インディアンス、名称変更を検討!NFLのレッドスキンズも。ブレーブスはそのままキープの意向(追記あり)

ポリコレそしてBLMの影響も

 現地2020年7月3日、クリーブランド・インディアンスからファンにとっては衝撃的な公式発表がなされました。

 長年親しまれてきた「インディアンス」というクラブのニックネームを新しいものに変更することを検討。その候補を募集するという内容です。

 インディアンスとネイティブ・アメリカンの団体との交渉過程をご存じの方なら、「来たか」という発表かもしれません。

 昨今の流れとしてポリティカル・コレクトネスという人種、民族、宗教などに基づく差別や偏見を防ぐため、政治的あるいは社会的に公正・中立な言葉や表現を使用することを指すという概念があります。

 その流れから発した動きが2020年6月に発生したBLM” Black Lives Mater”の動きによってさらに深刻化。そういった背景があるように思います。ポリコレ、BLMともにとある勢力の意図が感じられるのは氣のせいでしょうか。

 なお、ネイティブ・アメリカンの方々に対する考えは後述します。

 ワフー酋長は2018年で使用終了

 ネイティブ・アメリカンの方々とインディアンスとの交渉の流れは下記の記事にもまとめております。もともとはワフー酋長と呼ばれるキャラクターのロゴが赤い肌であることが偏見を招いているなどの指摘がネイティブ・アメリカンから上がっていました。

 ワフー酋長のロゴは1947年から登場ですので、それ以降ずっと両者間でもめておりました。

 そのワフー酋長のロゴは2018シーズンで終了。その数年前からインディアンスはオルタネイト・キャップに「C」を用いるなど徐々にデザインをワフー酋長からシフトさせていました。

インディアンスの伝統的なロゴ、ワフー酋長の使用期限が2018シーズンで終了することが決定した旨の詳細記事です。

NFLのレッドスキンズも

 上記のリンク記事にも記載していたように、インディアンスのワフー酋長がアウトなら、NFLのワシントン・レッドスキンズはさらにアウトというデザインで、これももうロゴ変更を余儀なくされる流れにはなっていました。

 そしてインディアンスの発表と同日、NFLのワシントン・レッドスキンズも名称変更を検討していると公式に発表しました。

レッドスキンズは企業からの要請も

 ワシントン・レッドスキンズのスタジアムの名称は現地2020年7月4日時点で、「フェデックス・フィールド」。エアカーゴのフェデックスがネーミング・ライツを持っています。

 ちなみに、ワシントンという名称ですが、アメリカにはシアトルのあるワシントン州と政治の中心のワシントンD.C.の2つがありますが、レッドスキンズのスタジアムがあるのは、D.C.の近く。メリーランド州です。

 グローバル企業はそういったポリコレには非常に敏感。全世界相手に商売をしているので、差別を助長しているスタンスをとっていると判断されれると商売に影響が出るので非常に気を使っています。

 レッドスキンズの場合のフェデックスもそうで、やはりポリコレの立場からクラブ側に名称変更のお願いをしていた模様です。実際のスタジアムにレッドスキンという言葉はないのですが、やはりイメージが直結するのを恐れているということでしょうか。

 よって、名称変更を検討しているという事態になっています。

 上述したとおり、Black Lives Matterがさらにこの状況を後押ししたと言えるでしょう。

追記:レッドスキンズ、名称変更へ

 現地2020年7月13日、ワシントン・レッドスキンズはチーム名の変更を正式に決定しました。いつ変えるのか?2020-21シーズンはこのままかなどの詳細は未定ですが、変えることは決定した模様です。

ブレーブスも危ないか? 

 そして、同じ流れから行けばアトランタ・ブレーブスも危うさがあります。

 上記の動画を見ていただければわかりますが、1912年から使用し始めたのはもろにそれ。そしてミルウォーキー・ブレーブスの頃から在籍していたハンク・アーロンの現役の頃(1954-1976 ※1975-76はミルウォーキー・ブルワーズ)はインディアンスのワフー酋長以上にインパクトのあるものでした。

チーフ・ノック・ア・ホマ

 ブレーブスのネイティブ・アメリカンを模したキャラクターは、チーフ・ノック・ア・ホマ(Chief Noc-A-Homa)という名称です。現サントラスト・パークの前の前のホーム・フィールドであったフルトン・カウンティ・スタジアムでは1966年から1985年までスタンドにテントを設けてゲームを見守っていました。

トマホーク・チョップはどうなる?

 ブレーブスの場合、すでにチームロゴからレッドスキンを想起させるデザインは排除しています。

 ただ、唯一残っているのは、もはや浸透し過ぎて当たり前になっている「トマホーク」。ホーム用のユニフォームの胸のロゴもそうですし、オルタネイト・キャップのロゴもそれを使用。

 そしてスタイルとして確立してしまっているトマホーク・チョップはブレーブスの応援には欠かせないものとなっています。

トマホーク・チョップはチーフスから

 なおトマホーク・チョップの応援スタイルはカンザスシティ・チーフスが1990年にやったのが最初と言われています。

 ブレーブスは1991年のプレーオフからそのスタイルを採り入れたとされています。

ブレーブスはキープの意向

 この流れを受け、アトランタ・ブレーブスも公式にコメントを出しました。

 曰く、

honors, supports, and values the Native American community. That will never change.

 「ネイティブ・アメリカンのコミュニティーに敬意を表します。しかし、我々は決して変えることはありません」と。

 ブレーブスも長年、ネイティブ・アメリカンを揶揄していると非難されてきた経緯がありますが、現時点では上述した通り、差別を助長する要素はもうないと言っていいかもしれません。

ダイレクトかどうか 

 客観的な要素でこの問題を考えるのは難しいところですが、問題になっているのはネイティブ・アメリカンの文化をどれくらいダイレクトに反映しているのかが、チーム名変更かどうかという重大事の分岐点になっているようです。

 その意味では赤い肌はアウトというところでしょうか。確かにこれは事実に反するところでしょう。

ネイティブ・アメリカンの文化

 この問題に関しての筆者の立場は微妙なところなのですが、ただ、北米大陸にもともと住み、大地や自然に対して大いなる畏敬の念を抱き、大事にしていたネイティブ・アメリカンの方々の文化に対しては、何をおいても敬意を払ってもらいたいとは思います。

 またかつては揶揄したようなデザインであったかもしれないが、今は違うということを明確に表現するなら、もう少しソフトランディングな決着はないだろうか?とも思います。

 なかなかナイーブな問題です。

 インディアンスもレッドスキンズも名称変更に舵を切りました。

 お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

スポンサーリンク