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【カメラ使用】アストロズとMLBが告発されたサイン盗みを調査へ(追記あり)

2017年に外野のカメラを使ってリレー

 現地2019年11月12日、大騒ぎとなるニュースがありました。アストロズが2017年にサイン盗みを行ったというもの。今回騒ぎとなっているのはセンターのカメラを使って行っていたという点です。

マイク・ファイヤーズが明かす

 今回、明かされたのは2019年にアスレチックスでローテーション投手として活躍したマイク・ファイヤーズがスポーツ・メディア”The Athletic”に明かしたもの。

 マイク・ファイヤーズは2017年にアストロズに所属しており、レギュラー・シーズンでは29試合、153.1イニングを投げ、8勝10敗、ERA 5.22の成績を残すも、ポストシーズンのロスターには漏れていました。この年、アストロズはワールドシリーズ・チャンプとなっています。

Mike Fiers Stats | Baseball-Reference.com
2021: 0-2, 7.71 ERA, 5 SO,Career: 75-64, 4.07 ERA, 995 SO, P, Astros/Brewers/... 2011-2021, t:R, born in FL 1985, Kai

 マイク・ファイヤースによれば、2017年のチャンピオンシップシーズンにおいてアストロズはサイン盗みをし、それが勝利に役立ったと語っています。非常にセンセーショナルです。ただ、そのチャンピオンシップ・シリーズが、ALDSを指すのか、ALCSかあるいはワールドシリーズを指すのか、あるいは全てなのか・・・そこまでは明確になっておりません。

リレーの方法

 サイン盗みの方法は、まずセンターに設置されているカメラで捕手のサインを盗み見。それがダグアウトの近くのモニターに送られてビデオフィードを使用してサインを解読。チェンジアップなどオフスピードピッチの時にはゴミ箱を「バンバン」と2回叩いて打者に知らせるというもの。

 証拠を残さないためか、最後はかなりアナログな方法を使ってのアラートとなっています。

 アスレチックスでローテーションを任されているマイクフィアーズは、2018年前半に所属していたデトロイトタイガースとそれ以降2019年まで所属していたあアスレチックスのチームメイトに、アストロズの打者は上記のようにサインを盗み、打者にアラートしていることをチームメイトに告げたと語ってもいます。

若い選手を助けたかった

 マイク・ファイヤーズがこのことを”The Athletic”に語った理由は、結果を出すのに真剣に努力している選手たちが、そのようなことで自信を無くすのを防ぎたかったから。

“I just want the game to be cleaned up a little bit because there are guys who are losing their jobs because they’re going in there not knowing.

Young guys getting hit around in the first couple of innings starting a game, and then they get sent down.

It’s [B.S.] on that end. It’s ruining jobs for younger guys. The guys who know are more prepared.

But most people don’t. That’s why I told my team.

We had a lot of young guys with Detroit [in 2018] trying to make a name and establish themselves.

I wanted to help them out and say, ‘Hey, this stuff really does go on. Just be prepared.'”

「知らないままマウンドに立つことで仕事を失っている人がいるので、ゲームを少しきれいにしたいと思っただけです。

若い投手が試合開始の最初の数イニングで連打を許し、降板する光景まったくは[BS=ブル・シット=○ソ]みたいなことです。(そういう行為は)これからの選手たちの仕事を台無しにします。ほとんどの人は出場機会のためにしっかりと準備してきているんです。 だから私はチームメイト(DETやOAK)に言ってきました。

2018年、デトロイトには名を挙げてポジションを確立しようとしていた若い選手がいました。

だから私は彼らを助けたいと思い、言ったんだ。『ねえ、このことは本当に続いていることだから、それを考えて準備しろ』とね。 

アストロズの対応

この衝撃的な告白を受けて、アストロズは「メジャーリーグ野球と協力して調査を開始した。現時点でこの問題についてさらにコメントすることは適切ではない。」とコメントを発表しています。

 アストロズのGMのジェフ・ルノーは、ウインターミーティングにおいて、問題をさらに議論される前に事実を集めたいとも語っています。

アストロズ戦に警戒感ありという実情

 アストロズによる不正行為の疑惑はここ数年噂され続けており、2017年のドジャースとのワールドシリーズの勝利にもその疑惑が及んでいるのも事実です。

 ミニッツメイドパークで対戦する相手は、アストロズのサイン盗みに対して絶えず目を光らせている、と複数のチームの情報筋がESPNの記者に語っています。

 2019年のワールドシリーズの前には、ナショナルズのメンバーは、アストロズ戦に関わった人々から色々な警告を受けていたようです。ライトの点滅から口笛へのリレー、果てはレフトの壁の前を走る機関車から口笛へのリレーなどありとあらゆることに警戒しておくようにと。

 不正行為をしていることはほぼ間違いないという動きに関しては、アストロズの強さへの警戒感から事実とは異なる点も多々含まれているとも思います。ただ、今回マイク・ファイヤーズがビデオフィードの使用を告白したことは、アストロズがテクノロジーを使用してサイン盗みをしているとの半ば重大な容疑をつきつけた形となっています。 

 ファイヤーズは「正しい方法ゲームをしていない。彼らは勝つためにさらに進歩させていた。」とも語りました。

2019ALCS

 2019のALCSのゲーム1の後、ヤンキースは、アストロズのダッグアウトから口笛で球種を知らせているとクレームをつけました。

2017年のRSでの似たような行為

 今回のマイク・ファイヤーズが語った2017年のポストシーズンでのサイン盗みの映像はまだ確認できていませんが、レギュラーシーズンでの一コマをするどく指摘する映像がすでに出ています。

  2017年9月22日のミニッツメイドでのホワイトソックス@アストロズ戦(Game Score)。投手ダニー・ファークハーがエバン・ガティスと対戦した際、それが行われていました。ファストボールの際には音がなく、スライダーの時には1度、そしてチェンジアップのときには「バンバン」と2度金属音がしています。 

 アストロズはワールドシリーズ直前にアシスタントGMのブランドン・トーブマンがスポーツ・イラストレイテッドの女性記者に向かって、かつてDVでサスペンションの処分を受けたことのあるロベルト・オスーナを「獲ってよかったよ、オスーナがいてよかった」などと発言。その後の対応も悪く結局辞任に追い込まれました。

ピッチ・ティップとは違う

 なお、筆者は投手の癖を見抜くピッチ・ティッピングは許されてしかるべきだと思います。しかし、デバイス使用は厳禁。

 そして二塁ランナーから打者へのサインリレーは不文律でエチケット違反、そのような認識でおります。

 このオフはかなり厳しい課題を負いそうです。

調査の対象が広がる(追記)

 現地2019年11月15日の情報を追記したいと思います。調査の対象は2017年にアストロズに関わった人たちへ広がっています。

  • アレックス・コーラ(現BOS監督):当時アストロズ・ベンチコーチ
  • カルロス・ベルトラン(NYM新監督):当時選手としてロスター入り(ベルトランは電子デバイスの使用を否定。ルール範囲内でやったことだと主張)
  • クレイグ・ビョルンソン(現BOSブルペンコーチ):当時もコーラと関係性が深いことから調査の対象に
  • ブランドン・トーブマン(元HOUアシスタントGM):当時のポジションから調査の対象に

 そのほか、当時のアストロズの授業員、選手も対象です。

 適正なペナルティーが決められる前にまず全体像を明らかにしないとアストロズがルールを破ったかどうかは決定できない見込みです。

 よって、これは筆者の推察ですが、どこまでヒートアップするか、関わったひとのリスト、役割、やったこと、関わったゲームの全てがリスト化されないと沈静化しない見込みなので、かなり大ごとになるのではないか?と見込まれます。 

スカウトにもEmailで指示(追記)

 現地2019年11月16日に出た情報です。複数のスカウトがケン・ローゼンタールさんらに告白した内容によれば、アストロズのフロントオフィスからスカウトに2017年のポストシーズンにカメラを使ってサイン盗みをするように指示があったとのことです。

 サインの解読事態はこれまでもよく行われていたことで、ただそれは肉眼によよるもの。よって、テクノロジーを使ったものではなかった。しかし、今回はそのような指示がフロントオフィスからあったということになります。

 まだ調査の段階ではありますが、アストロズにとってはあまりよくない方向に進んでいるようです。

2018-19 シーズンも対象へ(追記)

 現地2019年11月21日の情報ですと、マンフレッド・コミッショナーは調査の対象期間を2017年だけでなく、2018年と19シーズンもその対象に入れるというコメントを出しました。徹底的にやるつもりのようです。

これまでで最も徹底的な調査(追記)

 現地2019年12月11日、ウインターミーティング残り2日となった日にロブ・マンフレッド・コミッショナーがこの件について会見を行い、これまでで「最も徹底的に」調査が行われていることを明らかにしました。

  • 60名に上るインタビュー
  • 76,000通にも上るインスタントメッセージ

 それらの情報によって、アストロズが電子機器を用いて行ったかどうかを判断するとのことです。また今後の処分の方向についてはコメントを控えました。よって、ウインターミーティングにおいてもまだ調査中で結論は出ませんでした。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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