”ムース”と”エチェバリーア”が決定
現地2019年2月17日、大物のディールが決まりましたね。
ブルワーズからFAとなっていたマイク・ムスターカスが、再契約のディールを決めました。早めに決まってよかったと思っております。
ムスターカスはMILと1年で合意
マイク・ムスターカス(Mike Moustakas)の契約内容は1年1,000万ドル。2020年はまたしてもミューチュアル・オプションです。現在はフィジカル・チェックの結果待ちです。
2年間で2017年のQOよりちょっと上の金額
マイク・ムスターカスは2017年オフに所属先のロイヤルズから1年1,740万ドル のクオリファイング・オファーを受けましたが、拒否。FAとなりました。QOは選手時代に1度しか受けることができません。
ご存じのとおり、2018年のFA市場は史上もっとも遅い動きで、今年はそれに輪をかけて遅くなっておりますが、目玉選手だったJ.D.マルチネスのディールが決まったのが2月末。どのクラブも大物の様子見を決め込み、選手のしびれが切れるのを待っていたような感もありました。
その余波を受けていたのがマイク・ムスターカスで、結局、3月8日にQOよりはるかに安い1年650万ドル(ボーナスで最高227万ドル)で手を打ったのでした。
そして、今年もハーパーかマチャードを獲れなければムースを!というクラブが現れ、2年連続で大物の余波を受けておりました。彼らより先にディールが決まってよかったと思います。スプリングトレーニングもまだゲームが始まっていないので、今年は最初からゲームに出られそうです。
今回のディールが1,000万ドルですから、2年で1,877万ドル。1,740万ドルでオファーされたQOの金額を2年間で上回った結果となりました。
QOを受けておけばよかったのに・・・と誰もが思うところです。2017シーズンに38HR、85打点、打率.272の好成績を上げましたから、FAで売れる!と思うのも無理のないところだったかもしれません。
勝負強いムスターカス
ムスターカスの略歴
マイク・ムスターカスは2007年のロイヤルズ1巡目(全体2位)で指名を受けた逸材。2019年の9月で31才になります。
2011年にメジャー・デビュー。エブリデー・プレーヤーとして出場し始めたのは2年目の2012年から。
ロイヤルズがWSチャンプを獲った2015年にオールスターに出場。AL MVPの投票でも21位に入りました。2017年にもオールスターに出場。
2018年のトレードデッドラインでNLセントラルの優勝を目指していたブルワーズに移籍。今オフFAとなり、ブルワーズに戻ってきたという流れです。
スタッツ
なんと言っても上述した2017年の38HRは光っています。
2018年はロイヤルズとブルワーズの2チームで152試合に出場。573打数144安打で打率が.251、HR28、打点95を上げております。
ポストシーズン
ロイヤルズ時代の2014年と2015年に2年連続でワールドシリーズに出場。2018年はNLCSまで出場を果たしました。
2014年のワールドシリーズで守備で活躍した動画です↓。
2018年のNLDSでは打率.364で大活躍しました。
ブルワーズは頼もしいスラッガーを再び獲得出来ました。
トラビス・ショーは2Bか
ムスターカスが復帰するということで、当初3B予定であった、2年連続30HR以上達成のトラビス・ショー(Travis Shaw )は2Bに動きそうです。2B予定だったパドレスから移籍のコーリー・スパンジェンバーグ(C. Spangenberg)は内野ユーティリティー・バックアップという位置づけになりそうです。
MILのペイロールは$120M突破
ムースの$10Mが加わったことで、ブルワーズは現時点でペイロールが1億2,000万ドルを突破。
2019年の贅沢税の基準額$206Mにはまだまだ遠い金額ですが、それでもフランチャイズ・レコードを更新中というところです。
(Brewers $10M超え)
- ライアン・ブラウン:$19M
- ヤズマニ・グランダール:$16M
- ロレンゾ・ケイン:$14M
- マイク・ムスターカス:$10M
- クリスチャン・イェリッチ:$9.75M
グランダールは特に高かったですね。
アデイニー・エチェバリアはNYMへ
もう1件、有名選手のディールです。
ヤンキースからFAとなっていたアデイニー・エチェバリア( Adeiny Hechavarria )がメッツとマイナー契約を結びました。
2019年4月で30才になるエチェバリアですが、マイナー契約とは厳しいですね。
アデイニー・エチェバリアとは
アデイニー・エチェバリアは2012年にブルージェイズでメジャーデビュー。
2012年11月に、マーク・バーリーやホセ・レイエスら計11人が動いたTOR-MIA間のブロックバスター・トレードでマーリンズへ移籍。
2013年から2016年まではマーリンズ、2017年はレイズ、2018年は8月1日に金銭トレードでパイレーツへ。そしてディディが指を怪我したということで8月31日に急遽、ヤンキースに移籍していたのでした。今オフはFAでした。
スタッツ
打撃は2014年に年間148安打を放ったことがあります。
通算でAVG .254、OBP .290、SLG.345、HR 28、RBI 238。
もうちょっとOBPを上げてもたいたいところではあります。
エチェバリアといえば守備 ”WOW”
しかし、エチェバリアといえば打撃よりもむしろその華麗なグラブさばき。グラブのエチェバリアと言っても過言ではありません。
マイアミ時代、実況と解説の名コンビがおりまして、ゴードンとの二遊間で華麗なダブルプレーが決まると、”WOW”と絶叫。
筆者は守備のこのコンビともに実況のこのコンビが大好きでした。
メッツの内野は混戦
ワゲネンGMはアデイニー・エチェバリアの加入をメッツ内野の補強と位置づけております。
しかし、ジェド・ラウリーを獲得したことで、すでにメッツの内野はかなり出来上がっております。SSのアーメッド・ロサリオは確定として、グラブマンとしてのエチェバリアの余地があるのだろうかという布陣です。
- 1B: T・フレイジャー、ピーター・アロンソ、ドミニク・スミス、J.D.デービス
- 2B: ロビンソン・カノー、T・フレイジャー、ジェド・ラウリー
- 3B: T・フレイジャー
- SS: アーメッド・ロサリオ、ジェド・ラウリー
ちなみにエチェバリアのグラブさばきはラウリーよりうまいです。ゲーム後半での守備固めになるでしょうか。
所属先が決まらないよりはましなものの、ちょっと勿体ない使い方になりそうに思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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