こんな日が来るとは!
現地2020年10月28日、ワールドシリーズGame3に向けた移動日となったこの日、選手会主催の年間Awardが発表され、大谷選手が言ってみれば、両リーグを通じた年間最優秀選手とア・リーグの最優秀選手に選ばれました!
おめでとうございます!
こんな日が来るとはもう感慨深いものがありますね。
この選手会主催のAwardで価値があるのは、フィールドで戦った選手や監督が選んでいるという点にあります。
Awardの概要
詳細は2018年のAwardの記事に書かせていただいていますが、BBWAA(全米野球記者協会)が選ぶ、MVPなどの各賞と同じような構成になっていて、下記のような賞があります。
- MLB Players Choice Player of the Year (1人)
- 言ってみれば、MVP中のMVP。しかも選手が選んだ。
- MLB Players Choice Outstanding Player(AL/NL)
- BBWAAのMVPに相当。選手が選んだMVP。
- MLB Players Choice Outstanding Pitcher (AL/NL)
- BBWAAではサイ・ヤング賞に相当。現場が選んだサイ・ヤング賞
- MLB Players Choice Outstanding Rookie (AL/NL)
- BBWAAではROY(ルーキー・オブ・ザ・イヤー)に相当。選手が選んだルーキーNO.1。
- MLB Players Choice Comeback Player (AL/NL)
- 怪我などから復帰し、素晴らしい成績を残した選手に贈られる。
- MLB Players Choice Man of the Year (1人)
- 選手会に大きな影響を与えたマービン・ミラーの冠がついたAwardで、フィールドやコミュニティーにおいて、リーダーシップを発揮して他の選手をインスパイアーし、もっとも尊敬できる選手に与えられる賞です。
- MLB Players Curt Flood(カート・フラッド) Award (1人)
- 選手会への貢献と選手の権利の向上に寄与した元選手に与えられる賞です。
各賞の受賞者
そして各賞の受賞者はこちらです。
- MLB Players Choice Player of the Year
- 大谷翔平(LAA) DH/P 今季の偉業は下に記載。
- MLB Players Choice Outstanding Player
- 【AL】大谷翔平(LAA) DH/P
- 【NL】ブライス・ハーパー(PHI) /OF
- 2015 NL MVPは141試合で、42ダブル、35HR、SLG .615、OPS 1.044、OPS+が179。
- MLB Players Choice Outstanding Pitcher
- 【AL】ロビー・レイ(TOR)
- 30才のシーズンとなった左腕は、今季32スタート、IP 193.1、ERA 2.84、SO 248はいずれもALでNO.1。
- 【NL】マックス・シャーザー(LAD)
- 3度サイ・ヤング賞受賞の右腕は37才のシーズンを15勝4敗、2.46 ERA、236SOという破格のパワーを発揮。ドジャース移籍後は7勝0敗、ERA 1.98。
- 【AL】ロビー・レイ(TOR)
- MLB Players Choice Outstanding Rookie
- 【AL】ライアン・マウントキャッスル(BAL) 1B
- 2020年8月にデビューした24才の右打者は、144試合に出場。HR33、RBI 89、OPS.796。
- 【NL】ジョナサン・インディア(CIN) 2B
- シーズン前から評判のたかった2Bルーキーは、150試合に出場。OPS.835、21HR、12スティール。
- 【AL】ライアン・マウントキャッスル(BAL) 1B
- MLB Players Choice Comeback Player
- 【AL】トレイ・マンシーニ(BAL)1B/OF
- 29才の右打者は、2020年3月に結腸がんの除去手術を行い、2020シーズンは出場せず。2021年は147試合に出場。HR21、RBI 71と見事な復活を遂げる。
- 【AL】トレイ・マンシーニ(BAL)1B/OF
- 【NL】バスター・ポージー(SFG) C
- 2012 MVPは、2020年はオプトアウトでプレーせず。今季は113試合に出場し、ジャイアンツの107勝の中心人物として大きく貢献。打率.304、OBP .390、SLG .499、OPS .889。
- MLB Players Choice Man of the Year
- マーカス・セミエン(TOR)2B
- 2021年は2Bレコードとなる45HRをマーク。2019シーズン以来2度めとなる162試合出場を成し遂げ、RBIも102をマーク。選手会のハート&ハッスルAwardに3度ノミネートするほど、評判の高い選手で、フィールド内外でチームメイトを鼓舞し、リーダーシップを発揮する姿に当該賞が贈られました。
- マーカス・セミエン(TOR)2B
- MLB Players Curt Flood Award
- マーク・ベランガー(Mark Belanger)
- 1965-82主にBALに在籍。ゴールドグラブ賞8度。選手として長年選手会の主要メンバーとして活動。1966年設立の選手会において、そして引退後、選手会に雇用された初めての元選手。1998年に永眠。昨年からスタートしたカート・フラッド賞2人めの受賞者。
- マーク・ベランガー(Mark Belanger)
大谷選手の偉業
大谷選手がやってのけたことを選手達が高く評価している点がファンとしても嬉しくなってしまうところ。
OPS .965、46HR、8トリプルはMLB NO.1、26スティール、100RBI、SLG.592。これに加え、投手として23スタート、3.18 ERA、9勝、130.1イニング、156 SO。
何より、155試合も出場し、登板翌日も打者として、走者として活躍。このスケールの大きさで選手たちにインスパイアを与えたという点では、下手をすると”man of the year”にも該当するような活躍ぶりでした。
選手の視点と記者の視点は若干違うものの、大谷選手がMVPを獲得するのはかなり現実味を帯びてきたという見方もできそうです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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