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【MLB2025FA】Dバックスがランダール・グリチャックとトレイ・マンシーニを獲得

Dバックスに良い影響をもたしそうな2つのディール

 今オフ、注目FA右腕のコービン・バーンズを獲得し、ドジャースの牙城であるNLウエストに揺さぶりをかけるアリゾナ・ダイヤモンドバックスですが、2月に入り2つのいいディールをまとめているので、記載しておきたいと思います。

(1)ランダール・グリチャックと再契約

 まず1つめは2024年にDバックスのOFのコーナーを守りつつ、流動的にDHにも入り打線のつながりをよくしたランダール・グリチャックが再びアリゾナに戻ることになりました(現地2025年2月7日)。

2024年のR・グリチャック

 ランダール・グリチャックは2024年にDバックスで106試合に出場。このうち30試合近くはゲーム終盤の守備固めの起用で、いわば限られた打席数(279)の中で打率.291をマーク。さらにOBP .348、SLG .528、HR 12、RBI 46、Run 40、二塁打20と非常に生産性の優れた仕事を成し遂げたのでした。

契約内容

 そんなランダール・グリチャックに対し、Dバックスは以下の内容でサイン。

  • 1 年/$5M保証 (2025) + 2026 ミューチュアル・オプション
    • 2025: $2M
    • 2026: $5Mミューチュアル・オプション(バイアウト:$3M)
    • パフォーマンス・ボーナス:$0.25M/ 200 or 275 PA
    • トレード・アサイニング・ボーナス:$0.25M

 $5M保証の中身は2025年の$2Mと2026年のミューチュアル・オプション非行使の場合のバイアウトの$3Mを加えた額。さらに設定したPA(打席数)に応じてそれぞれ$0.25Mのボーナスが追加されます。トレードの場合も$0.25M。

R・グリチャックとは?

 ランダール・グリチャックは1991年8月13日生まれの33歳。もともとは2009年のアマチュア・ドラフトでエンゼルスから1巡目指名を受けてプロ入り。

 その後、2013年11月にエンゼルスがデービッド・フリースとフェルナンド・サラスを獲得したトレードでピーター・ボージャスとともにカージナルスに移籍。デービッド・フリースは2014年と2015年の2年間、エンゼルスに在籍しましたが、 258/.322/.401と地味な結果に終わり、右腕のフェルナンド・サラスもエンゼルスにいた2年半で13勝しか上げられず、このトレードは失敗。期待されたボージャスも一時的な活躍にとどまりましたが、ランダール・グリチャックは他のクラブで輝きました。エンゼルスの目利きとは?というトレードでもありました。

 グリチャックはトレード翌年の2014年に22歳でメジャー・デビュー。カージナルスでの4シーズンで.249/.297/.488、HR 66、RBI 182をマーク。

 2018年からはブルージェイズでプレー。2021年までのブルージェイズでの4シーズンでグリチャックの名がグンと上がりました。4年間のトータルは.243/.289/.461、HR 90、RBI 257。2019年には31HR,短縮シーズンの2020年には打率.273をマーク。

 2022年から2023年の途中まではロッキーズに在籍。2022年には打率.259、RBI 73をマーク。2023年前半はロッキーズで.308/.365/.496の好成績をマーク。この実績が買われてポストシーズン進出を狙うエンゼルスがトレード・デッドラインでCJ・クロンとともにグリチャックを獲得。

 大いに期待されたのですが、エンゼルスでは.216/.264/.412と低迷。コンテンダーを諦めたエンゼルスは9月には贅沢税上のペイロールを下げるべく、グリチャックをルーカス・ジオリトたとともにウェーバーにかけることに。

 不調の原因は足首の怪我にあったらしく、グリチャックは2023年終了後に右足首の手術を実施。

 2024年はDバックスと1 年/$2M (2024)+ 2025 $6Mミューチュアル・オプションでサイン。手術の影響もあり、開幕はILで迎え、シーズン・デビューは2024年4月5日となりましたが、上述のように2024年はDバックスで生産性の高い仕事をし、オフにはグリチャックの方からミューチュアル・オプションを拒否。市場に出ていたのですが、Dバックスと再契約に至ったという流れです。通算打率.252、HR 203、RBI 602。

2025年も前年と同じ役割に

 Dバックスは今オフ、1Bのクリスチャン・ウォーカーがFAとなり、アストロズとサイン。その穴にはガーディアンズからトレードでジョシュ・ネイラーを獲得。内野には動きはあったのですが、OFには目立った動きはなく、RFにはコービン・キャロル、LFにルルデス・グリエル・Jr.という布陣が固そうです。CFはジェイク・マッカーシーとアレク・トーマスで争うことに。

 ランダール・グリチャックは2024年同様、OFのコーナーを守りつつ、DHも兼任。2B休養日のケーテル・マルテ、あるいは打撃の都合でDHに就くルルデス・グリエル・Jr.らとシェアすることになりそうです。

【2】トレイ・マンシーニとのディール

 さて、2つ目は現地2025年2月7日に決まったトレイ・マンシーニとのディールを記載します。

 こちらはマイナーディールでの合意でNRIとしてスプリング・トレーニングでメジャー・キャンプに参加します。

2024年のトレイ・マンシーニ

 2024年のトレイ・マンシーニはメジャーでの出場はなし。

 直前の契約は2023年1月にカブスと2年/$14M (2023-24)でサイン。この契約は1年目終了後にオプトアウトが入っておりましたが、2023年のカブスでのトレイ・マンシーニは7月31日まで79試合に出場するも、234/.299/.336、HR 4と大きく低迷。

 これによりカブスは2023年8月にマンシーニをDFA、翌日にはリリースしたのでした。その後、レッズとマイナー契約を結んだマンシーニでしたが、メジャーに上がることはなく、2023年8月30日にレッズのマイナーからリリースされます。

 2024年は1月にFAとしてマイアミとマイナー契約するも、シーズン開幕前にメジャーロスターに上がることが出来なかったので、マンシーニは契約をオプトアウトし、形式としてはマイアミからリリースされることに。カブスとは2年契約でしたので、マンシーニの2024年のサラリーはカブスが全額支払いました。

 マイアミから離れた後は特に記録は残っておらず、2025年に向けて自力でトレーニングをしていた模様です。 

 2019年のオリオールズ時代にHR 35を放って注目されたトレイ・マンシーニは2020年に腸の悪性腫瘍を克服(2020年は治療のため出場せず)。

 2021年にはHR 21をマークして復活。RBI は71。

 2022年前半にオリオールズで.268/.347/.404、HR 10、RBI 40をマークした後、トレードデッドラインでアストロズに移籍。しかし、アストロズでは打率.176、HR 8と低迷。ポストシーズンでも打率は.048でした。

 そんな中、カブスと上記の契約を結んだのですが、カブスからリリース。2024年はマイアミでも結果が出ずという流れです。

復活すれば、かなりいいディールに!

 Dバックスは1Bにジョシュ・ネイラーが入りました。彼は左打席。もしもトレイ・マンシーニの打撃が復活すれば、Dバックスはマンシーニを1Bのプラトゥーン的な役割で起用することが出来ます。さらにマンシーニはオリオールズ時代からOFを守る機会も多かったことから、かなり柔軟な攻撃的布陣をつくることが可能。

 マンシーニが復活し、メジャー・ロスターに入ればDバックスは面白いことになりそうですが、果たしてどうなるでしょうか?

 お読みいただき、ありがとうございました。 

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