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【MLB2022】ブルージェイズがチャーリー・モントヨを解任・・・おそらくミスジャッジに!

4月に2023年までの延長契約をしたばかり

 現地2022年7月13日、かなり衝撃的な人事が発表されましたね。

 トロント・ブルージェイズがチャーリー・モントヨ監督を解任しました。ブルージェイズはプレスリリースを通じて発表しており、すでにオフィシャルとなっています。

 ブルージェイズとチャーリー・モントヨは、2018年10月にジョン・ギボンズに代わる監督として、2019-21年の3年契約でサイン。2022シーズンはクラブオプションで、ブルージェイズはオプションを行使。今季の指揮を執っていました。開幕直前の現地2022年4月2日に「今季を含めて後2年託すぞ!」という意味で、2023年の契約延長をしたばかり。それから3ヶ月強、突然の解雇となりました。

後任はジョン・シュナイダー

 なお、後任はジョン・シュナイダー・ベンチコーチが2022年シーズン終了まで指揮を執ることに。シュナイダー氏はあくまでもインテリム(Interim)、暫定監督というポジション。また空いたベンチコーチのスポットにはトリプルAのケーシー・キャンデール監督が就くことになりました。こちらもシーズン終了までの暫定です。

ジョン・シュナイダー氏とは

 ジョン・シュナイダー(John Schneider)は1980年2月14日生まれの42才。2002年、ブルージェイズの13巡目指名でプロ入り。ポジションはキャッチャー。モントヨ体制でもベンチコーチ兼キャッチング・コーチでもありました。

 現役は2002年から2007年まで。現役時代は最高でトリプルA。メジャーに上がることはありませんでした。

 2009年のルーキー・レベルでの監督経験を皮切りに約10年を経て、2019年にメジャーのコーチに抜擢された人です。現場に強いタイプ。

ワイルド・カード圏内での解任

 解任が決まる前日の現地2022年7月12日、ブルージェイズのシーズン成績は46勝42敗で勝率.523、ア・リーグ東地区の4位。4位と言っても、2位のレイズ、3位のレッドソックスとは1勝差。今季から12クラブが参戦となったポストシーズンにおいてブルージェイズはワイルドカード3位でポストシーズン圏内。

 この成績においての解任というのはあまり聞いたことがありません。

シーズン前の期待とのギャップ

 仮にオーナーあるいはフロント・オフィス目線で見てみます。

 今季が始まる前の各メディアの順位予想的な意味合いをもったパワーランキングを覚えておいででしょうか?どのメディアも軒並みア・リーグ東地区1位はブルージェイズでした。1位でなくともかなり高い順位で、レッドソックス、ヤンキースはよくなかったです。

 ゲレロ・Jr.の一流選手入り、ボー・ビシェット、キャバン・ビジオらの成長、ケビン・ゴーズマン、マット・チャップマンの加入と非常に華々しかったです。

 しかし、いざ蓋を空けてみると、上述のような勝率.500を超えるほどの成績。

マリナーズによるスイープも効いた?

 さらに効いたのが直近の7月7日から10日のマリナーズとの4連戦でスイープされたこと。現時点でマリナーズは”レッド・ホット・マリナーズ”で10連勝(現地2022年7月14日時点)中で、ブルージェイズはそれに貢献してしまいました。

 さらに言うと7月1日から3日までのダブルヘッダーを含めたレイズ4連戦でも1勝3敗、その後のアスレチックス3連戦でも1勝2敗。7月に入って負けが先行していました。

 おそらく7月に入ってからの不調が今回の解任の大きな理由。情報ではロッカールームでのリーダーシップが今ひとつだったとの評もありましたが、今の時代、カリスマ性で率いて行くというのはどこまで効果があるのかわからいです。

エンゼルスの二の舞か!?

 ここからはファン目線で書かせていただきますが、未来は白紙なのでこの決断がどう出るか?はわかりません。

 思うように上がらない成績にフロントの苛立ちが募ったのでしょう。ただ、チーム状況を考えると、この不調はモントヨのせいではないのは明白。

 フロントはおそらくジョー・ジラルディを解雇して成功したフィリーズのケースを念頭に置いたと思われます。

 しかし、ブルージェイズがたどるのはフィリーズのケースではなく、エンゼルスのケースになりそうに思えてなりません。14連敗をマッドンのせいにして解雇したエンゼルスですが、その後は大谷選手の登板ゲーム以外は惨憺たる成績。エンゼルスもレンドンなど主力の離脱が不調の大きな原因です。

 ジラルディーはあくまで采配の問題。特に選手起用がおかしく、クラブの力を最大化出来ていませんでした。その重しが取れたのでフィリーズは自力を出しただけ。

投手陣に課題 

 アレク・マノーアは今季、素晴らしい成績を上げていて、現地2022年7月13日終了時点で9勝4敗、ERA 2.34。

 しかし、本来はリードしていく立場であるホセ・ベリオスがピリッとしません。現地2022年7月13日終了時点で7勝4敗をマークしているものの、ERAは5.38。H9は10.1、三振率20.7%はルーキー以来の悪さ。今季は変化球はキレているとは思いますが、やはりスピードの衰えは隠しきれていない状況。このオフシーズンに7年の契約延長にサインしたのはフロントです。

 FAで獲得した菊池雄星投手も、3年契約の1年目ですが3勝5敗と苦戦を強いられています。左腕のリュは、トミー・ジョン手術。豪腕ネイト・ピアソンはケガでマウンドに上がれず。

 ケビン・ゴーズマンはERAは2.86と締まった投球を見せていますが、6勝6敗で勝利数がなかなかついて来ていない状況。スターターのERAは3.95でMLB16位。

 ブルペンのERAは、現地2022年7月13日時点で4.24でMLB22位。

 どこも投手にはなんらかの課題がありますが、采配でごまかせても、実力以上にはなりません。つまり、モントヨを解雇したところで、クラブの力は最大化出来ないということになりそうです。

レイズ、怒っていいよ!

 ブルージェイズはチャーリー・モントヨを言わばレイズから引き剥がして監督のポジションに据えたようなもの。モントヨはレイズのフランチャイズ史上最も成功したマイナーリーグの監督の1人であり、メジャーでも4シーズンベンチコーチも務め、言わばケビン・キャッシュの知恵袋のような存在だった人。

 逸材を引き抜いておいて、解雇するなどレイズの関係者やファンは怒っていいと思います。
  

そろそろトロントの規制解除を

 ブルージェイズは現地2022年7月13日と14日のフィリーズ戦には連勝。しかしこれは、カナダ当局の注射の規制でJ.T.リアルミュートが参戦出来なかったことで勝てたようなもの。

 14日からのロイヤルズ戦では10人の主力が注射未摂取でトロントでゲームが出来ません。ロイヤルズは非常に厳しい戦いを強いられそうです。

 トロントでの行動規制はあくまでカナダ政府あるいは地方議会が決めていて、決してブルージェイズのフロント・オフィスのせいではありませんが、むしろ積極的に規制解除に動いてもらいたいところです。ひょっとしたら、動いてくれているのかもしれませんが・・・。

 トロントではどこもハンディキャップ戦を強いられるようなものです。

 ブルージェイズが今後、どのような成績を上げるのか?これに注目したいですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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