レイズが2020年以来のワールドシリーズ進出へ
現地2026年10月19日、レイズが3勝2敗と王手をかけたALCS Gm6は雨で1日流したので、移動日なしで、トロピカーナ・フィールドに舞台を変えて行われました。キャパシティー42,735人に対し、観客は40,230名(94%)。ワールドシリーズに王手をかけているということもあり、地元ファンもレイズを大声援で後押ししました。
スターティング・ラインナップ
レイズが王手をかけているこのゲームはガーディアンズにとっては後がない状況。まさに決戦ではありましたが、スターティング・ラインナップはご覧の通り。
| BO | ガーディアンズ | タンパベイ・レイズ |
|---|---|---|
| 1 | [LF] スティーブン・クワン | [DH] ヤンディー・ディアス |
| 2 | [3B] ホセ・ラミレス | [1B] ジョナサン・アランダ |
| 3 | [RF] チェース・デローター | [C] リアム・ヒックス |
| 4 | [DH] ジョー・アデル | [3B] ジュニオール・カミネロ |
| 5 | [1B] ナサニエル・ロウ | [LF] チャンドラー・シンプソン |
| 6 | [2B] トラビス・バザーナ | [RF] ビクトル・メサ・Jr. |
| 7 | [C] パトリック・ベイリー | [CF] ジョニー・デルーカ |
| 8 | [CF] ピーティー・ハルピン | [2B] リッチー・パラシオス |
| 9 | [SS] ブライアン・ロッキオ | [SS] テイラー・ウォールズ |
| 投手 | S・アームストロング(RHP) | フレディ・ペラルタ(RHP) |
ガーディアンズはやはりブルペン・デーを選択。それはそうですね。ここでギャビン・ウィリアムズを出したら、仮に勝ってもGm7で落としてしまいますから、ゆえに何が何でもこの日は取っておかないといけないゲームです。
ただ、心配は連日のように登板している勝ちゲームのリリーバー達。さすがに疲れが溜まっていると思え、実際、そのような結果となってしまいましたね。
序盤:レイズが主導権を握る
ガーディアンズは3連投となったショーン・アームストロングがレイズの強烈な1-2-3を三者凡退に。いいスタートを切りました。
ただ、先制したのはレイズで2回裏、ショーン・アームストロングが4番のジュニオール・カミネロにシングルを打たれたところで、ガーディアンズは2番手のティム・ヘリンにスイッチ。ティム・ヘリンも3連投です。チャンドラー・シンプソンとの対戦は、2塁フォースアウトには抑えたものの、高いバウンドでダブルプレーに取ることが出来ず、チャンドラー・シンプソンを1塁に活かしてしまいます。そのチャンドラー・シンプソンは2塁への盗塁を決めてスコアリング・ポジションに進塁。
圧され気味の空気の中、ヘリンはビクトル・メサ・Jr.に四球を与え、ピンチを拡げます。つづくジョニー・デルーカはCFフライに打ち取り、2アウトを奪ったものの2塁ランナーのチャンドラー・シンプソンが犠牲フライで3塁へ進塁。この後、ビクトル・メサ・Jr.も2塁への盗塁に成功し、2アウト2、3塁にしたレイズはリッチー・パラシオスが右中間を破る2点タイムリーツーベースを放ち、レイズが2点を先制します。複数点が入ったのはガーディアンズにとっては痛かったですね。
3回裏、ガーディアンズは4番手のジョーイ・キャンティーロにスイッチ。 レイズは2本のシングルと1つの四球で満塁にした後、ジョニー・デルーカが犠牲フライを放って1点を追加。3-0とリードを広げます。
中盤:ガーディアンズの反撃
4回裏、5回裏となんとか踏ん張って追加点を許さなかったガーディアンズにようやくチャンスが巡ってきます。
6回表、 ガーディアンズは、レイズ先発フレディー・ペラルタからナサニエル・ロウのタイムリーヒットで1点を返し、3-1とします。
フレディー・ペラルタはこの回途中(5回1/3を1失点)で降板。大事なゲームでさすがのゲームメイクをしましたね。
終盤:ホームラン攻勢
僅差のまま進んだ7回裏、 レイズは若き大砲ジュニオール・カミネロが、ガーディアンズのクローザーでこのイニングからマウンドに上がったケイド・スミスからレフト・ポールに直撃する豪快な2ランホームランを放ち、5-1と突き放します。これでほぼ決まってしまいましたね。
ただ、ガーディアンズも8回表に粘りを見せ、満塁のチャンスを作り、レイズのイアン・シーモアから押し出し四球と押し出し死球で2点を奪い、5-3と2点差まで詰め寄ります。なおも一打逆転・同点のチャンスでしたが、レイズのケビン・ケリーがブライアン・ロッキオを三振に仕留め、満塁のピンチを凌ぎました。
8回裏、ピンチの後にチャンスありで、前日に「明日で決める」と勝利宣言していたレイズのヤンディー・ディアスが、ガーディアンズの8番手、ハンター・ギャディスから決定的な2ランホームランをレフトスタンドへ叩き込み、7-3と勝利を決定づけました。
9回表、 レイズはクローザーのブライアン・ベーカーがマウンドに送り、ガーディアンズのトップ3をを三者凡退に抑えてゲームセット。レイズが7-3のスコアで勝利し、最終戦を待たずにALのペナントを制したのでした。レイズは2020年以来となるワールドシリーズ進出を決めました。

MVPはフレディー・ペラルタ
MVPはフレディー・ペラルタに決定。フレディー・ペラルタはこのシリーズで3試合に登板し、うちGm2とGm6では先発で好投。Gm2では6.0 IPでスコアレスでゲームメイクし、大事なGm6でも5.1 IPで失点1。さらにはGm4では勝負どころの6回裏にリリーフとして登板し、ピンチを救ってシリーズ戦績をタイに戻し、流れを変えた登板だったと言っても良い活躍でした。

この活躍にメッツはさらに涙目ですね。今季、トレード前のメッツでの成績は5勝9敗で、ERA 4.99でした。
ブルワーズとのワールドシリーズ
これで2026年のワールドシリーズはレイズ、ブルワーズという初の顔合わせとなり、どちらが勝っても初のワールドシリーズ・タイトルを穫ることに。
結果、NLもALもリーグ最高勝率のクラブがワールドシリーズに勝ち上がりました。双方ともに似たチームカラー。ジェイコブ・ミズロウスキーとドリュー・ラスムッセンというともにサイ・ヤング賞候補がエースで君臨し、しっかりとしたクローザーもあり、セットアップを含めたブルペンも盤石。
ともにバントも使い、盗塁も多用。リードオフにはジャクソン・チューリオとヤンディー・ディアスがおり、打線をリード。パンチはALでHRタイトルを争ったジュニオール・カミネロがいる分、レイズの方が上ですが、どこからでも点を取れるという点ではブルワーズのオフェンスも素晴らしいです。
非常に興味深い対戦となりました。フレディー・ペラルタは古巣相手の登板となります。
ガーディアンズ、力尽きる
ガーディアンズは粘り強かったですね。特に投手力は素晴らしかったです。
ただ、先発はギャビン・ウィリアムスの1本のみの柱だったのが、しんどかったです。期待していたパーカー・メシックも安定感に欠けてしまいました。シーズンに負け越しが多かった(7勝15敗)、タナー・バイビーが怖くて使いづらかったのも痛かったです。
ALCSのスターターのERAはレイズが2.14だったのに対し、ガーディアンズは3.50でした。差が出ました。
大健闘のブルペン
ガーディアンズはポストシーズンはALDSからスタートし、この日まで計11試合を行いました。ご覧の通り、ブルペンはまさにフル稼働。エバン・ギャティスとケイド・スミスはさすがに2人とも最後は疲れました。いずれも厳しい場面での登板が続きましたから。
- ショーン・アームストロング:7試合/ 最後は3連投
- ティム・ヘリン:7試合/ 最後は3連投
- ダニエル・エスピーノ:6試合
- エリック・サブロウスキー:8試合(連投はなし)
- エバン・ギャティス:9試合(ALDSは5試合中5試合、ALCSは6試合中4試合)うちイニングまたぎが3試合、1イニング未満は3試合あり
- ケイド・スミス:9試合(ALDSは5試合中5試合、ALCSは6試合中4試合)、うちイニングまたぎが4試合
ALCSでのリリーバーのERAはガーディアンズが3.71で、レイズは4.66でした。
ホセ・ラミレス1人では厳しかった
ガーディアンズはシーズン中からそうでしたが、打線に苦しみました。ただ、ALCSの打撃を比較すると、HRはともに4本ずつでイーブンで、打率はレイズが.244、ガーディアンズは.234。
レイズもシーズン中ほど爆発しませんでしたが、これはガーディアンズ投手陣が頑張り抜いての防御の結果。ただ、最後は我慢しきれずに決壊してしまった感はあります。
ヤンディー・ディアス、ジョナサン・アランダ、ジュニオール・カミネロ、チャンドラー・シンプソン・・と怖い打者が4名もいたのですから。また、ケビン・キャッシュ監督は彼らの間にもう一声!という選手を入れて打線全体の底上げも行っておりました。これは岡田彰布さんが阪神打線で6番候補を3番に入れれば、その選手は結果がついてくる・・・という考えと一致していたものでした。
ガーディアンズの方ですが、スーパー・スターはホセ・ラミレスしかおりませんでしたから、ホセ・ラミレス一人のケアでしたから、レイズのディフェンスは楽だったと思います。スティーブン・クワンもポストシーズン全体で.244/.320/.244、OPS .564と爆発はしませんでした。
脇を固める打者で頑張ったのはルーキーのチェイス・デローター。.310/.396/.452、OPS .848、HR 1をマーク。打率はガーディアンズでトップです。また、ALCSだけでは.364/.462/.636、OPS 1.098をマーク。
ジョー・アデル、ALCSではXファクターにならず
貧打傾向のあるガーディアンズで筆者が期待していのはジョー・アデル。ALDSでは3塁打を2本も放ち、RBI6を稼いで打率は.263をマーク。ALCSではジョー・アデルが打つことでホセ・ラミレスへの集中を削いでもらいたかったのですが、打率は.136に終わり、2ベースを2本放ち、RBIは2のみ。
アデルも警戒されてはいたと思いますが、貴重な長距離砲だったので、もう少し機能していたらとは思いました。ただ、エンゼルスにいたアデルは今回が初のポストシーズン。いい経験を積んだとは思います。
以上、見応えのあったALCSでした。
お読みいただき、ありがとうございました。

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