スポンサーリンク

【MLB移籍2022】フィリーズがアダム・ヘイズリーをホワイトソックスにトレード!

フィリーズ、2017年1巡目のOFをトレード

 現地2022年3月29日のこととなりますが、フィラデルフィア・フィリーズがOFのアダム・ヘイズリーをホワイトソックスにトレードすることが決まりました。アダム・ヘイズリーは2017年のフィリーズの1巡目指名の外野手。この逸材をトレードに出したというのが驚きでした。

Adam Haseley Stats | Baseball-Reference.com
2021: 0 HR, .190 BA, 0 RBI,Career: 5 HR, .264 BA, 39 RBI, OF, Phillies 2019-2021, b:L/t:L, born in FL 1996, Rev

 こちら第一報が出た時は、まだ交換相手が出ていない状況だったのですが、すぐにそれも明らかになりました。まずはトレード概要からです。

トレード概要

ホワイトソックスGet

フィリーズGet

フィリーズがヘイズリーを出した理由

 フィリーズがアダム・ヘイズリーを放出したのは残念なことなのですが、好選手でありながら、いかんせん色々と怪我も多かった面もありました。ちょっと見て行きます。

期待の星ながら、怪我なども多かった

そもそもはマッカッチェンの怪我の補強でデビュー

 アダム・ヘイズリーは言わば、期待される存在で、上述の通り、2017年ドラフトのフィリーズの1巡目指名の外野手。

 ちなみにDバックスのペイビン・スミス(2017年Dバックス1巡目指名)とはバージニア大学でチームメイトでした。

 アダム・ヘイズリーの名前が有名になったのは、2019年、アンドリュー・マッカッチェンが大怪我でシーズン・エンディングとなった際に、CFとして指名され、マイナーからコールアップされたからでした。

 この頃のフィリーズのOFは、今オフにも再契約したオデュベル・ヘレーラがDVで逮捕され、CFを失っていたのです。そこで、LFを守っていたアンドリュー・マッカッチェンがCFに入り、ヘレーラの代わりの左打者としてジェイ・ブルースを獲得。やれやれこれで形になったというところでした。

 ところが、今度はアンドリュー・マッカッチェンが1塁ランナーでランダウンプレーで挟まれている時に(2019年6月)、アメフトのランニングバックのような動きをした際に左ヒザのACL(前十字靭帯)を断裂。

 言わば、レギュラーのOFを2人も失い、守備的にも重要なCFのポジションを任せたのが、アダム・ヘイズリーでした。

せっかくのデビューも即怪我 

 他にスコット・キンガリー、ニック・ウィリアムスなど候補がいながら、マイナーからヒーローのように表れたアダム・ヘイズリー。2019年6月5日のデビュー2戦目で初ヒットを放ち、さあこれからという6月7日、左の鼠径部そけいぶを傷め、10Day ILに入ってしまい、周囲をぞっこけさせたということがありあmした。

 しかし、約一ヶ月後に戦列に復帰。7月半ば以降はほぼ全試合に出場。67試合で、222-59、打率.266、OBP .324、SLG .396をマーク。HRは5本、二塁打は14本、RBIも26をマーク。確かに戦力になったのでした。

 2020年2月のスプリングトレーニングのゲームでは、ダイビングキャッチを試み、サングラスで額を怪我するアクシデントなどもありました。60試合の短縮シーズンとなったレギュラーシーズンでは40試合に出場。79-22で、打率.278、OBP .348、SLG .342、HR 0、二塁打5、RBI 13をマークしました。8月途中にバッター・ランナーとして1塁手と交錯し、左手首を傷め、ILにも入りつつもなんとかこれだけの数字を残しています。

2021年は個人的な理由で一時離脱 

 2021年、アダム・ヘイズリーはスプリングトレーニングで打率.316、OBP .381、SLG .526をマーク。かなり順調に仕上げてきたのですが、4月1日の開幕試合でハムストリングス・イシューを発症。しかし、4月4日にはゲームに復帰しました。

 ところが、その後は4月6日にマルチヒットを記録したのみで、ぱったりと当たりが止まり、打率は.190に。そして、4月13日のゲームを最後に、出場しなくなりました。

 この時、フィリーズはアダム・ヘイズリーをリストリクティッド・リストに入れました。これは野球から離れる際に出す処置なのですが、一時期はどうなることかと心配する事態に。この時にリストリクティッド・リストに入った理由はパーソナル・リーズンということで今でも明かされていません。

 心配されたヘイズリーでしたが、6月3日にトリプルAのゲームに復帰。野球に戻って一安心というところだったのですが、7月にはCOVID-19 IL リスト入り。結果的に、2021年はビッグリーグでプレーすることはありませんでした。

2022のスプリングトレーニングは当たりが出ず 

 2022年のスプリングトレーニングでは、現地2022年3月28日までに、7試合に出場。18-2で、打率.111と苦戦しているところでした。

 このような流れがあるんですね。ゲームを活気づける元気なプレーをしつつも、何かが起こってしまうという面も。

フィリーズのOF補強の影響

 フィリーズがアダム・ヘイズリーを手放した一番の理由は、これかもしれません。フィリーズは今オフ、カイル・シュワーバーとニック・カステヤーノスを獲得。今季からナ・リーグもDHが採用されることになり、二人のうちのどちらかはDHで起用されることが見込まれますが、RFはハーパーで固定、LFを二人のうちのどちらかを起用するのであれば、CF候補にオデュベル・ヘレイラ、マット・ビアリング、ミッキー・モニアックなど複数おり、ロスター上も誰かを外す必要がありました。

 筆者はヘイズリーがトレードされるニュースを聞いた時は、誰かが怪我することもあるのに、何か資産を無駄遣いしているような印象をもったのですが、編成の実務を考えた時、やはり誰かを外さなくてはならず、ヘイズリーに需要があったのなら、これは致し方ないところであると気づいた次第です。

左打者が欲しかったホワイトソックス

 その他に、左打者としての需要がホワイトソックスにあった面も。エロイ・ヒメネス、ルイス・ロバート、アダム・エンゲル、アンドリュー・ボーンとホワイトソックスのOFはいい打者が多いものの、いずれも右打者。

 左打者が欲しいというホワイトソックスの需要もマッチした面もあります。ちょうどアンドリュー・ボーンがヒップ・インジャリーを起こしたというタイミングなどもあったと思います。

投手が欲しかったフィリーズ

 あとは、アーチー・ブラッドリーを$3M程度でエンゼルスにさらわれたのはどうか?と思うのですが、フィリーズはブルペンも強化したかったのは事実です。

豪腕ムーア

 ブルペン強化となるかどうか?ですが、フィリーズがホワイトソックスから獲得したマッキンリー・ムーアは、23才の右腕で、2019年のホワイトソックスの14巡目。2021年はクラスAでしか投げていません。ただ、奪三振率は高く、クラスAマイナス、クラスAプラスの両レベルを合わせて、SO9が13.1もあります。

 彼がものになればというところですね。荒削りながら、デビューは案外、早いかもしれませんよ!!

 アダム・ヘイズリーはホワイトソックスではかなりの競争にさらされますが、得意のハッスルプレーで盛り上げてもらいたいと思う次第です。

追記:トリプルAに

 ホワイソックスがOFの左バッターとして獲得したアダム・ヘイズリーでしたが、現地4月1日、マイナー・オプションを使ってトリプルAにアサインされてしまいました。

 なお、ホワイトソックスはRFに右バッターのAJ・ポロックをドジャースからトレードで獲得しています。

 お読みいただき、ありがとうございました。

コメント

スポンサーリンク

NEW

【WBC2023準決勝】日本、メキシコとのラリーを制し、9回裏に劇的サヨナラ勝ち!USAとの決勝へ
【WBC2023準々決勝】アメリカ、敗色濃厚からトレイ・ターナーのグランドスラムで逆転勝ち
【WBC2023準々決勝】メキシコ、0−4から逆転で準決勝へ!アロウザリナ、パレデスが活躍
【MLB Pre2023】メッツ・千賀投手、順調にチューンナップ中!けが人続出で増々期待が高まる!
【WBC2023】侍ジャパン、大谷 & ダルビッシュの登板でイタリアに快勝!準決勝の地、マイアミへ
【WBC2023】”歓喜一転”プエルトリコ、E・ディアスが右膝を負傷!ドミニカ共和国は敗退へ(追記あり)
【MLB2023】ホセ・キンタナ(メッツ)が肋骨移植術で開幕アウト。復帰は7月以降に。
【WBC2023】プエルトリコが8イニング、コンバインド・パーフェクトを達成!
【FA 2023】横浜DeNAベイスターズがトレバー・バウアーと1年で合意。ここまでの経緯も
【WBC2023】大谷が先制3ランHR!侍ジャパンがPool Bを1位通過して準々決勝進出決定(追記あり)
【WBC2023】大注目のドミニカ共和国@ベネズエラ戦は、5-1でベネズエラが勝利
【WBC2023】佐々木投手、160km連発!侍ジャパン、中盤にチェコ投手陣を捉えて3勝目!
【MLB Pre2023】レンジャー・スアレスとアンドリュー・ペインターが前腕部を傷める!しかし、フィリーズは楽観視
【WBC2023】先取点を奪われスイッチオン!侍ジャパンが波状攻撃で2勝目(KOR@JPN)
【MLB移籍2023】マーリンズ、ホセ・イグレシアスとユリ・グリエルと合意
【MLB Pre2023】カルロス・ロドンが前腕部を傷め、開幕をILで迎えることが決定
【WBC2023】大谷、ヌートバーが躍動し、侍ジャパンがまず1勝!
【MLB Pre2023】5番目のOF、ジョー・アデル、勝負のシーズンに向け2安打を放つ
【MLB Pre2023】レッドソックスのジャスティン・ターナーが顔面に死球を受け病院へ
【MLB 2023】ロッキーズ、マイク・ムスターカスとブラッド・ハンドを獲得!
【MLB 2023】レンジャーズ、ウィル・スミスと1年でサイン
【WBC2023】V・ゲレロ・Jr.が右膝の故障でWBCを欠場。気になるドミニカ共和国のロスターも
【MLB Pre2023】カブス、7人の投手でコンバインド・ノーヒッターを達成
【MLB2023】ゴールド・グラバーのブレンダン・ロジャース、左肩脱臼でシーズンエンディングの危機
【MLB移籍2023】ロイヤルズ、ジャッキー・ブラッドリー・Jr.を獲得!
【MLB 2023】ギャビン・ラックスをシーズン・エンディングの怪我で欠くことになったドジャースのSSは?
【MLB移籍2023】パドレス、ルーグネッド・オドーアをマイナー・ディールで獲得
【MLB Pre2023】腹斜筋を傷めたタイラー・グラスノーが開幕アウトに
【MLB 2023】パドレスとマニー・マチャードが11年/350Mドルの契約延長へ!
【MLB2023】ブルージェイズの100マイル右腕、ネイト・ピアソンはリリーバーとして稼働予定
タイトルとURLをコピーしました