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【MLB移籍2025】フィリーズがヘスス・ルザルドをトレードで獲得!ローテーションを補強

フィリーズとマーリンズでトレード成立

 現地2024年12月23日のこととなりますが、フィラデルフィア・フィリーズとマイアミ・マーリンズの間でトレードが成立。27歳の左腕のヘスス・ルザルドをトレードで獲得しました。

 2024年は怪我に苦しんだヘスス・ルザルドですが、マイアミはよく出したなというディールになります。

トレード概要

 このトレードは2:2でフィリーズはヘスス・ルザルドとともに捕手のポール・マッキントッシュも獲得しています。

フィリーズGet

  • ヘスス・ルザルド(Jesús Luzardo/27歳)LHP
  • ポール・マッキントッシュ(Paul McIntosh/27歳)C or DH/ B:R T:R

マーリンズGet

  • スターリン・キャバ(Starlyn Caba/19) SS/ B:Both T:R
  • エマリオン・ボイド(Emaarion Boyd/21) OF/ B:R T:R

2023年オフにも注目を集めたヘスス・ルザルド 

 2023年のオフにトレード市場で大きく注目されていたのがヘスス・ルザルドはレギュラーシーズンでは32先発で178.2イニングを投げ、10勝10敗、ERA 3.58をマーク。先発投手としてほぼ皆勤賞の勢いでローテーションを守り続けました。

 この年、マーリンズは地区3位ながらポストシーズンに進出。ワイルドカード・シリーズではフィリーズにスウィープされてしまいましたが、その原動力となったのが投手ではサンディー・アルカンタラ(途中で離脱)とヘスス・ルザルド、打者ではルイス・アラエズ、ホルヘ・ソレアーの存在でした。マイアミにはクローザーにA.J.パックがおり、足を使える選手としてジャズ・チザム・Jr.やジョン・バーティーがおり、非常にバランスの取れた編成となっていました。中でもヘスス・ルザルドは10勝10敗をマークし、7勝12敗のサンディー・アルカンタラを凌ぐ勝ち星を上げました。

2024年は一転、腰の怪我に泣く

 しかし、そのヘスス・ルザルドも2024年は腰椎のストレス反応によりわずか12試合の登板にとどまりました。「ストレス反応」とは少し変わった症状で心理的ストレスが原因で脳機能の不具合を誘引し、それが「身体化」と言って体に現れる症状。ヘスス・ルザルドの場合はそれが腰椎に現れたというとことのようで、腰椎ですから確かに神経系です。どういう心理的ストレスがあったのかまでは定かではありませんが、通常のバック・イシューとはまた違う症状。

 そのような状況で苦戦を強いられたヘスス・ルザルドの2024年は66.2イニングで3勝6敗、ERA 5.00(ERA+91)。辛うじてBB%はリーグ平均の8.5%を下回る8.0%をキープしたものの、2022年に30.0%、2023年に28.1%を記録したSO%は21.2%と悪化したのでした。

フィリーズのローテーションの力に

 2024年に苦戦したとは言え、ヘスス・ルザルドがフィリーズのローテーションに大きな力を与えるのはその実績から言っても確か。2022年から23年にかけてマーリンズでそれこそエース級の投球を見せ、2022年に18先発、100.0イニングで4勝7敗、ERA 3.32 (ERA+124)をマーク。2023年は上述のように32先発で178.2イニングを投げ、10勝10敗、ERA 3.58(ERA+131)をマークしています。

2023年の4シームのアベレージ・ベロシティーは96.7mph。左腕先発投手の中ではトップランクです。2022年と2023年を併せたSO%は28.7%で、これは2年間で250.0イニング以上投げた先発投手の中ではディラン・シーズに次ぐ8位の成績。

 本来ならこれだけ力のある投手です。もちろん、彼が2023年に見せたパフォーマンスを2025年も発揮できるかどうかは保証できないところですが、ザック・ウィーラー、アーロン・ノーラ、レンジャー・スアレス、クリストファー・サンチェスを擁するフィリーズのローテーションに厚みを与えるのは間違いないところでしょう。

 2024年に83.2イニングを投げ、ERA7.10だったタイワン・ウォーカーが信頼を取り戻すまではルザルドがローテーションに食い込むことになりそうです。タイワン・ウォーカーは現時点ではローテーションから落ちていると見ていいでしょう。スプリング・トレーニング、あるいはシーズン中にロングリリーフで力を発揮するかどうかです。

 ヘスス・ルザルドのMLSは2025年1月で4.165。フィリーズは2025年から2026年にかけてまだチーム・コントロール下に置くことができます。

 なお、フィリーズはレンジャー・スアレスが2025年終了後にFA資格を取得予定。仮にスアレスが抜けたとしてもトッププロスペクトのアンドリュー・ペインターの台頭も予測されることから、その意味でもルザルドの獲得は向こう2年間のフィリーズのローテーションを安定化させます。

ルザルドの予想サラリーとフィリーズの贅沢税

 ヘスス・ルザルドの2025年のサラリーは$6M-$6.5Mのレンジと予想されており(2024年は$5.5M)、このサラリーはフィリーズのペイロールを若干押し上げます。

 現地2024年12月25日時点のフィリーズの贅沢税上の予想ペイロールはすでに$300M超え。2025年の閾値は$241Mですから、4段階目となる+$60M超えとなるのはほぼ確実。しかも2022年から数えて4年連続超過の見込み。レートは110%になるのか、少し工夫して95%に収めるのか微妙なところですが、POBOがデーブ・ドンブロウスキー氏ですので、レッドソックスでの実績から言って$60Mを超え、110%が適用されるのではないか?と予想できます。

 痛いのは2026年ドラフトでの最高順位が10個下げられることですね。

 デーブ・ドンブロウスキー氏はOFにテオスカー・ヘルナンデスではなく、マックス・ケプラーを獲得。若干妥協しているところもありますが、まだ拡大路線を継続しそうです。

その他の選手

(PHI)ポール・マッキントッシュ

 ポール・マッキントッシュはヘスス・ルザルドと同じ27歳。2018年にエンゼルスから34巡目指名されていますが、これはおそらく拒否したと思われ、2019年にNCAAのウェスト・バージニア大に進学。そして2021年7月にFAとしてマーリンズとマイナー契約でサイン。

 2023年にはトリプルAに昇格しましたが、2024年はダブルAでフルシーズンを過ごしました。ダブルAでの成績は117試合に出場し、.246/.340/.385、OPS .725、HR 12、RBI 55。

 フィリーズにはラファエル・マーシャンがおりますから、果たして3rdバックアップに入れるか?というところですね。打撃は良いみたいですね。

(MIA)スターリン・キャバ

 スターリン・キャバはドミニカ共和国出身の19歳の才能あふれるSS。MLBパイプラインで81位、ベースボール・アメリカで54位にランクされているほどのトップ・プロスペクトです。

 2024年はルーキーとクラスAを併せて.228/ .385/ .284、OPS .669とまだ非力ですが、三振よりも四球が多く、50盗塁を記録。ディフェンシブで、足も速い面白そうな選手です。打撃でどれだけ力をつけるかというところですが、将来が楽しみです。

(MIA)エマリオン・ボイド

 エマリオン・ボイドはフィリーズの2022年ドラフト11巡目指名でプロ入り。21歳です。2024年にクラスA+で.239/.317/.331。彼もスピードがあり、過去2シーズンを併せて83盗塁を記録しております。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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