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【MLB2022】レンジャーズ&コーリー・シーガーの10年325Mドルのメガ・ディールについて

レンジャーズの攻勢その2

 日本時間2021年12月5日、本日もロックアウト前に詳細を書ききれなかったディールについて記載したいと思います。レンジャーズの大攻勢、その2ということでコーリー・シーガー(Corey Seager)とのディールです。

 このディールで両者がサインしたのは現地2021年11月30日のこと。28日にマーカス・セミエンを獲得したことでマーケットに衝撃を与えたレンジャーズでしたが、その頃にはもうコーリー・シーガーにも関心ありとの情報が出ていて、ザワザワとさせていました。そして、大々的に明るみになったのは、12月1日。

 11月30日がテンダー・オファーのデッドラインだったこともあり、報じられたのは現地12月1日の早朝でした。

ディール詳細

 コーリー・シーガーのディールは、マーカス・セミエンの7 年/$175M (2022-28)を上回ったということで大きな話題に。

  • 10年/$325M (2022-31)
    • サイニング・ボーナス:$5M
    • 2022:$32.5M/ 2023:$35M/2024:$34.5M/ 2025:$32M/ 2026-31:$31M/年
    • 限定的なノートレード条項あり
    • AAV (Annual Average Value) : $32.5M

 現時点での大枠はご覧の通りです。このディールもひょっとしたら、ロックアウト後に繰延払いが入るかもしれませんが、枠内のことなので、いくらでも調整が出来るでしょう。ちなみに、エージェントはスコット・ボラスのボラス・コーポレーションです。マーカス・セミエンもそうです(ワッサーマンから変わりました)。

メガ・ディール一覧 

 シャーザーとメッツが合意したディールの記事で書かせていただきましたが、コーリー・シーガーのディールは、AAVで11位。

  1. マックス・シャーザー(NYM):$43.33M (3年/$130M :2022-24)
  2. マイク・トラウト(LAA):$37.1M (12年/$426.5M: 2019-30)
  3. ゲリット・コール(NYY): $36M (9年/ $324M: 2020-28)
  4. ジェイコブ・デグロム(NYM): $36M (5年/$137.5M :2019-23)
  5. ノーラン・アレナド(STL): $35M (8年/$260M: 2019-26 + 1年/$15M:27)
  6. スティーブン・ストラスバーグ(WSH): $35M (7年/$245M: 2020-26)
  7. マックス・シャーザー(WSH): $34.5M (7年/$210M: 2015-21) 前契約
  8. トレバー・バウアー(LAD): $34M (3年/$102M: 2021-23)
  9. ジャスティン・バーランダー(HOU): $33M (2年/$66M: 2020-21) 前契約
  10. ザック・グレインキ (HOU) : $32.9M (6年/206.5M: 2016-21)
  11. コーリー・シーガー(TEX):$32.5M (10年/$325M)

TEXにとってはA・ロッド以来のメガディール

 野手のディールで並べるとこのような感じです。総額の順にしています。レンジャーズにとってはA・ロッドと結んだ契約以来のメガ・ディールとなっています。

  • マイク・トラウト & LAA: 12年/$426.5M (2019-2030) 2019年3月にサイン
  • ムーキー・ベッツ & LAD:12年/$365M (2021-32) 2020年07月22火にサイン
  • フェルナンド・タティス・Jr. & SDP : 14年/$340M (2021-34) (2021年2月) 
  • ブライス・ハーパー & PHI:13年$330M(2019-2031)2019年2月にサイン
  • ジャンカルロ・スタントン & MIA: 13年/$325M (2015-27)(2014年11月)@$25M
  • コーリー・シーガー & TEX: 10年/$325M(2022-31) (2021年12月)
  • マニー・マチャード & SDP: 10年/$300M(2019年2月)
  • アレックス・ロドリゲス & NYY: 10年/$275M (2007年12月)
  • ノーラン・アレナド & COL: 8 年/$260M (2019-26)(2019年2月) 
  • アレックス・ロドリゲス & TEX:10年/$252M (2000年12月)
  • アンソニー・レンドン & LAA: 7年/ $245M (2020-26) (2019年12月)@$35M
  • アルベルト・プホルズ & LAA : 10年/$240M 
  • ロビンソン・カノー&SEA : 10年/$240M 
  • プリンス・フィルダー & DET: 9年/$214M 
  • ジェイソン・ヘイワード & CHC: 8年/$184M @$23M
  • エリック・ホズマー & SDP: 8年/$144M @$18M

コーリー・シーガーとは

 かんたんにコーリー・シーガーのプロフィールについて記載しておきます。

 コーリー・シーガーは1994年4月27日生まれ。2022年の開幕時は27才ですが、すぐに28才となります。

 2012年アマチュア・ドラフトでドジャースから1巡目指名(全体18位)されてプロ入り。サウスカロライナ州出身。サウスカロライナ州は、東海岸の真ん中辺り。ノース・カロライナ州がすぐ下で、その内陸側の西にアトランタ州があります。同州のノースウェスト・カバラス高校卒業時に指名されました。同校からMLB入りしたのは兄で今季マリナーズからFAとなったカイル・シーガーの2人だけ。

 ドラフト翌年の2013年にはハイAに所属。2014年にはシーズン途中でダブルAに昇格。ダブルAでは打率.345、OBP .381、SLG .534をマーク。HRは2本ながら、二塁打が16 本、三塁打が3本。

 2015年はダブルAスタートでトリプルAに昇格。トリプルAでは105試合で打率.278、OBP .332、SLG.451、HR13、RBI61と長打力もアップ。そして同年のセプテンバー・コールアップで9月3日メジャーデビューとなったのでした。高校卒の内野手としてはやはり非常に早いデビューであったと思います。21才です。デビュー時のドジャースのSSにはジミー・ロリンズがいました。

2016年はROY/SS/ASG

 2016年にはエブリデーSSとして157試合に出場。627-193で打率.308、OBP .365、SLG .517、OPS . 877をマーク。HRが26本で、RBIは72。二塁打に至っては40本、三塁打も5本をマーク。

 この年、ROY、シルバー・スラッガー賞、オールスター、MVP−3位と衝撃的なシーズンにしました。

 さらに、2017年も22 HR、打率.295をマークし、2年連続でオールスターに出場、そしてシルバー・スラッガー賞も受賞しました。非常に順調というか、凄過ぎるキャリアをスタートさせていました。

2018年にトミー・ジョン手術

 しかし、あまりに順調過ぎたのか、大きなトラブルが発生。実はコーリー・シーガーは2017シーズンから右肘を傷めていました。ロングスローもあるSSにとっては致命的です。2018年はスプリング・トレーニングもこなし、なんとか開幕を迎えました。野手なので延命させていたのです。しかし、痛みに堪えきれず4月29日に離脱。診断の結果、右肘のUCLの損傷という事態に。これによりコーリー・シーガーはトミー・ジョン手術を決断、そして実施しました。さらにリハビリ中の同年8月には左腰(お尻)も手術。この期間に体のメンテナンスを徹底して行ったという具合です。

 そして2019年は開幕から復帰。ドジャースも様子を見ながら、途中交代させたりして肘のケアを優先させました。

 2019年は134試合に出場。打率.272、HR19、RBI 87をマーク。二塁打44本はキャリアハイでした。やはり頼りになる選手です。

2020 NLCS & WS MVP

 短縮シーズンになった2020年は52試合に出場。この年印象的だったのは、ポストシーズンで、NLCS MVPとWS MVPを連続して受賞。大いに貢献しました。

  2021年は95試合に出場。打率.306、OBP .394、SLG .521、OPS .915、OPS+は145。

ドジャース、痛すぎる離脱

 コーリー・シーガーは最初の3シーズンが衝撃的過ぎました。もうドジャースはあと10年はSSは不要という雰囲気でもありました。しかし、2018年のトミー・ジョン手術以降はエブリデーSSに今ひとつ敬意に欠けている気がしないでもなかったです。

 その理由の一つに2018年頃から際立っていたレフティー天国になってしまったチーム編成がありました。コディー・ベリンジャー、マックス・マンシー、ジョク・ピダーソンそしてコーリー・シーガーと素晴らしい打者を抱えながらいずれも左打者。プロスペクトもアレックス・ベルドゥーゴが左だったりとかなり偏った傾向になってしまっていました。

 今のドジャースの編成を見ると、左打者キープの優先順位としてマックス・マンシー、コディー・ベリンジャーというのがあったと思います。ピダーソンもベルドゥーゴも流出しましたからね。

 コーリー・シーガーはまたちょうどFAにかかるというMLSだったため、余計に流出已む無しというふうに見えましたね。決定的だったのが、トレードデッドラインでナショナルズからトレイ・ターナーを獲得したことではないでしょうか。

 巨大戦力を誇るドジャースですが、コーリー・シーガーの離脱は痛いですね。

 ただ、コーリー・シーガーにとってはレンジャーズではどうしても期待されてしまうので、むしろそれを意気に感じていいプレーを見せてくれそうな気がします。

ドラフトの影響

 最後にドラフトの影響を記載しておきます。コーリー・シーガーはQOを提示されるも拒否。それをレンジャーズが獲得したので、ドラフトの指名権に影響が出てきます。

ドジャース

 まずQOを拒絶され、出て行かれたドジャースは、4巡目指名が終わってからのCOMP ROUNDで指名することができます。

レンジャーズ

 一方のレンジャーズは、前年に贅沢税を超えておらず、且つレベニュー・シェアリングも受け取っていないため、2巡目の指名権を失い、同時にインターナショナル・ボーナス・プールの50万ドル枠分を喪失します。これはマーカス・セミエンを獲得した時点でそうなりました。コーリー・シーガーもQO提示されていて拒絶したので、レンジャーズは3巡目のピックとさらに追加でインターナショナル・ボーナス・プールの50万ドル分の枠を失うことになります。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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