2026-27 オフシーズンが本格的にスタート
現地2026年11月2日、ブルワーズが4勝1敗で幕を閉じたワールドシリーズが終了したのが現地10月28日。
公式的には、選手はワールドシリーズ終了の翌日(2026年は10月29日)からフリーエージェント(FA)となります。しかし、ワールドシリーズ終了から5日目の東部時間午後5時になるまで、新しいチームと契約を結ぶことはできません。今年は11月2日の東部午後5時。
この5日間は自クラブに所属するFA選手を引き留めることができる独占的な交渉期間と定められています。節目となる契約の最終年、オプション行使如何、オプトアウト行使などがここで決断されます。
そして、いよいよ東部時間11月2日午後6時からはFAが解禁となります。と同時にこの日はクオリファイング・オファー(QO)の提示日でもあります。
これが最後のQO?
このクオリファイング・オファーは2012年にスタート。他競技で良い効果を発揮したことから、MLBでも導入されました。QOとはFAとなる選手を旧所属クラブが優先的に引き止めることが出来る制度のことで、選手側も初FAで市場に出る際にまずは確実な1年契約の補償があるのがメリット。
その他、制度の設計等は下記の2つのリンクをご覧ください。上が2017-21CBAに基づいた解説。下が202-26 CBAに基づいた解説です。


2026年12月から新CBAの交渉
ご承知のように今オフは現行のCBAの失効を迎えます。新しいCBAの合意に向け、話し合われるのですが、ロックアウトは必至の状況です。

上述のようにこのQOの目的の一つが「初FAで市場に出る際にまずは確実な1年契約の補償を受ける」という選手側のメリットがありますが、年を経るごとにそのメリットをうまく使う選手も出てきました。例えば、2025-26年の今永投手、トレント・グリシャムらはそうですね。さらに、2024-25年のニック・マルチネスもそうです。


ただ、新CBAに向けてこのQOは廃止される可能性が高いです。実際にQOを受諾する選手は通例で半分にも満たないのも1つですし、クラブ側はドラフト・ピック権獲得が目的でオファー出したものの、受諾されて当てが外れるといったこともあります。それはそれで酷い話ではありますが、いずれにせよこのQOがラストになる可能性があります。
QOの対象選手など
なお、QOの対象選手の要件などはこのような感じです。
【QOとなる対象選手】
- 過去にQOの提示なし(=1度オファーを受けたら、2度めのQOはない)
- シーズン全期間を通して所属球団にいること。(移籍してきた人は対象外)
【クラブ側の選択権】
- 対象選手にQOを提示するかどうかはクラブ側に選択権がある
【金額】
- 金額は規定額で、MLBトップ125選手の平均年俸の金額。2026-27は$23.15Mです。
QOを提示された選手
そしてFAとなり、QOを提示されたのは以下の8名です。なお、年齢は2027年6月30日時点の年齢です。
- ランディー・アロウザリナ(Randy Arozarena/32)マリナーズ|OF| B/T: R/R
- ジェイク・バウアーズ(Jake Bauers/31) ブルワーズ | 1B or OF | B/T: L/L
- デービッド・ベドナー(David Bednar/32) ヤンキース | RHP
- ライアン・ジェファーズ(Ryan Jeffers/30) ツインズ | C | B/T: R/R
- ブランドン・ラウ(Brandon Lowe/ 32) パイレーツ| 2B or OF| B/T: L/R
- エイドリアン・モレホン(Adrián Morejón.28) パドレス | LHP
- トレバー・ロジャース(Trevor Rogers./29) オリオールズ | LHP
- 鈴木誠也(28) カブス| OF| B/T: R/R
期限は現地11月17日
今年、選手がオファーを受け入れる期限は、東部時間11月17日午後4時までとなっています。
QO提示期限から10日という認識なら12日が期限ですが、今季はどうも15日間開いているようです。この理由は不明です。
確実視されていたトレバー・ロジャース、鈴木
今オフのFAでQOの提示が確実視されていたのが、オリオールズのトレバー・ロジャース、カブスの鈴木誠也選手、マリナーズのランディー・アロウザリナです。
ジェイク・バウアーズはPSの活躍でΩ
ジェイク・バウアーズは2026シーズンは.266/.389/.484、OPS .874、HR 26をマーク。彼にとってキャリア・ハイのシーズンでしたが、QOが提示されることはないと思われていました。
ところが、このポストシーズンでは大活躍で、特にNLCSでは.286/.412/.571、OPS .983、HR 1をマーク。シリーズMVPに輝きました。ワールドシリーズでは警戒され過ぎて打率は.095に終わりましたが、このポストシーズンの活躍が彼のQO提示をブルワーズに決断させたようです。仮に受諾されたとしてもブルワーズも本望というところでしょう。
トレードでQO提示無し
なお、先発マーケットで注目のレイズのフレディー・ペラルタは、シーズン途中にメッツから移籍となったのでQOの提示は出来ませんでした。そしてドジャースのタリク・スクーバルもトレード・デッドラインで動いたのでQO対象外でした。

対象で提示なし
なお、今回のQOの対象選手でオファーがなかったのが、ヤンキースのジャズ・チザム・Jr.。ヤンキースも手放す気まんまんに見えるのですが・・・。
提示無しで驚いたのがカブスのイアン・ハップです。ハップとの再契約はカブスにとってはマストに思えるのですが、ハップ側からすると、かなり高く売れると踏んでいるのかもしれません。
あとはマイケル・ソロカもDバックスからQO提示無しでした。
QOの補償など
QOを受諾した場合は再契約となりますが、もしもQOを拒否し、再契約となってもとくに補償などはありません。
QOを拒否した選手が他クラブとサインした場合、所属していたクラブは贅沢税を超過していたか、あるいはレベニューシェアリングを受領し且つ新契約が$50Mを超えていたかどうが、あるいはそのどちらでもないかによって補償が異なります。
また、新しくサインしたクラブ側も贅沢税を超過していたか、レベニューシェアリングを受領していたか、あるいはそのどちらでもないか?によってペナルティーが異なります。
詳細は下記をご覧ください。

お読みいただき、ありがとうございました。

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