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【MLB好プレー2026】ジョー・アデルがHR強奪のハットトリックを完成!捕球後に体がスタンドに雪崩込んだ場合のルールも解説!

エンゼル・スタジアムが大熱狂

 これはなかなか信じられない光景でしたね。

 現地2026年4月4日、エンゼルスはこの日、マリナーズを迎えての3ゲームシリーズのGm2。エンゼルスはこのマリナーズとの3ゲームシリーズが今季のホーム・オープナー(ホーム開幕)のシリーズとなります。

今季のエンゼルスは好ゲームを何度も披露

 2026年のエンゼルスは打線が好調で、しかも監督が捕手出身のカート・スズキに代わったせいか、ディフェンス面でも意識に変化が表れているようで、序盤で勝敗が決まるような大崩れする展開はなく、5敗を喫しているものの、2点差以内の敗戦が3試合とかなり頑張っております。

 さらに前日3日のゲームでは先発のリード・デトマーズが6.2イニングで3ヒッター、スコアレスと好投。ブルペンもスコアレス・リレーを継続し、9回を終えてスコアレスの展開。ただ、惜しくも10回表にブレント・スーターが打たれて3点を失い、1-3で敗れましたが、近年のエンゼルスではなかなか見られなかったゲーム展開を見せております。

 このゲーム前までは3勝5敗。まだ粗さの見えるところもあるものの、内容は全く違います。

 そしてこの日もすごいゲーム展開となり、ジョー・アデルが失点を防ぐスーパー・プレーを披露しました。

ネトーがリードオフHR

 マリナーズの先発はエマーソン・ハンコック。前回の3月29日のガーディアンズ戦では6.0イニングを投げてノーヒッターを達成(四死球2)。今季はボールのキレが違うところを見せつけたばかり。

 そんなエマーソン・ハンコックに対し、エンゼルスは1回裏にザック・ネトーがリードオフHRを放ち、幸先よく1点を先制。

 エンゼルス先発は右腕のジャック・コハノウィッツ(Jack Kochanowicz)。前回のアストロズ戦では今井投手との投げ合いで4イニングでBB5、失点6とゲームメイク出来ませんでしたが、この日は良かったです。コハノウィッツは3回表に2アウト満塁のピンチを迎えながらも無失点。6回2アウトまで投げ、被安打4、BB 2,スコアレス、SO 7と見事にゲームメイクしました。

ジョー・アデル・ショー!

 そんなコハノウィッツを乗せたのはジョー・アデルでした。

(1)カル・ロリーのHRを強奪

 1回表、先頭のルーク・レイリーから三振を奪い、先頭打者を斬ったコハノウィッツでしたが、つづく2番のカル・ロリーには2球目のアウトコースの甘いスライダーを104.7mphという速い打出速度で捉えられます。打球はHR性。

 エンゼル・スタジアムはRFフェンスの電光掲示板から上がHRゾーンに設定されていますが、打球は明らかにそのゾーンに到達する勢いのように見えました。これをRFのジョー・アデルが見事にリーピング・キャッチ。まずは1点目をセーブしました。先制HRとなるところでしたので、このプレーはコハノウィッツに大きな勇気を与えたと思います。

 RFの電光掲示板下のイエロー・ラインの高さは2.4m。ジョー・アデルの身長は188cmでグラブをはめた腕を伸ばせばジャンプせずにラインを少し超えるくらいかと。そこからジャンプして捕まえていますから、地上から約3mくらいのキャッチでしょうか。

(2)ジョシュ・ネイラーのHRを強奪

 ゲームは1-0とエンゼルスがリードしたまま終盤へ。

 8回表、エンゼルスのマウンドは4番手のサム・バックマン(Sam Bachman)。1アウトからバックマンはジョシュ・ネイラーに2球目の甘いスライダーをRFへ98mphの打球速度で痛打され、またもHRかという打球を打たれます。

 打球は1回表のカル・ロリーとほぼ同じところに飛び、またしてもRFのジョー・アデルがこれを阻止。リーピング・キャッチして1-1の同点になるのを防ぎました。

 HR強奪を1試合に2度というのも珍しいです。

(3)JP・クロフォードのHRを強奪

 ゲームは9回表へ。このイニングからエンゼルスはジョーダン・ロマーノが登板。その代わりばな、ロマーノは先頭のJP・クロフォードにボール先行で2-0カウントとしてしまいます。その4球目、膝下へのスライダーをJP・クロフォードがうまく拾って、打球はまたもHR性でRFポール際へ。

 エンゼル・スタジアムはRFポール際のフェンスが2.4mの半分くらいの高さになっており、そこをジョー・アデルがまたもリーピング。キャッチしたように見えながら、スタンドに吸い込まれて行きました。

 これはチャレンジとなりましたが判定はアウト。アデルのキャッチが認められました。9回に追いつかれたパターンかと思われましたが、アデルがうまく処理しましたね。

 このアデルのスーパー・キャッチにエンゼルスの選手やコーチ陣は驚愕。9度のゴールドグラブ賞受賞者であるトリイ・ハンターでさえ、これまで見た中で最高の守備だったと評しました。とくに3度目のキャッチに関しては、「ワイドレシーバーのように足をしっかりと踏み込んでキャッチするなんて、見たことがない」と絶賛。

 アデル、やりましたね。

 このあと、ロマーノは打者2人を打ち取り、ゲームセット。

 エンゼルスが見事に1-0というスコアでマリナーズを下したのでした。

MLB Gameday: Mariners 0, Angels 1 Final Score (04/04/2026)
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キャッチした後にスタンドに倒れ込んだ場合

 さて、ルールの確認です。特に3度目のHR強奪についてですが、ジョー・アデルはキャッチした後にスタンドになだれ込みました。この場合の判定ですが、ルール上はこういう解釈です。

5.09 Making an Out
(a) Retiring the Batter
A batter is out when:
(1) His fair or foul fly ball (other than a foul tip) is legally
caught by a fielder;

Rule 5.09(a)(1) Comment: A fielder may reach into, but not
step into, a dugout to make a catch, and if he holds the ball, the
catch shall be allowed. A fielder, in order to make a catch on a
foul ball nearing a dugout or other out-of-play area (such as the
stands), must have one or both feet on or over the playing surface (including the lip of the dugout) and neither foot on the
ground inside the dugout or in any other out-of-play area. Ball
is in play, unless the fielder, after making a legal catch, steps or
falls into a dugout or other out-of-play area, in which case the ball is dead. Status of runners shall be as described in Rule
5.06(b)(3)(C) Comment

5.09 アウトの成立
(a) 打者を退場させる
打者は、以下の場合にアウトとなる。
(1) フェアまたはファウルのフライボール(ファウルチップを除く)が、野手によって合法的に捕球された場合。

野手は、捕球するためにダグアウトに手を伸ばすことはできるが、足を踏み入れることはできない。また、ボールを保持していれば、その捕球は有効とみなされる。

野手が、ダグアウトやその他のプレイ外エリア(スタンドなど)に近づいているファウルボールを捕球するためには、片足または両足をプレイ面(ダグアウトの縁を含む)の上またはその上に置き、ダグアウト内やその他のプレイ外エリアの地面には足を置いてはならない。ボールはプレイ中とする。ただし、野手が正当なキャッチをした後、ダグアウトやその他のプレイ外エリアに足を踏み入れたり、転落したりした場合は、ボールはデッドとなる。走者の状況については規則に定めるとおりです。

 これはボール・デッドのエリアに関するルール。要点はこうです。

  • HRエリアもボール・デッドエリアである
    • 「ファウル」と書かれていますが、ボールデッドに入る打球と考える
  • ボール・デッドエリアに足をついてはいけない。
    • 言ってみれば、スタンドに先に入って待ち構えて捕球してもアウトにはならない
  • プレー面の上またはその上とは、空中であれば良いということ
    • つまりジャンプ中に捕球した場合はアウトになる。たとえスタンドになだれ込んでも。
  • 捕球後はボールデッドとなる(HRの場合は特にランナーの進塁は考慮する必要はない)

 ちなみに進塁に関する記載はこちら。

5.06 Running the Bases

(b) Advancing Bases

(3) Each runner, other than the batter, may without liability
to be put out, advance one base when:

(C) A fielder, after catching a fly ball, steps or falls
into any out-of-play area;1


Rule 5.06(b)(3)(C) Comment: If a fielder, after having made a
legal catch, should step or fall into any out-of-play area, the
ball is dead and each runner shall advance one base, without
liability to be put out, from his last legally touched base at the
time the fielder entered such out-of-play area.

https://content.mlb.com/documents/2/2/4/305750224/2019_Official_Baseball_Rules_FINAL_.pdf

5.06 進塁

(b) Advancing Bases

 (C)野手がフライボールを捕球した後、アウトオブプレイエリアに足を踏み入れたり、転倒したりした場合;


ルール5.06(b)(3)(C) 解説:野手が正当な捕球を行った後、アウトオブプレイエリアに足を踏み入れたり、転倒したりした場合、ボールはデッドとなり、各走者はアウトオブプレイエリアに入った時点で最後に合法的に触れた塁から、アウトになることなく1塁進塁する。

 こちらはたとえば3B、1Bのスタンドへのファウルボール、あるいはダグアウトへの打球の扱いゆえ、HRエリアに関してはスルーで良いと思います。

  • エリア内またはその空中で捕球すれば、たとえ体がスタンドになだれこんでもアウト。ただし、ボールデッドになれば、ランナーは1つ進塁する。
    • これは守備側は気をつけないといけないルール。特に1アウトランナー3塁でエリア内あるいは空中で捕球してアウトにした後にスタンドに雪崩込んだ場合。2アウトにはなるものの、ボールデッドで3塁ランナーは1つ進塁してホームインとなってしまう。
    • ルーキーの頃のジーターが3塁スタンドになだれ込んでキャッチしたシーンがありましたが、もしそのシチュエーションが1アウトあるいはノーアウト3塁だった場合、アウトカウントは1つ増えるけれども、3塁ランナーはホームインとなってしまうというルールです。

 以上です。 

 エンゼルス、いい戦いをしていますね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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