キャリア14シーズンでの偉業達成
Craig Kimbrel becomes the 8th reliever ever to reach 400 saves.
— MLB (@MLB) May 27, 2023
And he does it in Atlanta, where it all started. pic.twitter.com/QwrDi6z5yi
現地2023年5月26日、クレイグ・キンブレル(Craig Kimbrel)がキャリア通算400セーブを達成しました!
Congratulations!
古巣相手に達成
フィリーズは、前日2023年5月25日に行われたブレーブスとの3ゲームシリーズのGm1で先発のアーロン・ノラが序盤からブレーブスにコツコツと安打を許し、ビハインドとなり常に追いかける苦しい展開。終盤にはブレーブスに追加点を許して5-8で敗れました。
Gm2はシーソーゲーム
地区の強烈なライバルであるブレーブスをなんとかしておきたいGame2ではタイワン・ウォーカーが先発。ブレーブスはルーキー左腕のジャレッド・シュスターが先発しました。
タイワン・ウォーカーは立ち上がりは粘り強く投げ、スムーズにゲームイン。先制点を許したのはジャレッド・シュスターで、3回表に2つの四球が絡み、ニック・カステヤーノスにトリプルを許すし、2失点。
ところが、タイワン・ウォーカーは4回裏にエディー・ロザリオの犠牲フライで1点を返され、5回裏には、マイケル・ハリス2世に2ランHRを打たれて逆転を許してしまいます。
逆転された直後の6回表、フィリーズは四球で得たチャンスをしっかりと活かして、ブランドン・マーシュが2点タイムリーを放って4-3と再逆転。
さらに、7回表にはルーカス・リトキーからチャンスメイクし、トレイ・ターナーがタイムリーダブルを放つなど2点を追加し、6-3とリードを拡げます。
8回裏にマット・ストラムがマーセロ・オズーナにソロHRを許し、4-6と追撃を許すも、2点のリードを保って9回裏に突入。ここで登場したのがクレイグ・キンブレルです。
キンブレルが最終回を無失点に
クレイグ・キンブレルは先頭のオジー・アルビーズに粘られ、8球を費やすも、95.1mphの4シームでCFフライに打ち取りまずは1アウト。
つづくオーランド・アルシアには初球のインコースへの95.1mphの4シームで1球でCFフライに仕留め2アウト。
当たっているマイケル・ハリス2世には徹底して低めに投じ、厳しいコースをつきますが四球。ランナーを1人置いてロナルド・アクーニャ・Jr.に打席が回り、一発で同点という場面でしたが、キンブレルは粘り強く対戦し、アクーニャを95.4mphの4シームで3Bゴロに仕留め、ゲームセット。
6-4のスコアでフィリーズが勝利し、キンブレルにセーブがついて見事、400SVを達成したのでした!
クレイグ・キンブレルの400セーブ
クレイグ・キンブレルは1988年5月28日生まれ。今季34才で開幕を迎え、5月の誕生日で35才となります。
ブレーブス時代
ドラフトは2008年のブレーブスの3巡目指名。デビューは早くて2010年で22才の時です。デビューイヤーは5月と8月にメジャーで投げ、計21試合で20.2イニングで40 SO。しかし、16BBを出しました。一旦マイナーに落ちたのはこの調整です。
2011年から本格稼働をし始め、このシーズンはなんと79試合に登板し、64試合を締め、46セーブをマーク。77.0イニングで127SOです。BBは32。ERAは2.10。
強烈なシーズンはブレーブスではまずは2012年から2014年までの3シーズン。ERAはいずれも1点台で、42セーブ、50セーブ、47セーブとキンブレルが出てくればもう終わりという無双状態でした。
ブレーブスには2014年まで5シーズン在籍していたのですが、ここで上げたセーブ数は186!5シーズンのERAは1.43です。すごかったですね。
【YOUTUBE】Phillies fans mimic Kimbrel’s mannerisms
パドレス時代
2015年4月5日、ブレーブスとパドレス間でブロック・バスター・トレードが成立。ブレーブスはクレイグ・キンブレルとB.J.アップトンをパドレスに出し、パドレスからはキャメロン・メイビンほか4名と2015年のドラフトピック権を受け取りました。
2015年、パドレスでは61試合に登板し、39セーブでERAは2.58。
レッドソックス時代
2015年11月には、パドレスとレッドソックス間でトレードが成立。レッドソックスはクレイグ・キンブレルを獲得する代わりに、ローガン・アレン、ハビー・ゲラ(細身の2Wayの投手)、マニュエル・マーゴットらをパドレスに出したのでした。ハビー・ゲラとマーゴットは現在はレイズに所属。現時点でゲラはマイナーですが、マニュエル・マーゴットにはよく打たれておりますね。
レッドソックスには2018年まで所属。2018年にワールドシリーズ・チャンプになれたのはクローザーとしてクレイグ・キンブレルがいたからこそです。最後はバテ気味でしたが、シーズンを勝ち抜くには大きな存在でした。
レッドソックスでは3シーズンで108セーブをマーク。ERAは2.44。
カブス以降
2018年にワールドシリーズ・チャンプになり、契約も切れたキンブレルはビッグディールを目指してFA市場に出ます。ところが、本人の思惑とは裏腹に長年の登板過多でベロシティーが落ちていることを嫌った各クラブは二の足を踏み、キンブレルのディールは難航。
カブスとの3年契約が決まったのは、シーズンが始まってからです。
カブスには2021年の途中まで在籍。2020年の60試合シーズンもあり、セーブ数は38にとどまりました。
2021年途中からホワイトソックスに移籍。ホワイトソックスでは1セーブに終わりました。
2022年開幕直前、FAでケンリー・ジャンセンを出したドジャースは、OFのA.J.ポロックとのトレードでキンブレルを獲得します。
ドジャースでは多少復調はしたものの、63試合登板でゲームフィニッシュは47試合。6勝7敗、22セーブ。リードを吹き飛ばすシーンも見られながらもなんとか22セーブを上げたというところでした。
2023年、キンブレルはレッドソックス時代の関係もあり、デーブ・ドンブロウスキーが編成トップのフィリーズと契約。
今季もやや苦戦していて、ここまで21試合で3勝1敗、ERA 5.68。ベロシティーが95-96mphのレンジに落ちましたが、フィリーズのチーム事情もありブルペンでなんとかチームに貢献しているという状況です。
歴代8位
400セーブは歴代8位です(現地2023年5月26日時点)。
# | Player (yrs, last mlb age) | SV | IP | Arm |
1 | マリアーノ・リベラ【HOF】 (19, 43) | 652 | 1283.2 | R |
2 | トレバー・ホフマン【HOF】(18, 42) | 601 | 1089.1 | R |
3 | リー・スミス【HOF】 (18, 39) | 478 | 1289.1 | R |
4 | フランシスコ・ロドリゲス(16, 35) | 437 | 976 | R |
5 | ジョン・フランコ (21, 44) | 424 | 1245.2 | L |
6 | ビリー・ワグナー (16, 38) | 422 | 903 | L |
7 | ケンリー・ジャンセン (14, 35) | 401 | 783.2 | R |
8 | クレイグ・キンブレル (14 35) | 400 | 707.1 | R |
現役で2位
現役では一足早くに400セーブを達成したケンリー・ジャンセンに次いで2位です(現地2023年5月26日時点)。
# | Player (yrs, last mlb age) | SV | IP | Arm |
1 | ケンリー・ジャンセン (14, 35) | 401 | 783.2 | R |
2 | クレイグ・キンブレル (14, 35) | 400 | 707.1 | R |
3 | アロルディス・チャップマン (14, 35) | 317 | 658.2 | L |
4 | マーク・マランソン(14, 38) | 262 | 726.2 | R |
5 | エドウィン・ディアス(7, 29) | 205 | 399.2 | R |
6 | デービッド・ロバートソン(15, 38) | 165 | 761.2 | R |
7 | ライセル・イグレシアス(9,33) | 161 | 552.0 | R |
8 | アレックス・コロメ(11, 34) | 159 | 539.0 | R |
9 | ジョシュ・ヘイダー(7, 29) | 145 | 354.1 | L |
ジャンセン、チャップマン、キンブレルがMLBキャリア、年齢ともに同じですね。また、エドウィン・ディアスとジョシュ・ヘイダーもMLBキャリアと年齢が同じといのも興味深いですね。ディアスの方が一歩先に歩いていますが。
以上です。
キンブレル、マイルストーン達成、おめでとうございました!
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント