ゲリット・コールの最大の強み
現地2020年8月8日、AL東地区のライバル・チーム同士の対戦で、ヤンキース@レイズ戦がトロピカーナ・フィールドで行われました。
このカードはリスケジュールの関係で、7イニング制のダブルヘッダー。そのGame1でゲリット・コール(Gerrit Cole)とタイラー・グラスノーの顔合わせが実現!ゲリット・コールが最大の強みを大いに発揮したゲームでした。
ゲリット・コール、三振の山
非常に興味深い対戦となったこのゲームですが、とにかくゲリット・コールの凄みが本当によくわかったゲームでした。
ゲリット・コールは初回、先頭のヤンディー・ディアスにRF前シングルを打たれるも、その後は慌てることなく、ジーマン・チョイ、ホセ・マルチネス、筒香選手を三者連続三振。
2イニング目も先頭のハンター・レンフローを三振に斬ってとり、これで4者連続三振。2アウト後にウィリー・アダムスに二塁打を打たれ、スコアリングポジションにランナーを背負うも、ケビン・キアマイアーを三振に斬って取り、無得点に。
3回表、味方打線がタイラー・グラスノーを捕え、4点のリードをもらった後の裏のマウンドも2アウトからスコアリング・ポジションにランナーを背負うもホセ・マルチネスから三振を奪い、ここまで7奪三振。
4回裏、5回裏にはそれぞれ1奪三振、2奪三振を奪い、計10奪三振という圧巻のピッチングでした。
ゾーンでどんどん勝負できる強み
この日のゲリット・コールの投球を見て、「強いな」と思ったところはゾーンで勝負できるボールがあること。この日、ウィニングショットに4シームを持ってきて奪った三振は10個中なんと6個。
その他のウィニングショットは、スライダーで3奪三振、ナックルカーブで1奪三振でした。
アウトコースのストライク・ゾーンに易々と98mphほどの4シームを投げ込む姿を見て、これが超一流かと思った次第です。
無情のあと1アウトでの交代
ただ、アーロン・ブーン監督も厳しいなと思ったのは、ゲリット・コールを5回2アウトで降板させ、勝利投手の権利を奪ったことです。
ヤンキースは5回表にジャンカルロ・スタントンの一発が出て、5−0とリード。
その裏、確かにゲリット・コールはピンチを迎えました。2つのアウトを挟みながら2本の二塁打で1点を献上。さらに、ホセ・マルチネスには2ランHRを打たれ、5−3と追い上げられはしました。
しかし、続く打者は初回から合っていなかった筒香選手。まだ2点差があったため、もう一人投げさせてもよかったと思ったのですが、筒香選手に嫌な予感を感じ取ったのか、ブーン監督はここでチャド・グリーンにスイッチ。無常のあと1アウトでの交代に。
ゲリット・コールは10三振を奪うも、4.2イニング、被安打6、失点3、与四球1で結局4勝目はならず。
厳しい采配でしたね。
タイラー・グラスノーはピンチを堪えきれず
一方のレイズ先発のタイラー・グラスノーは、この日はややコントロールが甘かったです。初回こそ三者凡退に打ち取ったものの、2回はヒットと四球がからんでランナーを貯めるピッチング。
3回表、マイク・フォードに2ランHRを打たれて失点したところから崩れてしまい、この日は2.2イニングで被安打5、失点4、与四球3、奪三振5、被本塁打1でマウンドを降りました。
ジャッジに8号
ゲームは中盤にヤンキースがアーロン・ジャッジの今シーズン8号などで追加点を入れ、結局8-4でヤンキ−スが勝利しました(スコア)。
ダブルヘッダーゆえの7イング制だったので、終盤にもつれがなかったのはやや残念なところではありました。
Game2はレイズが勝利
なお、Game2はヤンキース投手陣の計9四球などもあり、レイズがたった5安打で5得点を上げ、5-3のスコアで勝利しました(スコア)。
2020 ゲリット・コールの過去3戦は勝利優先
今季からヤンキースに移籍したゲリット・コールですが、ここまではご覧の成績です。
- 7/23 NYY 4 @WSH 1: 5.0 IP、被安打1、失点1、被HR 1、奪三振5
- 7/29 NYY 9 @ BAL 3: 6.2 IP、被安打4、失点3、被HR 1、奪三振7
- 8/3 PHI 0 @NYY 3: 6.0 IP、被安打5、失点1、被HR 1、奪三振4
3戦に登板して3勝。ただ、奪三振は少なめ。シーズン開始直後で実践でのチューンナップもあるとは言え、勝利優先の投球と言えるでしょう。
これからギアは上がって行くだろうとは思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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