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【MLB2022】一旦は野球から離れた2013年全体1位のマーク・アペルがついにMLBデビューへ

新たなストーリー

 また1つ、メジャーリーグならではストーリーが紡がれました。

 現地2022年6月29日、フィリーズのマーク・アペルがついにメジャー・デビューを果たしました!

 ファンとしても嬉しい限りです。おめでとう!!

2013年全体1位→引退

 マーク・アペルは2013年のアマチュア・ドラフトで全体1位で指名された右腕。スタンフォード大学出身です。下記の記事を見ていただければ、ちょうど10年前のドラフトでピックされた選手達が今メジャーの中心で活躍している世代というのがわかると思います。クリス・ブライアントをはじめ、有名な選手ばかりです。

 ヒューストン出身のマーク・アペルは地元の選手で、大きな期待を背負ってプロの道に入りました。

アストロズからフィリーズへ

 しかし、アペルはマイナーで苦戦。ドラフト翌年の2014年にはダブルAにまで昇格していたのですが、ここである程度、結果を残していれば昇格も早かったと思います。しかし、このシーズンはクラスA+でERA 9.74と絶不調。その後、ダブルAには上がったものの、際立った数字は残せませんでした。

 アペルは2015年にトリプルAで5勝をマークしたものの、ERAは4.48とピリッとしない内容で、結局、2015年12月にマイナーのままフィリーズへトレード。

 アストロズが獲得したのはジョナサン・アラウズとケン・ジャイルズ。このトレードでアペルとともにアストロズからフィリーズへ移籍した一人が、現ホワイトソックスのビンス・ベラスケスでした。

 なお、アストロズのケン・ジャイル獲得は成功で、ジャイルズは2016年に15セーブ、2017年に34セーブをマーク。2017年のワールドシリーズにおいてもクローザーとして登板しました。ただ、打たれはしましたが・・・。今季はトミー・ジョン手術明けでマリナーズで復活。

引退表明後

 マーク・アペルはフィリーズへ移籍後、2016年6月にまずは肩痛を発症。その後、肘に負担がかかったと見えて、軟骨除去の手術を行い、シーズン・エンディングに。2017年に復帰したものの、トリプルAで5勝4敗、ERA 5.27とやはりピリッとせず。結局、フィリーズでも活躍できずに2017年11月20日にDFAとなり、その7日後にマイナーへアウトライト。

 そして、年が明けて2018年2月に事実上の引退を表明。

 スタンフォード出身のアペルなら、コンサルにでも入ってビジネスマンとしてバリバリと成功する筋書きになると思っていました。当時はMBAの取得も目指すという報道もありましたし。

肩の手術で意欲を取り戻す

 しかし、実は2018シーズン開幕後、フィリーズはマーク・アペルをリストリクティッド・リストに入れていたのです!リストリクティッド・リストに入った選手は、元いたクラブに権利があります。つまり、野球をしていなくても、フィリーズの選手ということです。

 事実上は引退を決意していたアペルですが、まだ少しだけ野球への道を残していたのです。引退表明は正確に言えば、無期限の野球活動休止を発表したものでした。

 実はアペルは引退表明後に「それでも、気が変わったときのために」ということで右肩の手術を受けていたのです!

 この手術が思いのほか成功で、これでアペルも「もう一度マウンドに」という欲が芽生えてきたのでした。

2021年に復帰

 そしてマーク・アペルは、2021年4月にリストリクティッド・リストから復帰。2021年はダブルAとトリプルAで登板。双方を併せてERAは6.18とやはりピリッとしなかったのですが、それでもマーク・アペルは掴みました。 

リリーバーで新天地

 リリーフへ転向したのです。

 2022年に本格的に先発からリリーフに転向したアペルはマイナーで大成功を収めます。今季はトリプルAで19試合、全てリリーフで登板。ERAはなんと1.61にまで上がったのです。

 そして、今回のメジャーデビューへ。

スケールの大きさ!

 マーク・アペルがメジャーにコールアップされたのは現地2022年6月25日のこと。フィリーズがサンディエゴでパドレスと対戦している最中でした。しかし、アペルは25日も26日も登板なし。

 もともと右腕のコナー・ブログトンがCOVID-19に罹患し、10日間のILに入ったのがメジャーに上がったきっかけでもあることから、最低でも10日の猶予はあると思いつつも、ロスター次第ではすぐにマイナーへ落ちてしまう可能性も孕んでおり、とにかくマウンドに!と思いつつ、筆者もこの日を待っていました。

 そして現地2022年6月29日、ブレーブス戦にて1-4のビハインドの状況でついにメジャーデビューを果たしました。

 メジャー初登板の相手は、マーセル・オズーナ。その初球は97.2mphをマーク。オズーナも1球は見送ればいいのにいきなり打ちましたね。これが1Bへのライナー・アウト。

 つづくウィリアム・コントラレスには甘めのシンカーをCF前に弾き返されました。

 しかし、アダム・デュバルにはスライダーを交えてメジャー初奪三振をマーク。フィル・ゴセリンはSSゴロに打ち取り、チェンジ。メジャー初マウンドは1イニング、被安打1、奪三振1という成績。

 驚いたのはそのスケールの大きさ。アストロズ時代は結構、もっちゃりして投げるなと思っていたのですが、いやいや迫力がありました。身長は6フィート5インチで196cm。2mを超えていたか?と思ったほど、大きな体格でしたね。

 アペルは今後も起用されていきそうです。

 いい投球を期待したいと思います。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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