ある意味、非常に栄誉な賞
現地2026年11月6日、メジャーリーグ選手OB会(MLBPAA)が選出する「ハート&ハッスル賞(Heart & Hustle Award )」の2026年度受賞者が決定。ロイヤルズのSS、ボビー・ウィット・Jr.(Bobby Witt Jr.)が受賞しました。
ハート&ハッスル賞(Heart & Hustle Award )とは?
MLBPAAが創設した「ハート&ハッスル賞」は、野球に対する情熱を示し、野球の価値観、精神、伝統を最も体現している現役選手に贈られるもので、各クラブから1名ずつ候補者が選出され、ファン、選手OB、そして現役メジャーリーガーによる投票を経て、元選手らで構成される委員会が選考を行います。
ちなみに2026年に各クラブからノミネートされた選手はご覧の面々でした。
ア・リーグ
- Athletics, シェー・ランゲリアス(Shea Langeliers)
- Baltimore Orioles, ピート・アロンゾ(Pete Alonso)
- Boston Red Sox, ウィルソン・コントレラス(Willson Contreras)
- Chicago White Sox, サム・アントナッチ(Sam Antonacci)
- Cleveland Guardians, ホセ・ラミレス(José Ramírez)
- Detroit Tigers, ディロン・ディングラー(Dillon Dingler)
- Houston Astros, キャム・スミス (Cam Smith)
- Kansas City Royals, ボビー・ウィット・Jr.(Bobby Witt Jr.)
- Los Angeles Angels, マイク・トラウト(Mike Trout)
- Minnesota Twins, コディー・クレメンス(Kody Clemens)
- New York Yankees, ポール・ゴールドシュミット(Paul Goldschmidt)
- Seattle Mariners, ルーク・レイリー(Luke Raley)
- Tampa Bay Rays, チャンドラー・シンプソン(Chandler Simpson)
- Texas Rangers, エジキエル・デュラン(Ezequiel Duran)
- Toronto Blue Jays, アーニー・クレメント(Ernie Clement)
ナ・リーグ
- Arizona Diamondbacks, ノーラン・アレナド(Nolan Arenado)
- Atlanta Braves, マウリシオ・ドゥバン(Mauricio Dubón)
- Chicago Cubs, ニコ・ホーナー(Nico Hoerner)
- Cincinnati Reds, スペンサー・スティール(Spencer Steer)
- Colorado Rockies, ジェイク・マッカーシー(Jake McCarthy)
- Los Angeles Dodgers, ミゲル・ロハス(Miguel Rojas)
- Miami Marlins, オットー・ロペス(Otto Lopez)
- Milwaukee Brewers, サル・フレリック(Sal Frelick)
- New York Mets, カーソン・ベンジ(Carson Benge)
- Philadelphia Phillies, ブランドン・マーシュ(Brandon Marsh)
- Pittsburgh Pirates, ジェイク・マンガム(Jake Mangum)
- San Diego Padres, タイ・フランス(Ty France)
- *San Francisco Giants, ルイス・アラエズ(Luis Arraez)
- St. Louis Cardinals, JJ・ウェザーホルト( JJ Wetherholt)
- Washington Nationals, ジェイコブ・ヤング(Jacob Young)
3年連続となったボビー・ウィット
26歳のボビー・ウィットは、3度という歴代最多受賞を更新。これまでは2006年と2007年に受賞した殿堂入り選手のクレイグ・ビジオらと並んで、複数回受賞した数少ない選手の一人となっていたが、今回は記録を更新。しかも凄いのは3年連続。
受賞に関し、ボビー・ウィットは「この賞をいただけて光栄です。これまで受け取った賞の中でも、特にお気に入りの一つです。毎試合、自分の持てる力をすべて出し切り、100%のプレーを心がけているだけです」と答えました。
初めてMLBを見るファンがいるかもしれない!
ボビー・ウィットにとって、モチベーションの源泉は、球場を訪れるファン一人ひとりにとって、その試合がそれぞれ異なる意味を持つかもしれないという認識にあります。
それは子供にとって初めて見るMLBかもしれないし、初めてのカウフマン・スタジアム観戦かもしれません。また、チケットも年々高騰している中、何ヶ月もかけて貯金をしてようやくたどり着いたスタジアム観戦かもしれず。
ひょっとしたら、そのゲームがその人にとって生涯で唯一のMLB観戦になるかもわかりません。
ボビー・ウィットの凄いところはそこをちゃんと踏まえて、全力でお客さんにプレーを披露しているところです。
セレブになって天狗になってしまう選手もいる中で、これはファンにとっては相当うれしいことですよね。こんな誠実な選手はなかなかいません。
MLB史上初の5年連続10-25を継続
ボビー・ウィットはキャリア最初の5シーズンで、ロイヤルズの候補者に選出され続けてきました。彼はMLB屈指の強打のSSとしての地位を確立しただけでなく、クラブハウスや地域社会においても大きな影響をしています。
2026年もフィールドでは143試合に出場して打率.281、HR 18、ダブル 33、SB 45を記録。FanGraphs社によるfWARでは7.0をマークし、ALでトップ、MLB全体でもカブスのピート・クロウ=アームストロングの10.6に次ぐ2位をマークしました。
ちなみに、ボビー・ウィットは、デビューから5シーズン連続でHR 10かつSB 25以上を記録(10-25)。これはMLB史上初のこと。
また、守備面でも「OAA」は24を記録し、ALで1位、MLB全体でも3位という数字を誇ります。
さらに、フィールド外では、若い世代への野球普及にも貢献しており、2025年にMLB初の「メジャーリーグ・プレイ・ボール・アンバサダー」に任命され、この役割は、若年層の野球・ソフトボールへの参加を促進に一役買っています。
影響を与えたダスティン・ペドロイア
子供時代、ボビー・ウィットはレッドソックスのダスティン・ペドロイアやヤンキースのデレク・ジーターのプレーを見て育ち、彼らの野球に対する姿勢から大きな影響を受けたといいます。
「高校時代は17番をつけ、その後15番や2番を選んだんです」と彼らに因んだ背番号をつけるほど。
MVP、SS賞候補
なお、ボビー・ウィットは今オフ、AL MVPのファイナリストにも名を連ねており、アストロズのヨルダン・アルバレス、レイズのジュニオール・カミネロと共に争います。
また、SSで3年連続となるシルバースラッガー賞のファイナリストにも入っており、もし受賞すれば、2006年から2009年にかけて4年連続でSS賞を獲得したデレク・ジーター以来、ALのSSとしては史上2人目の3年連続受賞となります。
歴代、H&H賞受賞者
| YEAR | 受賞者 | 受賞者(ENG) | 当時の所属チーム |
|---|---|---|---|
| 2026 | ボビー・ウィット・ジュニア | Bobby Witt Jr. | カンザスシティ・ロイヤルズ |
| 2025 | ボビー・ウィット・ジュニア | Bobby Witt Jr. | カンザスシティ・ロイヤルズ |
| 2024 | ボビー・ウィット・ジュニア | Bobby Witt Jr. | カンザスシティ・ロイヤルズ |
| 2023 | マーカス・セミエン | Marcus Semien | テキサス・レンジャーズ |
| 2022 | ポール・ゴールドシュミット | Paul Goldschmidt | セントルイス・カージナルス |
| 2021 | オジー・アルビーズ | Ozzie Albies | アトランタ・ブレーブス |
| 2020 | (新型コロナウイルスの影響 により選出なし) | – | – |
| 2019 | ハウィー・ケンドリック | Howie Kendrick | ワシントン・ナショナルズ |
| 2018 | ムーキー・ベッツ | Mookie Betts | ボストン・レッドソックス |
| 2017 | ブレット・ガードナー | Brett Gardner | ニューヨーク・ヤンキース |
| 2016 | トッド・フレイジャー | Todd Frazier | シカゴ・ホワイトソックス |
| 2015 | アンソニー・リゾ | Anthony Rizzo | シカゴ・カブス |
| 2014 | ジョシュ・ハリソン | Josh Harrison | ピッツバーグ・パイレーツ |
| 2013 | ダスティン・ペドロイア | Dustin Pedroia | ボストン・レッドソックス |
| 2012 | マイク・トラウト | Mike Trout | ロサンゼルス・エンゼルス |
| 2011 | トリー・ハンター | Torii Hunter | ロサンゼルス・エンゼルス |
| 2010 | ロイ・ハラデイ | Roy Halladay | フィラデルフィア・フィリーズ |
| 2009 | アルバート・プホルス | Albert Pujols | セントルイス・カージナルス |
| 2008 | グラディ・サイズモア | Grady Sizemore | クリーブランド・インディアンス |
| 2007 | クレイグ・ビジオ | Craig Biggio | ヒューストン・アストロズ |
| 2006 | クレイグ・ビジオ | Craig Biggio | ヒューストン・アストロズ |
| 2005 | デビッド・エクスタイン | David Eckstein | セントルイス・カージナルス |
素晴らしい心意気のボビー・ウィット・Jr.には大きな拍手を送りたいですね。
どこかの帝国と呼ばれるクラブが超大型トレードとしてボビー・ウィットを狙っているというのがアメリカのサイトでも上がっておりましたが、まさかの事態が起こるでしょうか??
お読みいただき、ありがとうございました。

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