあらためてわかったのですが、196cmの高身長でもあります。ただ、大きいのは身長だけではありません!その心もとても大きいのです。

 新型コロナウィルスのパンデミックによって、多くのマイナーリーガーがプレー続行の危機に瀕している中、デービット・プライスは彼らに手を差し伸べました。

6月に00を寄付 

 デービット・プライスは、ドジャースのnon-40manロスター、つまりマイナー契約の選手全員に1000ドルを寄付することを決めました。実施は6月。

 マイナーリーガーへの週400ドルの支払いは継続するものの、「6月まで」という綱渡りな決定をするクラブも多い中、メジャーリーガーが独自に手を差し伸べることはすごい志です。ちなみにドジャースも6月末までは保証するという内容です。

 なおアメリカの雇用環境の中では一月延ばしを決定するだけでも、まだマシな方と言えるかもしれません。 

200名 

 ドジャース傘下には9つのマイナーリーグがあり、non 40-manの選手は総勢約200名。デービッド・プライスは総額で約$0.2M、ざっと2100万円を寄付する予定です。

嬉しさのあまり受け取り手が漏らしてしまう

 この話はここがポイントなのですが、デービッド・プライスはこの事実を公表しないようクラブ側に連絡していました。実はこっそりと行おうとしていたのです!

 筆者がこのニュースを聞いて嬉しかったのはこの点です。誰かに認められようとかそういうことではなく、ただ手を差し伸べた。この事実がすごいと思うのです。

 あくまで自発的な行為なのでこれが他のメジャーリーガーに強要するようなことになってしまってはまた意味合いが違ってきますし、ひょっとしたら選手会の他の選手への歩調も配慮したかもしれません。どうしてあなたは出さないの?と迫る人も中にはいるからです。

 しかし、そういった足並みを乱すかもしれないことも恐れず、ただ手を差し伸べたという事実が素晴らしいと思うのです。

 しかし、この事実は広まってしまいました。

 広まったのはリークです。実は広めてしまったのは当の受け取り手であるマイナーリーガーによって。そのマイナーリーガーは嬉しさと感激でつい漏らしてしまったのです。

 このエピソードも可愛げがあって良いなと思います。

デービッド・プライスの契約

 さて、デービッド・プライスの現契約は2015年12月にレッドソックスと結んだ7年$217M(2016-2022)がまだ活きています。ドジャースに移籍しているのでドジャースがそれを引き継いでいます。

 デービッド・プライスは3年目を経過した2018年10月にオプトアウトせず、レッドソックスに残留。

 昨シーズン(2019年)のサラリーは$31M。そして2020年から2022年までは$32M/年にアップします。

 FAは2022年終了後。その支払いに繰延はありません。

 仮にMLB側が提案しているスケールスライド方式のレートが適用されれば、2020年のサラリーは$8Mを切ってしまう可能性があります。 

 選手会がこのレートで折れることはなさそうですが、当初合意の51%であってもサラリーは半分($16M)。前年分の税金で根こそぎ持っていかそうな気がするので、彼ほど高額でも実はそれほど楽でもないのは確か。

 そんな状況の中でもできることをと実行した心が素晴らしいと思いますし、ましてやいちいち発表せず、こっそりやろうしたところがとても尊いなと思います。

 デービッド・プライスの現役生活が少しでも伸び、ファンの前に少しでも長く勇姿を見せてくれることを祈りたいと思います。

 実は同じような行動を起こしている選手は他にもいるかもしれません。

 このお話もおっちょこちょいマイナーリーガー(失礼!)がいなければ、わからなかった訳ですから、見えるところだけですべて評価する恐ろしさは気をつけなければなりませんね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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