今永が53日ぶりにメジャーのマウンドに復帰
現地2025年6月26日、カブスにとって頼もしい投手が帰ってきました!今永昇太投手が実に53日ぶりにメジャーのマウンドに帰ってきました。
今永投手は5月4日のブルワーズ戦で5回までスコアレス投球を継続。6回のマウンドにも上がったのですが、ダブルプレーを取ろうと1塁のベースカバーに入った時に左足を傷め、そのまま退場。後日、左ハムストリングスの捻挫と判明。15 Days ILに入り、治療に専念していました。
割と時間をかけたのは肉離れはクセになるとも言われますし、何よりカブスは現時点でNLセントラル首位でポストシーズンも濃厚。シーズン後半の追い込みも想定して完治まで見届けたのだと思います。
マイナーでの復帰登板は怪我から1ヶ月経過後の6月9日。ルーキー・リーグで2.0イニングに登板。6月14日にも同レベルで4.0イニングを投げてゲームでの動きを確かめると、本番想定でトリプルAに移動。6月20日に4.1イニングを投げ、被安打2、スコアレス、BB 2、SO 8をマーク。これはもう文句ないということでこの日、53日ぶりにメジャーに復帰ということに。
怪我前の続きを見ているような通常運転
ILに入る前の今永投手は8試合で44.2イニングを投げ、3勝2敗、ERA 2.82でSO 34、HR 7と安定した投球を見せていたのですが、この復帰戦ではまるでその続きを見せられているかのような安定ぶり。
クレイグ・カウンセル監督も「ああいう先発(怪我からの復帰戦)では少しテンションが上がりすぎる傾向があるのですが、今永は自分の努力レベル、エネルギーを上手にコントロールしていた」とその 通常運転ぶりを絶賛しました。
その今永投手は初回、先頭のブレンダン・ドノバンを90.4mphの4シームで1Bゴロに仕留め、まずは先頭打者を斬りました。前回登板の再生のような1塁へのベースカバーでしたが、全く問題なし。
つづくメイスン・ウィンにはSSに内野安打を打たれて復帰後初ヒットを許します。これはダンスビー・スワンソンが三遊間の強い当たりをバックハンドで処理しようとしたのですが、バウンドが合わずにLFに転がってしまいました。名手でも処理出来ないなら諦めがつきますね。
ただ、その後はアレク・バールソンをCFフライ(PCAの守備は本当に安心)、ウィルソン・コントレラスを三振に打ち取り、無失点。
2回表に先制点をもらった今永投手は直後のイニングでカージナルス打線を三者凡退。3回裏も三者凡退でしかも2奪三振。4回、5回もカージナルス打線を全く寄せ付けず、結局、5イニングを投げて降板。
球数は77球でまだ余裕があったものの、カウンセル監督は復帰戦ゆえに無理させませんでした。今永投手は5回、1ヒッター、スコアレス、BB 1、SO 3という結果でした。安心でしたね。
カブスは打線も援護
カージナルス先発のアンドレ・パランテ。やや苦戦傾向していたカブス打線でしたが、2回表にマイケル・ブッシュが2アウトからソロホームランを放ってまずは1得点。
4回表には四球で出塁した1アウトから3連続シングルを放ち、1アウト満塁でルーキー、マット・ショーの打席。マット・ショーはしっかりと捉えた当たりを放つもこれをカージナルス3Bのノーラン・アレナドに抑えられ、ハードラック。しかし、2アウトからイアン・ハップが押し出し四球を選び、1点を追加して2-0とします。
7回裏にはPCAことピート・クロウ=アームストロングの好守備が見られました。
8回表にはそのPCAがシングルで出塁して2アウトを経て三塁へ進塁。そして2アウト1、3塁で1塁ランナーのダンスビー・スワンソンが牽制で飛び出します。おそらくこれは意図してです。
1Bのウィルソン・コントレラスが2塁へ送球した瞬間、3塁ランナーのPCAが悠々とホームイン。カブスは足も使って3点目をゲットしました。
ウィルソン・コントレラスにすれば2アウトだったので1塁ランナーをアウトにすればよいと判断したのでしょう。ただ、たとえ1塁ランナーをアウトにしても3塁ランナーがスピードのあるPCAでしたから、アウトになる前にホームインすれば得点になるので、やはり2塁への送球はフェイクにしてPCAを三本間に挟みたかったですね。
3-0としたカブスは最後はダニエル・パレンシアが締め、ゲームセット。ウィルソン・コントレラスと揉め事が起こりそうでしたが、特に大騒ぎにはなりませんでした。
待ち望まれていた今永
今永投手の復帰に対し、イアン・ハップは「ローテーションに最高の投手が戻ってきた。それは明らかに僕らにとって大きな後押しだ。これまで何度か言ってきたことだが、シーズン途中にトレードで誰かを獲得するようなものだ。今日の彼の活躍を見ただろう?」と復帰を大喜び。
またクローザーのダニエル・パレンシアも「我々は彼を必要としてきた。あの男がまた投げるのを見るのは素晴らしい気分だ」と述べています。
カブスにすれば首位争いをしているブルワーズにジェイコブ・ミズロウスキーという新怪物が出てきて、いささかプレッシャーもあったでしょうから、イアン・ハップが言うように今永投手の復帰はトレードDLで投手を獲得したほどの価値が出てきましたね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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