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【MLB2021】10-Day ILのフェルナンド・タティス・Jr.は関節唇の損傷とその回復度合いが復帰の鍵

「MLBの宝」の10-Day ILを信じていいのか?

 現地2021年4月5日(月)、ペトコ・パークで行われたジャイアンツ@パドレス戦で、フェルナンド・タティス・ジュニア(Fernando Tatís)が怪我を負ったのはご承知の通りです。

 この日、2番SSで先発出場したフェルナンド・タティス・Jr.は、3回裏、1アウトから回ってきた第2打席で2-2カウントから投じられたアンソニー・デスクラファニーのナックル・カーブに大きく泳いで空振り。

 ボールがバットに当たるべきタイミングで当たらず、拍子抜けしたようなスイングミスでした。フェルナンド・タティス・Jr.はその場で数分間悶絶。痛々しい姿でトレーナーに付き添われてゲームをあとにしました。

 今回の怪我は、大怪我に見えた方も多かったと思います。MLBの宝とも言っていい存在のフェルナンド・タティス・Jr.が果たしてこれからも元通りにプレーできるのか?複数のソースを当ってみました。

亜脱臼という診断

  怪我から1日経過し、MRIの結果も公表され、診断は、”left shoulder subluxation(サブラクセーション)”、左肩の亜脱臼。パドレスはすぐに10-Day ILに入れました。

 脱臼は、肩関節から腕がはずれてしまう症状ですが、亜脱臼はそれより症状が大人しいものと言えば、素人表現になってしまいますが、”dis-location”、つまり本来収まるべきところとは違うところにずれてしまったと言えば、ピンと来る方もいらっしゃるかもしれません。

プラス関節唇の損傷

 MRIは亜脱臼に加えて、左肩の関節唇かんせつしんの損傷も明らかにしました。損傷という表現を使いましたが、わずかに断裂している部分があるとも言えそうです。

関節唇(かんせつしん)は、肩の受け皿となる骨の輪郭を覆っている線維性の軟骨です。関節唇は上方関節唇、前方関節唇、下方関節唇、後方関節唇に分けられ、肩関節を安定させるとともに、衝撃などを吸収するクッションの役割をしています。通常、関節唇は骨に着いていますが、肩を使うスポーツ動作や肩関節の脱臼などではがれることがあります。これが関節唇損傷です。

公益財団法人慈愛会 今村総合病院(鹿児島市)の「関節唇損傷」のページより

復帰のスケジュールは?

少なくとも数週間

 パドレスのA.J.プレラーGMは現地2021年4月7日時点で復帰のタイムテーブルを明かせないということも話しており、10-Day ILだからと言って、それが解ければすぐに戻ってくる訳ではないことは記載しておきたいと思います。

 非常に楽観的な見方をすれば、数週間で済む可能性もあり、その場合、4月末にはフィールドに復帰する可能性もありますが、その鍵を握るのは、どうやら関節唇の損傷度合いとその回復度合いによるということのようです。

パドレスは手術回避と発表(但し書き付き)

 そして、パドレスはドクターの見解として手術は回避する方向でリハビリを行うことも発表。これは不幸中の幸いですが、どうやら「現時点では」という但し書きがつくようです。

亜脱臼に伴う関節唇損傷のケア

 というのも、亜脱臼に伴う関節唇の損傷というのは、個人差がありすぎて一概に言えず、タティス・ジュニアの場合も、まずは休息を取り、関節唇の回復状態を見てみないとなんとも言えないというのが、正解のようです。

 通常、亜脱臼となるとまずは人為で本来収まるべきところに収める必要があります。これは普通の治療です。柔道の選手などは強引に関節を入れたりしますし、映画『ダイハード』でブルース・ウィリスも柱に肩をぶつけ、わざと脱臼させるというシーンもありました。

回復度合いとタティスの将来で判断

 亜脱臼により肩関節のソケットからずれたということは、その勢いで関節唇が一部壊れてしまうということですから、その回復具合は慎重に見極め、適切に処置しなければ、将来にわたって不定期に関節の違和感が出てくることも。だから、プレラーGMもタティス・ジュニアの将来を考えた場合に、手術の可能性を排除していません。よく、脱臼は癖になるともいいますが、メカニズムとしては、完全に関節唇が治っていない状態で通常通りの動きをすることで発症する症状のことのようです。

 ただ、極端にひどい関節唇の断裂などではないことも確かなようですから、タティス・Jr.の幸運次第というのが正直なところのようです。

暴力的!?なフォロースルー

 2020年、フェルナンド・タティス・ジュニアの活躍は素晴らしかったですね。これが本気のタティス・ジュニアかと驚かされるシーンが多数ありました。

 筆者はなぜSSのゴールドグラブのファイナリストにもなれなかったのか、不思議でなりませんでした。それくらい守備の動きは凄まじかったです。

 そして凄まじいと言えば、その打撃でのフォロースルー。左手一本で強いスイングを支えているこのフォロースルーが今回の亜脱臼と関節唇の損傷に影響を与えているにも事実。右手を離すことにより、腰への負担を和らげているメリットもあると思いますが、タティス・ジュニアの場合、強すぎて左肩に与える影響が大のようです。

プレースタイルに影響するか? 

 一言で言えば、タティス・Jr.は全力疾走するようなプレースタイル。それは守備、打撃、走塁すべてに関してです。

 今回の怪我でそのプレースタイルを少し見直す必要が出てくるかもしれません。手を抜くのではなくて、全力の頻度を減らすとでも言うか、1シーズンあるいは、10年先も考えたスタイルは取り入れた方がよいのかもしれません。若いので無理かもしれませんが。

長期契約

 ラグジュアリー契約をすると、好事魔多しということが多いのはタティス・ジュニアも例外ではなかったようです。その点については下記の記事の後半に詳細に書いていますので、合わせてお読みいただければと思います。

 以上、10-dayILの期間よりも最低でも数週間延びるであろうという点と、数週間後でないと、復帰の明確なタイムテーブルも見えて来ないということ、そして最悪の場合、将来を考えて手術という選択肢も捨てられていない、その場合はシーズンエンディングになると。

 そしてかなり楽観視した場合、4月末の復帰ももちろんあるということを記しておきたいと思います。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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