スポンサーリンク

【MLB 契約 2023】ポスティング受理わずか1日!レッドソックスが吉田正尚選手を速攻で獲得!

RFの有力な候補

 早かったというが第一印象でした。

 東部時間2022年12月7日、ボストン・レッドソックスはNPBのオリックス・バファローズからポスティング申請でメジャーリーグ入りを目指していた吉田正尚選手と契約合意いたしました。

 吉田選手がMLBにポスティング申請をし、正式に受理されたのが現地2022年12月6日のこと。その翌日の東部時間2022年12月7日午前8時から、契約能選手として交渉がスタートし全30クラブと会うことが可能でした。そしてその交渉期限は東部時間2023年1月20日午後5時までと定められ、さてどこが手を挙げるのか?と興味津々で見守ろうかと思う暇もなく、解禁日即日に決まったのですから驚きです。

契約内容

 レッドソックスと吉田選手の契約は現時点では以下の通り。

  • 5年/$90M保証(2023-2027)

 この契約にはオプションやオプトアウトは含まれていない模様。そしてサイニング・ボーナスなどを含めた総額が上記の金額となったようです。

鈴木選手は5年/85Mドル

 なお、相場の目安としてNPB出身で同じOFとして先んじてメジャー入りした鈴木誠也選手の契約と比べてみると、鈴木誠也選手は2022年3月16日にカブスと以下の条件でサインしています。

  • 5年/総額$85M(2022-2026)

 5年の契約範囲は同じで、総額は吉田選手の方が$5M高い設定になっています。あくまで目安として。

入団プロセス

 吉田選手の入団プロセスについて記しておきます。今回のポイントは2つ。

  1. レッドソックスはインターナショナル・ボーナス・プールを考慮せずともよいこと
  2. レッドソックスの支払いは吉田選手のサラリー5年/総額$90Mにオリックスへのリリース・フィー $15.375Mを加えた計 $105.375M であること

 ではプロセスを見て行きます。

吉田選手はFA権無し→POSTING

 NPBのFA権の要件は2つ。

  • 国内FA権:8シーズン
  • 海外FA権:9シーズン

 吉田選手は、オリックスで通算7シーズン稼働。1、2年目はそれぞれ60試合強の出場ですから、おそらく正確には7シーズンは満たしていないとは思います。

 そして誕生日が1993年7月15日の吉田選手は現時点で29才です。

フィルター1:ポスティング

 NPB出身の選手で、在籍9シーズン未満の選手はポスティング経る必要があります。これはNPBとMLB双方で合意している規定です。もう一つフィルターがあります。よって、今回はポスティングでの申請となりました。

フィルター2:インターナショナルBPは不要

  1. 年齢は25才以上
  2. 外国のリーグで少なくとも6シーズン経過
  3. その2つの点に該当する選手を獲得する場合、獲得クラブ側はインターナショナル・ボーナス・プールが免除されます。(該当しない場合は、その枠を考慮する必要あり。)

 吉田選手の場合は3になりますから、インターナショナル・ボーナス・プールは免除です。もしも、年齢、シーズン数が満たない場合、ポスティング+インターナショナル・ボーナス・プールが付くということになります。

リリース・フィー

 ただし、リリース・フィーが発生します。

【リリースフィーの設定】

  1. 2,500万ドル($25M)で合意した場合→20%
  2. 5,000万ドル($50M)まで→ 1 + 次の2,500万ドル($25M)の17.5%
  3. 5,000万ドル($50M)超→1+2+残りサラリーの15%
  4. 契約にが以下がある場合もその15%がNPBの所属クラブに。
    • Supplemental Fee(余剰の料金)
    • サイニング・ボーナス(契約金)
    • Vesting Option(〜を達成すれば$〜)
オリックスへのリリース・フィー

 吉田選手の場合は、総額で$90M保証なので、以下の1-3に該当。4のボーナスなどは総額に含まれているとして。

  1. 2,500万ドル($25M)で合意した場合→20% = $5M
  2. 5,000万ドル($50M)まで→ 1 + 次の2,500万ドル($25M)の17.5% = $4.375M
  3. 5,000万ドル($50M)超→1+2+残りサラリーの15%→$6M
  4. 契約に以下がある場合もその15%がNPBの所属クラブに。よって総額表示が大事になってきます。
    • Supplemental Fee(余剰の料金)
    • サイニング・ボーナス(契約金)
    • Vesting Option(〜を達成すれば$〜)

 よって、オリックスへのリリース・フィーは$15.375M。なお、このディールのレッドソックスの支払いは計 $105.375M です。

高いOBPと打率に期待

 バリー・ボンズ並みの豪快なスイングでおなじみの吉田選手ですが、オリックスでの成績はHR量産よりも高い生産性高いを有していると見ていいと思います。

 2022年の成績は、119試合出場で打率.335、OBP .447、SLG .561、OPS 1.008。HR は21本で、二塁打 28、三塁打1、RBI 88。

 通算成績は、762試合に出場して、打率.327、OBP .421、SLG .539、OPS .960。 HR 133、二塁打 161、三塁打 7、RBI 467。

 首位打者には2度(2020-21)、OPB 1位には2度(2021-22)輝いております。

 ロングは慣れてくれば、本数が着いてくると思われ、なんと言ってもこの高打率.、High-OBPは魅力です。上位打線を任せられそうです。

 海外サイトでも身長(173cm)のことが書かれていますが、見た目をはるかに凌駕するそのポップアウト力(弾き飛ばす力)に驚かされることでしょう。MLBの投手のベロシティーや動く変化球に慣れる期間も必要かと思いますが、期待して良さそうに思います。

 あのバイオレントなスイングで腰を傷めないか、それだけが心配です。

 RFの有力候補で、青学時代には遠投100mを誇っておりました。さすがにハンター・レンフローのような強烈なアームは期待できないかもしれませんが、それなりにやってくれるでしょう。

 なお、青学からメジャーは井口選手に次いで2人目。さらに、レッドソックスがNPB出身の選手で野手を獲るのは今回が初めてです。

 ぜひとも応援したいと思います。

 お読みいただき、ありがとうございました。

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLB移籍2024】レッドソックス、カブスで出場機会に恵まれなかったギャレット・クーパーを金銭トレードで獲得!
【MLB2024】プレーヤーズ・ウィークエンドが復活!人気企画も前回とは違う装い
【MLB2024】ピート・クロウ=アームストロング(カブス/NLROY候補)がメジャー初HRを放つ!
【MLB2024】A’sが投手力でヤンキースをねじ伏せる!JP・シアーズ、メイソン・ミラーがシャットアウト・リレー
【MLB2024】大谷選手が日本人メジャー歴代最多HRを達成
【MLB2024】シーズン最初の5先発でERA 0.66! カッター・クロフォード(BOS)がクレメンスに並ぶ!
【MLB2024】カブス・今永投手はついに初自責点を記録するも、またもQスタート達成で3勝目
【MLB2024】レンジャーズ、ジャック・ライターがついにメジャー・デビュー!しかし、翌日にAAAへ
【MLB2024】タナー・ハウクがシャットアウト勝利!試合時間はたったの1時間49 分!
【MLB2024】ムーキー・ベッツが5-5! 過去のキャリアハイの打率.346、安打数 214を超えるシーズンになるか!
【MLB2024】マイケル・ローレンツェンのレンジャーズ・デビューはスコアレス投球!
【MLB2024】カブスの鈴木誠也選手が10 Day ILへ(右腹斜筋)
【MLB2024】カブス・今永投手が2勝目!ERA は未だ0.00 !鈴木誠也選手が勝ち越し援護弾!
【MLB2024】アスレチックス、投手陣が改善!P・ブラックバーンは19.1 IPスコアレス、メイソン・ミラーは104mphを記録
【MLB2024】ホワイトソックスは試練が続く!3Bのヨアン・モンカダが少なくとも3ヶ月の離脱へ(右内転筋)
【MLB2024】レッドソックスのトレバー・ストーリーが左肩手術で今季終了!ニック・ピベッタも肘痛を発症
【MLB2024】レッドソックス、セダン・ラファエラと8年/50Mドルで延長契約
【MLB2024】日食(Solar eclipse)
【MLB2024】スティーブン・ストラスバーグの引退が正式に決まる!
【MLB2024】UCL損傷の投手が続出!シェーン・ビーバー、スペンサー・ストライダー、エウリー・ペレス、J・ロアイシガら(追記あり2)
【MLB2024】山本由伸投手、2度の満塁のピンチを乗り越え、メジャー初勝利!5.0 IP、8 K!
【MLB2024】カブス、ドジャースに打ち勝つ!鈴木選手は3 RBI、大谷選手は今季2号
【MLB2024】「出ました!」大谷選手、爆音とともに今季第1号HR!
【MLB2024】「お待たせ!」と言わんばかりにブライス・ハーパーがグランドスラムを含む3HR
【MLB2024】早くもノーヒット・ノーランが成立!アストロズのロネル・ブランコがキャリア8戦目の先発で偉業を達成
【MLB2024】パイレーツがルーキー・ジャレッド・ジョーンズの好投もあり開幕4連勝
【MLB2024】山本由伸投手がホーム・デビュー!途中からの降雨にもかかわらずスコアレス投球で好投
【MLB2024】ブレーブスが連勝スタート!フィリーズは先発のノラがラフ・スタートで大敗
【MLB開幕2024】”球際に強すぎ”!ブルワーズのジャクソン・チューリオがデビュー戦で輝く
【MLB2024開幕】レッドソックス、タイラー・オニールの5シーズン連続開幕HRなどで勝利
タイトルとURLをコピーしました