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【MLBロックアウト】選手会が調停前選手の処遇、最低賃金などの具体案を提示

ようやく交渉の出発点が明確に

 現地2022年1月25日のお話になりますが、MLBとMLBPA(選手会)は前日24日の会議に続いて、2日連続でニューヨークで対面で会い、ロックアウトになって以降、実質的に初めて具体的な交渉を行いました。

 この日の会議は、選手会側からのカウンターオファーの提示となり、成果として仕上がった事項はなかったものの、具体的な数字を提示したことでようやく交渉のスタート地点が明確になりました。その点で言えば、大きく前進したのは確かなことです。

 今後は2020年の開幕の交渉のように、双方でカウンターオファーの応酬になりますが、MLB側(オーナー側)がいかに早く回答するかが、ロックアウトの早期解除の鍵となりそうです。

選手会側のカンターオファー内容

 では、選手会側のカウンター・オファーの内容を見てみます。

 24日の会議ではFAイヤーが6年で適格になるという、旧CBA(労使協定)を引き継ぐという点は双方で合意となりました。まず、ベースとなる大きなパズルを埋めたことになります。

調停前資格選手の扱い 

 そして、この日は、以下の点では同意しています。

調停前資格の選手にボーナスプール

  • サラリー・アービトレーション(調停資格)に満たないプレーヤーのためにボーナスプールを設ける。

 これは選手会側の提案にMLB側が同意した形です。1時間のセッションの間に同意に至ったのは大きな出来事です。ただし、決定に至っていないのは、このボーナスプールの金額に双方で大きなギャップがあったからです。ご覧のような開きが。

【プレ・アービトレーション・プレーヤーのボーナス・プールの金額】

  • 選手会側: $105 M /  MLB側:$10M

 これには選手会側も苦笑するしかなかったようです。

 ボーナスプールの支払いは、アウォードやWARの計算などで行われるとのこと。

 この例として上げられたのが、NL ROY(ルーキー・オブ・ザ・イヤー)を受賞したシンシナティ・レッズの内野手ジョナサン・インディアら。ジョナサン・インディアの場合、$0.575Mから$1.193Mへアップ。さらに、NLサイ・ヤング賞を受賞したミルウォーキー・ブルワーズのコービン・バーンズは、$0.608Mから$2.34Mへアップというふうに計算されています。具体的な計算式は不明です(色々調べたのですが、わかりませんでした。すみません)。

 これは、MLB、選手会の両当事者以外のメディアの間で物議を醸しているようです。

増え続ける調停前プレーヤーに報いる構造へ(ミニマム・サラリー)

 双方はまた、新しいミニマム・サラリー(最低賃金)に関する交渉において少し近づいています。選手会は、増え続ける調停前プレーヤーに報いるため、最低賃金のアップを求めました。

  • 2021年のミニマム・サラリー: $0.5705M
  • MLB側:
    • MLS 1年未満の選手:$0.615M / MLS 1-2年:$0.65M / MLS 2-3年:$0.7M
  • 選手会側:$0.775M

MLB側が徐々に上げて行くプランなのに対して、選手会側は現状の$0.5705Mから一気に$0.775Mに上げて行くプラン。選手会側としては、2021シーズンはMLB全選手の46%が$0.5M未満のサラリーであったことからこの金額にしています。

 ミニマム・サラリーはあくまでフルイヤーで40manロスターに入っていなければもらえない満額。シーズン途中でわずかな期間しか40manロスターに入っていない場合、ミニマム・サラリーの日割りで計算されますから、メジャーに上がれば単価がかなり上がるというくらいのものです。$0.5M未満の選手が多くなるわけですね。

スーパー2、fWARによる査定なし 

 調停資格に関して、MLB側は以下の点にも同意しています。

  • これまでの「スーパー2」システム終了
  • 調停の代わりにファングラフ社のfWARを基準に調停資格のサラリーを決める提案の取り下げ

 調停前選手のサラリーが充実するなら、スーパー2という特約は不要になりますね。また、調停資格選手のサラリーをfWARで決めるという案も却下となりました。

年金

 25日の交渉では、それまでMLB側が選手の年金の一部削減を要求していたものはもう取り下げるという事項もあったようです。

同じ週にもう一度再会(エコノミクス以外)

 両者は同週に再会する予定です。この時にはエコノミクス以外のトピックで、オールスターゲーム、国際試合(海外開催)、薬物検査などを行う見込みです。ユニバーサルDHはたぶん、含まれていません。

残りの主要なエコノミック・トピック

 25日の交渉を終え、まだまだ煮詰めないといけないトピックはこちらです。

  • 贅沢税基準額 
  • 贅沢税のペナルティーの利率とレベニュー・シェアリング
  • タンキング(わざと順位を上げない)防止とドラフト・ピック
  • NBA型のドラフト・ロッタリー(くじ)

オーナー側の実務者

 なお、オーナー側でリーグの交渉戦略を練る上で重要な役割を果たしているのは、ロッキーズのオーナーであるディック・モンフォート氏のようです。中には傲慢なオーナーもいる中で、間に入って意見を取りまとめる実務的な役割を果たしている人物のようですね。この仕事はなかなか大変かと思います。

 いずれにせよ、ロックアウトの早期解除はオーナー側の取りまとめのスピードにかかっており、ディック氏にはなんとかがんばってもらいたいところではあります。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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