トミー・ジョン手術からの復帰
現地2026年5月22日、ついにこの日が来てしまいました。こう書くのはレッドソックス目線ゆえなのですが・・・。2024シーズンにドジャースとのワールドシリーズの決戦(Gm5)まで投げ、2025シーズンを前にトミー・ジョン手術を行ったゲリット・コール(Gerrit Cole)が地元ブロンクスでのレイズ戦に登板。見事な投球内容で復帰登板を果たしました。



ヤンキースはゲリット・コールが不在の間、エースとしてローテーションを回してきたマックス・フリードが5月16日に左肘の骨挫傷という、強い衝撃によって骨の内部(骨髄)に内出血やむくみが生じる状態となり、5月14日に遡って15 Days ILに入ったばかり。マックス・フリードは現時点で復帰が未定だっただけに、頼もしい投手がローテーションに戻ってきたということになりました。
569日ぶりのマウンド
ゲリット・コールのトミー・ジョン手術前最後の登板は上述のように2024年10月30日に行われたワールドシリーズGm5。現地2026年5月22日に復帰したということで実に569日ぶりのマウンドとなりました。
そしてゲリット・コールがトミー・ジョン手術を行ったのが2025年3月11日で、執刀医は大谷選手の肘の手術も担当したニール・エルアトラッシュ(Neal ElAttrache)博士。直近では2024、2025年とゲリット・コールを抑えてALサイ・ヤング賞受賞者となったタイガースのタリク・スクーバルの左肘遊離体除去のナノニードルスコープ手術も実施。タリク・スクーバルは早くもスローイング・プログラムを開始したことでも話題になった名医でした。

術後は437日で復帰
ゲリット・コールは上述のように2025年3月11日にトミー・ジョン手術を行いましたので、この日で復帰したということは術後437日で復帰。1年2か月11日ということで、通常なら1年6か月かかるトミー・ジョン手術をかなり早いペースで復帰してきたということになります。
早い復帰ですが、リハビリは「効率的かつ最適」だったとコール自身が語ったように順調そのものだったようです。リハビリ登板は2026年4月17日にAAでスタート。クラスA+での登板も挟みながら、計6試合に登板。最後は5月16日にトリプルAでテストを行い、5.1イニングで84球まで球数を伸ばしておりました。
通算153勝の実績を誇る大投手でも「マウンドに立てて本当に、本当に嬉しかった」と語るほど、嬉しい出来事だったようですね。
6回、2ヒッター、スコアレス!
さて、この日の投球ですが、相手は首位の座を明け渡したレイズ。ヤンキースとしてはゲリット・コールの復帰でなんとかその流れを止めたいところでした。
1回表、ゲリット・コールは2026年のレイズの象徴的存在のチャンドラー・シンプソンにCF前シングルを許す立ち上がり。2球を投じて、いずれも95mph台の4シームでした。
この韋駄天の出塁を許したことで足が気になったのか、つづくジュニオール・カミネロにはフルカウントから四球。ここで初めて変化球としてスライダーとシンカーを投じています。
3番のジョナサン・アランダにはギアを上げて96mph台の4シームを投じ、ここはLFフライに抑えてまずは復帰後初のアウトを奪いました。
つづくヤンディー・ディアスの打席で2塁ランナーのチャンドラー・シンプソンがゲリット・コールの牽制にひっかかってアウトに。もうメジャー独特の「ありか?」という牽制でしたね。
ゲリット・コール自身も「リーグ最速の選手」と認めるチャンドラー・シンプソンをここでアウトに出来たことは大きかったようです。ヤンディー・ディアスは三球三振に仕留めました。ここで98.6 mphを記録しています。
ヤンキース打線は今季好調でERA 1.51のマルちゃんこと、ニック・マルチネスを攻めあぐねている状況で、ゲリット・コールは先取点を与えない投球を強いられることになりました。
2回表は先頭打者のリッチー・パラシオスに四球を出すも、後続を退けて無失点に。
3回以降は三者凡退
3回に2巡目を迎えたゲリット・コールでしたが、3回表、4回表と2イニング連続で三者凡退。5回表に1アウトからセドリック・マリンズにこの日2本目の安打を許し、さらに2アウト後にはテイラー・ウォールズに四球を出して、2アウト1、2塁のシチュエーションを迎えますが、3巡目となったチャンドラー・シンプソンを2Bゴロに抑えて無失点。6回表も三者凡退に抑えました。
この日のゲリット・コールはゲリット・コールは6回を終えて球数は72球でしたが、さすがに復帰初戦ということもあり、アーロン・ブーン監督は無理をさせずにこのイニングで降板させました。
ゲリット・コールは6回をスコアレス、被安打2、BB2、SO 3という好投を見せ、見事にゲームメイクしました。
この日の最速は1回表にヤンディー・ディアスの打席の2球目で記録した98.6mph。全体的に力を抜いて投げ、ナックル・カーブ、チェンジアップなど変化球の引き出しも多いことから、オフスピードのぼーるも投げて緩急を付けて無理せず投げたという印象でした。
さすがの投球でしたね。スキルフルという言葉がぴったり。
しかし、ヤンキースはコールの復帰戦を落とす!
そしてゲーム展開の方ですが、ヤンキース打線は4回まで毎回のようにランナーを出すも攻めあぐねていたニック・マルチネスからようやく得点。
5回裏、イニング先頭でコールの相棒を務めていたオースティン・ウェルズが初球のシンカーが甘く入ってきたところを捉えて、右中間にソロHR。先制点を上げました。ただ、このイニングもニック・マルチネスを攻めあぐね、追加点とはならず。
ニック・マルチネスは6イニングを投げ、被安打9を浴びながらも、ソロHRによる1失点に抑え、BB 1、SO 1と粘り強い投球を見せました。
ティム・ヒル、カミーロ・ドバルで失点
1-0とヤンキースがリードして迎えた8回表、ヤンキースはティム・ヒルを投入。そのティム・ヒルは先頭のチャンドラー・シンプソンをSSゴロに抑えるも、SSのホセ・キャバイェーロがエラー。シンプソンの足が気になったのかもしれませんが、雑に見えるプレーでした。
これでリズムが狂ったのか、ティム・ヒルはジュニオール・カミネロにシングル、ジョナサン・アランダに二塁打を許してあっさりリードは吐き出してしまい、さらにリッチー・パラシオスに2点タイムリー。そしてカミーロ・ドバルにスイッチしてライアン・ビラーデに犠牲フライを打たれるなど、このイニング4失点。
ヤンキースは8回裏に、コディー・ベリンジャーとジャズ・チザム・Jr,の2本の長打で1点を返すも、反撃もここまで。9回裏はブライアン・ベイカーの前にジャッジも打ち取られ、4-2のスコアで敗戦。

ゲリット・コールの復帰戦を勝利で飾ることが出来ませんでした。
レイズはこの勝利で5連勝。34勝15敗となり、30勝22敗となった2位ヤンキースに5.5ゲーム差をつけることとなりました。
ゲリット・コールが戻ってきました。レッドソックスはこの日も不甲斐ないゲーム展開で敗戦。もう途中からゲリット・コールの試合を後追いでチェックしましたからね。お得意様にしていたラファエル・デバースはもうおらず、期待のローマン・アンソニーは手首を怪我し、復帰も未定な中、不安しかない状況です。
素晴らしい投手が復帰したことはメジャー・ファンとしては喜ばしいところではあります。
お読みいただき。ありがとうございました。

コメント