2022年野球殿堂(HOF: Hall of Fame)結果
現地2022年1月25日、2022年のHall of Fame(HOF:野球殿堂)の投票が行われ、元レッドソックスのデービッド・オルティズが1度目の投票資格で見事に殿堂入りとなりました。
Congrats, again, Big Papi. #RedSox pic.twitter.com/kjRxBkF2Qc
— NESN (@NESN) January 26, 2022
2022年の投票で殿堂入りとなったのはデービッド・オルティズのみ。2021年は誰も殿堂入りとならなかったので、選ばれたのは2年ぶりということになります。
資格選手、投票方法
野球殿堂の投票はBBWAA(全米野球記者協会)に所属する記者によって投票され、現役を10年以上重ね、引退後5年が経過した選手が対象。
殿堂入りとなるには、
- 得票率が75%以上を得た選手が晴れて殿堂入りとなる
- この際、得票率5%未満だった選手はその年限りで殿堂入りの機会は無くなる
- 得票率が5%から74%の間で、その年に選ばれなかった候補者は次年度の審査・選考に持ち越される。
- 持ち越しは最大10年(2014年にルール改正。それまでは15年だった)。11年目からはリストに名前がなくなる。
詳細は下記の記事をご覧ください。
投票結果
投票結果はご覧の通りです。
Name | 得票数 | 得票率 % | 投票回数 |
---|---|---|---|
デービッド・オルティズ(David Ortiz) | 307 | 77.9 | 1 |
バリー・ボンズ(Barry Bonds) | 260 | 66.0 | 10 |
ロジャー・クレメンス(Roger Clemens) | 257 | 65.2 | 10 |
スコット・ローレン(Scott Rolen) | 249 | 63.2 | 5 |
カート・シリング(Curt Schilling) | 231 | 58.6 | 10 |
トッド・ヘルトン(Todd Helton) | 205 | 52.0 | 4 |
ビリー・ワグナー(Billy Wagner) | 201 | 51.0 | 7 |
アンドリュー・ジョーンズ(Andruw Jones) | 163 | 41.1 | 5 |
ゲイリー・シェフィールド(Gary Sheffield) | 160 | 40.6 | 8 |
アレックス・ロドリゲス(Alex Rodriguez) | 135 | 34.3 | 1 |
ジェフ・ケント(Jeff Kent) | 129 | 32.7 | 9 |
マニー・ラミレス(Manny Ramirez) | 114 | 28.9 | 6 |
オマール・ビスケル(Omar Vizquel) | 94 | 23.9 | 5 |
サミー・ソーサ(Sammy Sosa) | 73 | 18.5 | 10 |
アンディー・ペティット(Andy Pettitte) | 42 | 10.7 | 4 |
ジミー・ロリンズ(Jimmy Rollins) | 37 | 9.4 | 1 |
ボビー・アブレイユ(Bobby Abreu) | 34 | 8.6 | 3 |
マーク・バーリー(Mark Buehrle) | 23 | 5.8 | 2 |
トリイ・ハンター(Torii Hunter) | 21 | 5.3 | 2 |
ジョー・ネイサン(Joe Nathan) | 17 | 4.3 | 1 |
ティム・ハドソン(Tim Hudson) | 12 | 3.0 | 2 |
ティム・リンスカム(Tim Lincecum) | 9 | 2.3 | 1 |
ライアン・ハワード(Ryan Howard) | 8 | 2.0 | 1 |
マーク・テイシェイラ(Mark Teixeira) | 6 | 1.5 | 1 |
ジャスティン・モーノー(Justin Morneau) | 5 | 1.3 | 1 |
ジョナサン・パペルボン(Jonathan Papelbon) | 5 | 1.3 | 1 |
プリンス・フィルダー(Prince Fielder) | 2 | 0.5 | 1 |
A.J. ピアジンスキー(A.J. Pierzynski) | 2 | 0.5 | 1 |
カール・クロフォード(Carl Crawford) | 0 | 0 | 1 |
ジェイク・ピービー(Jake Peavy) | 0 | 0 | 1 |
デービッド・オルティズのスタッツ
殿堂入りとなったデービッド・オルティズが達成したスタッツや獲得したアウォードはこちら。
- オールスター出場:10度 (2004-2008, 2010-2013, 2016)
- 2004 ALCS MVP
- 2013 World Series MVP
- シルバースラッガー賞受賞:7度 (2004-2007, 2011, 2013 & 2016/DH)
- AL OBP1位:1度 (2007)
- AL SLG1位:1度 (2016)
- AL OPS 1位:1度 (2016)
- AL 二塁打数1位:1度 (2016)
- AL TB1位:1度 (2006)
- AL ホームラン1位:1度 (2006)
- AL RBI 1位:3度 (2005, 2006, 2016)
- AL BB1位:2度(2006 & 2007)
- 20HR以上のシーズン: 15シーズン (2002-2016)
- 30HR以上のシーズン: 10シーズン (2003-2007, 2010 & 2013-2016)
- 40HR以上のシーズン: 3シーズン (2004-2006)
- 50HR以上のシーズン: 1シーズン (2006)
- 100 RBI 以上のシーズン: 10シーズン (2003-2007, 2010, 2013-2016)
- 100 Runs Scored 以上のシーズン: 3シーズン (2005-2007)
- ワールドシリーズ制覇:3度( Boston Red Sox :2004, 2007 & 2013)
- 通算安打数:2,472
- 通算HR:541
- 通算RBI :1,768
- 通算 打率.286、OBP .380、SLG .552、OBP:.931
- 通算rWAR: 55.3
1997年にツインズでMLBのキャリアをスタートさせたデービッド・オルティズの成績がグンと伸びたのは2003年にレッドソックスに移籍してから。それ以降はほぼ毎年のようになんらかのアウォードやタイトルを受賞しており、キャリアの終焉に近づくほど凄みを増したところがあります。
とは言え、ピークは2004年から2007年の4シーズンと言えるでしょう。4年連続でSS賞を受賞し、MVPもトップ4に入り続けました。
そしてレッドソックスの2004、2007、2013年のワールドシリーズ制覇はデービッド・オルティズのキャリアのピークと重なっていたことは紛れもない事実ですね。
殿堂入りおめでとうございます。
ボンズ、クレメンス、ソーサは殿堂入りならず
今回の投票でもう1つの注目はバリー・ボンズとロジャー・クレメンスが10度目の最後の投票イヤーになったことです。
薬物使用疑惑があったため、彼らはずっと退けられてきました。たぶん、このまま10度目でゴールインだろうなと思っていたのですが、今回も退けられる結果となりました。
そして色々と物議をかもしているカート・シリングも殿堂入りを退けられました。
彼らの殿堂入りは将来、ベテランズ委員会での審議されることになりそうです。
ティム・リンスカムも殿堂入りならず
5%未満は次年度以降の資格対象者で無くなるのですが、ティム・リンスカム、ライアン・ハワードらがその対象となってしまいました。
リンスカムは太く短くというようなキャリアでしたが、メジャーリーグの人気に大きく貢献した投手でしたね。
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