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【MLBドラフト2022】幸運!エンゼルス、3巡目/全体89位で105.5mphのベン・ジョイスを指名、そしてサインへ!

こんな順位まで残っていたとは!

 MLBは現地2022年7月22日からすべてのクラブの後半戦がスタート。何やらレッドソックスはとんでもないゲームをしてしまったようですが、これはスルーしておきます(笑)。

 さて、週末になり、ようやく2022年ドラフトの情報を色々レビューすることが出来ました。SNSでもその剛球で話題になったオレンジのキャップの投手がドラフト指名されております。ベン・ジョイスです。

 不思議なことにベン・ジョイスはドラフト直前にまったくと言っていいほど話題に上らなくなりました。注目されたのは、5月でしたね。6月半ばに予定されていたカレッジ・ワールドシリーズに向け、テネシー大学が奮戦していた時期に大いに注目されました。

ベン・ジョイスは3巡目(89位)でエンゼルスが指名

 実は筆者もベン・ジョイスのことをすっかり忘れておりました。ひょっとしたら筆者の認識がほかの高校生SSなどに向いていたからかもしれませんが、それにしても前年のジャック・ライター、クマール・ロッカーと比較してもあまりに静かだったとお思いにならかったでしょうか?105.5mphものとんでもないファストボールを投げる投手であるにも関わらずです。

カレッジ史上最速105.5mph

 テネシー大学のベン・ジョイスはもう100mph以上は当たり前。101mph、102mphも頻繁に出していた投手です。カレッジ・ベースボール史上、最速の投手です。ハードスローの極み。

 上記のVTRを見てもおわかりの通り、モーションはごく自然な流れで、フィニッシュに至るまで何の力みもありません。打者からすると急に速いボールが放たれるというイメージで、タイミングが取りづらそうです。

 普通、これだけ速いボールを投げるには「さあ、これから全力で行くからな!」というような4シームがバレバレの、力みのあるフォームで投げそうなものですが、ベン・ジョイスの場合、そういったものが全くありません。

 NCAAの大会においても、丁寧にコーナーに決めており、たまにストライクとボールがはっきりしていたこともありましたが、原則、見逃しは打者の方が手が出なかったりというケースが多かったように思います。またこれだけ速いとキャッチャーのキャッチングもなかなか大変そうです。やはり捕球時に若干ミットが球威に圧されているように思います。

Do you want be an Angel?

 指名直前、ベン・ジョイスはアドバイザーから電話を受けたそうです。”Do you want be an Angel ?” 

 この知らせを受け、ベン・ジョイスは「心臓発作でも起きるほど」に感激したそうで、メジャー・リーグへの夢が叶い、とても喜んだそうです。よって、彼はエンゼルスとサインします。

指名順が遅かった理由

 ドラフト直前はやはり1巡目のトップ5くらいの選手が話題になります。ベン・ジョイスは実はドラフト・プロスペクトのランクが112位だったのです。

すでの大怪我を経験済み

 上記でベン・ジョイスのフォームについていい面を書かせていただいのたですが、メジャー通の皆さんはどうお思いになられたでしょうか?

 筆者は「完全にトミー・ジョン手術になる」と思いました。きれいなメカニズムなのですが、強いボールを投げるのに、あまりにフィニッシュが右肘、肩に集中していると思いました。腕で抑え込むような動作がどうも力任せに思えたのです。

 調べますと、ベン・ジョイスはもう大怪我を連発しておりました。

怪我のログ 

 ジョイスはすでに高校、大学で肩、肘の問題で欠場した履歴がありました。

 高校3年時には身長が8インチ(20.32cm)も伸びたそうです。成長板ばんと診断されたようで、ジョイス自身も度重なる怪我の大きな要因はこれであったと考えているようです。

成長板とは、長管骨(腕や脚の骨など)に含まれる軟骨の領域のことで、成長板は骨に置き換わります。身長が伸びるメカニズムとも言えますが、全身の長骨に骨端軟骨(成長軟骨)とよばれる一時軟骨の層があり、これが成長に合わせて骨に置換され続けることで身長が伸びるそうです。それが止まれば身長はそれ以上伸びない。

 上述の通り、腕の長骨の先端の関節は伸びている途中ですから、肩や肘に当然負担がかかりますね。現在、ジョイスは6フィート5インチで、ジャスティン・バーランダーと同じ身長。cmで換算すると196cm。体重は225ポンドで、約102KG。

トミー・ジョンも経験済み

 ベン・ジョイスは2020年にすでにトミー・ジョン手術を実施済みです。2021年は全休を余儀なくされました。ちなみにカレッジ・ベースボールも2020年のコロナ・パンデミックでシーズン短縮されています。よって、2019年以降は50イニングほどしか投げておりません。

 新人の野球選手は未知の部分が多いです。スカウトの眼はそれをいかに見抜くか?にかかっており、とくにプロアスリートとして怪我が多いかどうかは非常に重要です。ジョイスの場合、その怪我の多さが評価が上がらなかった要因でもあります。実際、カレッジで投げたイニングも少ないですし。

ジョイスは前向き!

 なお、当の本人は過去の怪我を何一つ支障と考えず、プロ野球選手としての将来を楽しみにしているそうです。

 すでに大学での今年のシーズンで、前のシーズンよりも長く試合に出られるようになった経験が自信につながっているようで、「体が持つかどうかの心配はない」と応えております。

スカウト「見ていて楽しい」

 エンゼルスの担当スカウトのティム・マキルベイン(Tim McIlvaine)は、ベン・ジョイスがウォルターズ・ステート・コミュニティー・カレッジに通っていた頃から、テネシー大学時代までの成長と発達を目の当たりにしてきたそうです。

 マキルベインは、彼の前向きなところをかなり評価しています。その具体的なポイントをスカウティングレポートにも記載していて、それがスライダーの精度の向上です。

 またジョイスは成長に意欲的であり、スライダー、スプリッターに加え、カッターにも取り組んでおり、言わば日々貪欲に成長する姿が気に入っています。

 また最終のショーケースとも言えた6月半ばからサンディエゴで行われたMLBドラフト・コンバインにおいてもジョイスを最終的に指名することを確認できたようです。

 どの選手も一長一短。マクベインは怪我のリスクよりもそれを乗り越える資質があると判断したということかと。おそらく怪我の方も骨の成長が止まったことである程度防げるのではないか?との目算もあるかもしれません。

ブルペンからスタート

 エンゼルスはマクベインらスカウトの情報をもとにまずはブルペンでジョイスを使うつもりです。まだ先発の可能性も捨てることなく見ていくとのこと。

 あの剛球を見ればブルペンで使いたくなりますし、長いイニングよりショート・イニングの方が向いてそうです。

すでにスロット超えでサイン!

 なおベン・ジョイスはすでに22日にサイン済み。もう前のめりで早くメジャーで投げたいのが出ていますね。

 すごいのが89位のスロットバリューだと、$0.3M(JPY136/USD換算だと4,000 万円ほど)というのが設定されているのですが、エンゼルスはなんと$1Mでサインしたようです。

 これは破格ですね。

 期待しましょう。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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