MLB2020ドラフトは5巡目で終了!ドラフト・マネーのスロットとプールとは?

2020アマチュアドラフトは5巡で終了

 すでに周知の事実となっていますが、MLBは2020年のアマチュア・ドラフト(ルール4ドラフト)を5巡で終了することに決定しました。通常、MLBドラフトは40巡まで指名できます。

 こちらはESPNのジェフ・パッサン氏の情報です。MLB側はオフィシャルに発表していませんが(現地2020年5月8日時点)、ラウンド数に関しては決定と見て間違いないと思います。MLBとMLBPAは現地2020年3月26日に新型コロナウィルスの感染拡大により通常通りにいかなくなった今シーズンのイベントに関し、大枠で合意。ドラフトも5巡案ということで一旦は合意していました。

 この際はドラフトもキャンセルという案も飛び交っていた状況で、とにかく開催することは決定。ただ、通常の40巡まではないよという意味合いが強かったです。その後は5巡から10巡の間などの案も出ていましたが、最終的には当初通りのラウンド設定となったのでした。なお、3月26日の合意には2021年は20巡目までというのも入っています。 

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 具体的な日付等も含めて後日にオフィシャルなアナウンスがあることでしょう。

ただ5巡目以降の選手が入る隙間も

 なお、今回の合意の中には5巡目以降も選手をとりたい場合、アンドラフティッドFAとして契約を結ぶことができます。アマチュアFAと考えてよいと思います。しかも人数に制限はありません。日本で少し前まで馴染みのある言葉を使うなら「ドラフト外」というところでしょうか。

 この際の契約が$20K、日本円でざっと200万円の契約金となります。

 したがって金満なクラブが獲得人数を増やす可能性もあります。

アマチュアFAとして入団したアメリカの選手としては、現ブルージェイズのマット・シューメーカー(Matt Shoemaker)がそうです。

ドラフト候補の生活にも影響

 2019年のドラフトでピックされた選手は1,217人。今回は160名になり、87%減に。

 今回の決定により、向こう2年間で合わせて約1400名ほどがプロ入りすることが出来たものが、約770名ほどになり、ざっと630名の指名が飛んでしまうことに。

 可能性のあるタレント達はどこに行くのか?進学か、あるいは海外か?というところになり、NPBにもチャンスが出てきそうです。

 なにより、収入源がなくなれば生活もままなりません。保護者の収入も不安定で進学できない選手もいることでしょう。そして進学に関しては、特にスポーツで期待される選手には奨学金が当てられることが多いですが、果たして奨学金の原資や運用そのものが今回の全世界的なパンデミックの影響を受けている可能性もあり、厳しい岐路に立つ選手もいるはずです。

目的はコストセーブ

 なお今回のドラフト削減はコストセーブが目的。スカウトの旅費なども含めて選手獲得のコストは色々とかかりますが、大きな要素はやはりサイニング・ボーナスという契約金。

 MLBの場合、ウェーバーでドラフトが指名されますが、その指名順位とサイニングボーナスの金額が設定されています。

ドラフトのボーナス・スロット、プールについて

 それがサイニング・ボーナス・スロットというのと、サイニング・ボーナス・プールです。

両者の違いは?

 両者の違いですが、サイニング・ボーナス・スロットというのは、各指名順位におけるサイニング・ボーナス(=契約金)の目安となる金額。この金額は10巡目まで定められています。

 サイニング・ボーナス・プールというのは、各クラブの10巡目までのボーナス・スロットの総額と考えていただいていいと思います。

 各クラブは、スロット通りの金額で契約することもあれば、それ未満の場合もあるいはそれ以上の場合もあります。スロットはその意味で目安。

 仮にスロットを上回る金額で契約した場合はペナルティーがあります。

2020年のスロット・バリュー

 すでに2020年のアマチュア・ドラフトのオーダー順はでております。そして10巡目までのスロット・バリュー、つまりこの金額でサイニング・ボーナスを決めてねというのも出ております。

 下記はそのリストです。本来なら10巡目まで出したいのですが、読み込みが重くなるので2巡目までの掲載にしていることはご了承願います。

 10巡目、全体310位までの総額は$265,484,900(2億6千5百4十8万4千9百ドル)。ざっと$265.5M。日本円で270億円ほど。下の表のSlotの列を310位まで足したトータルがそれです。

【用語】

  • CBA: Competitive Balance Round A
  • CBB: Competitive Balance Round B
  • FAC: Free-Agent Compensation
RoundPickCLUBSlotNote
11Tigers$8,415,300
12Orioles$7,789,900
13Marlins$7,221,200
14Royals$6,664,000
15Blue Jays$6,180,700
16Mariners$5,742,900
17Pirates$5,432,400
18Padres$5,176,900
19Rockies$4,949,100
110Angels$4,739,900
111White Sox$4,547,500
112Reds$4,366,400
113Giants$4,197,300
114Rangers$4,036,800
115Phillies$3,885,800
116Cubs$3,745,500
117Red Sox$3,609,700
118D-Backs$3,481,300
119Mets$3,359,000
120Brewers$3,242,900
121Cardinals$3,132,300
122Nationals$3,027,000
123Indians$2,926,800
124Rays$2,831,300
125Braves$2,740,300
126Athletics$2,653,400
127Twins$2,570,100
128Yankees$2,493,900
129Dodgers$2,424,600
1CBA30Orioles$2,365,500
1CBA31Pirates$2,312,000
1CBA32Royals$2,257,300
1CBA33D-Backs$2,202,200
1CBA34Padres$2,148,100
1CBA35Rockies$2,095,800
1CBA36Indians$2,045,400
1CBA37Rays$1,999,300STLとのトレード
238Tigers$1,952,300
239Orioles$1,906,800
240Marlins$1,856,700
241Royals$1,813,500
242Blue Jays$1,771,100
243Mariners$1,729,800
244Pirates$1,689,500
245Padres$1,650,200
246Rockies$1,617,400
247White Sox$1,580,200
248Reds$1,543,600
249Giants$1,507,600
250Rangers$1,469,900
251Cubs$1,436,900
252Mets$1,403,200
253Brewers$1,370,400
254Cardinals$1,338,500
255Nationals$1,307,000
256Indians$1,276,400
257Rays$1,243,600
258Athletics$1,214,300
259Twins$1,185,500
260Dodgers$1,157,400
2CBB61Marlins$1,129,700
2CBB62Tigers$1,102,700
2CBB63Cardinals$1,076,300TBRとのトレード
2CBB64Mariners$1,050,300MILとのトレード
2CBB65Reds$1,025,100
2CBB66Dodgers$1,003,300MINとのトレード
2CBB (FAC)67Giants$976,700マッド・バンの補償
2CBB (FAC)68Giants$953,100W・スミスの補償
2CBB (FAC)69Mets$929,800ウィーラーの補償
2CBB (FAC)70Cardinals$906,800M・オズーナの補償
2CBB (FAC)71Nationals$884,200A・レンドンの補償
2CBB (FAC)72Astros$870,700G・コールの補償
(Round 2まで記載。本当は10巡目まで金額設定あり。)

各クラブのセーブマネー概算

 以下は各クラブのボーナス・プールです。真ん中の「5巡目までの総額」は2020年が5巡目指名までなのでその総額。

 本来なら10巡目までのボーナス・プールが出ているので、右側の「6−10巡の総額」は、各クラブがセーブできている金額になります。要は10巡目までのプールから5巡目までのプールを差し引いたものです。

CLUB5巡までの総額 6-10 巡の総額
Tigers13,325,7001,079,300
Orioles13,894,3001,072,100
Marlins12,016,9001,064,700
Royals12,521,3001,057,600
Blue Jays9,716,5001,050,300
Mariners10,265,5001,043,400
Pirates11,154,5001,036,800
Padres10,674,0001,030,100
Rockies10,339,7001,023,000
Angels6,397,1001,016,700
White Sox7,764,8001,010,600
Reds8,552,1001,004,500
Giants9,231,800998,000
Rangers7,083,900991,500
Phillies5,444,200985,600
Cubs6,721,600979,300
Red Sox5,129,900973,400
D-Backs7,184,900967,600
Mets7,174,700961,800
Brewers6,078,300956,300
Cardinals7,901,100950,900
Nationals6,647,700945,600
Indians7,662,800940,400
Rays7,474,600934,900
Braves4,127,800929,800
Athletics5,241,500924,900
Twins4,528,600919,600
Yankees3,520,000914,600
Dodgers5,928,400909,700
Astros2,202,600905,100
29,578,100

 30クラブで約$30Mほどのセーブ出来ており、もっと平たく言えば1クラブ平均で約$1Mのセーブ。

 実際は10巡目以降の選手達の契約金も発生していますからジャストな金額ではありませんが、目安としては1クラブ$1Mセーブという結果です。

 これをどう見るか?ですが、たった$1Mセーブで将来のタレントを見捨てるのか?という考えもあるでしょう。

 オーナー側の立場からすると、それでもセーブしたいというところでしょう。日本円で1億円以上あれば、既存のスタッフを人数、期間ともどもかなり救えるという視点も必要かと思います。

 5月末までのスタッフへの支払いを保障するクラブが大半の中、それ以降は一時解雇の話も出始めている状況(レイズやアスレチックスなど)。

 厳しい環境であることは間違いないです。

2020指名の選手への支払いも繰延予定

 さて、2020年ドラフトで無事に指名された選手ですが、繰延払いにされる予定です。

  • MAX $10 K(約110万円): サイン後30日以内
  • 契約金の50%:2021年7月(1年後)まで
  • 契約金の残り50%: 2022年7月(2年後)まで

以上、現地2020年5月8日決まったドラフト削減の金額的な面を見てみました。

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