エンゼルス、事実上の白旗へ
現地2023年8月30日、エンゼルスは先発右腕のルーカス・ジオリト、リリーフ左腕のマット・ムーアと右腕のレイナルド・ロペス、OFのハンター・レンフローとランダール・グリチャックをウェーバーにかけたことがESPNの調べてわかりました。
なお、別のソースでは右腕のドミニク・レオンもリストに入っているとのことです。
PS出場資格の期限
今季、8月1日に設定されたトレードデッド・ラインはウェーバー公示無しで、トレード出来る期限。交渉次第ですが、いわば獲得側の意思を反映したトレードが出来る期限でもありました。
9月1日はシーズンが残り1ヶ月ほどになることで、ポストシーズンに出場するならこの期限内に移籍する必要があります。ここに制限を設けていないと、ポストシーズン用に無闇に強化することが可能になってしまうからです。
ウェーバー公示の手続きを経ると、移籍が可能になり、ポストシーズン用に強化出来る。それが残り1ヶ月のタイミングで設定された期限です。
ちょうどジャスティン・バーランダーの1度目のアストロズへの移籍がそれでした。
ウェーバー公示期間中はゲームへの出場も可能。
誰がウェーバー公示されているかはMLBのフロントオフィスの管理なので公開されておらず、不明です。
もし、複数のクラブから手が上がれば、勝率の低いクラブが優先されます。
そして獲得側のクラブは、残り期間のサラリーだけで良いことに。
現地2023年8月30日のエンゼルス@フィリーズ戦では、ランダール・グリチャックが5番LFで、ハンター・レンフローが7番RFで出場。グリチャックは1安打、レンフローに至ってはHRを含む3安打で4RBIを計上。
投手においてもマット・ムーアがリリーフで勝利投手となり、レイナルド・ロペス、噂のドミニク・レオンも登板しています。
なにか、この報道で火が点いたという成績となっています。
各選手の契約
- ルーカス・ジオリト:1年/$10.4M (2023)
- マット・ムーア:1 年/$7.55M (2023)
- レイナルド・ロペス:1年/$3.625M (2023)
- ハンター・レンフロー:1年/$11.9M (2023)
- ランダール・グリチャック:5 年/$52M (2019-23)
- ドミニク・レオン:1年契約(今季はTEXとマイナー・ディール。その後、メッツへ)
ご覧のように今季で契約が終了となる選手ばかりです。単価もそれほど高くないことから、残り期間のサラリーは多くないので、贅沢税に余裕のあるクラブは手を挙げそうです。
タイラー・アンダーソンも!
なお、エンゼルスはすでに先週の時点で先発左腕のタイラー・アンダーソンもウェーバーにかけたとの情報も。
- タイラー・アンダーソン:3 年/$39M (2023-25)
ただし、タイラー・アンダーソンはご覧の契約内容ですので、来季以降のしばりもあることから、手が挙がらなかったということです。
他のクラブも
なお、他のクラブも主要選手をウェーバーにかけてロスター調整に入っております。メッツはカルロス・カラスコを、ホワイトソックスはマイク・クレビンジャーを、タイガースはホセ・シスネロをウェーバーにかけているとのこと。ヤンキースがハリソン・ベイダーをそうしたという情報もあります。
エンゼルスは結果、プロスペクトを放出したのみに
勝ちに行った心意気は買ってもいいと思うエンゼルスですが、残念ながら8月は低空飛行に終わり、ポストシーズンも叶わず。結局、プロスペクトのみを放出したという非常に厳しい結果に終わりました。
どうも体制に問題がありそうですね。
追記:移籍先が決定
現地2023年8月31日、上述の各選手の移籍先が決定しました。ジオリト、レイナルド・ロペス、マット・ムーアはガーディアンズがクレームオフ。レッズがハンター・レンフローとヤンキースからウェーバー公示となったハリソン・ベイダーをクレームオフ。ドミニク・レオンはマリナーズが、そしてランダール・グリチャックはウェーバーをクリアー(獲得なし)という結果に。エンゼルスはグリチャックの残り$1.7Mほどを支払うこととなりました。
- ルーカス・ジオリト: RHP →ガーディアンズ
- レイナルド・ロペス: RHP→ガーディアンズ
- マット・ムーア:LHP→ガーディアンズ
- ハンター・レンフロー:OF→レッズ
- ハリソン・ベイダー(NYY):OF→レッズ
- ドミニク・レオン:RHP→マリナーズ
- ランダール・グリチャック:OF→ウェーバーをクリアー(獲得無し)。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント