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【MLBドラフト2020】MLBは6月のアマチュア・ドラフトをスキップするのか?

スキップ案?それとも第3案?

 現地2020年3月18日に出た話題ですが、MLBは2020年アマチュア・ドラフトを回避するかもしれないという案が出ているというニュースがありました。

 毎年、6月初旬に3日をかけて開催されるアマチュア・ドラフトですが、今季はシーズン開幕が現時点(現地2020年3月21日)で少なくとも5月半ばが最速の再開案。それが実現したとして、明けてすぐにドラフトという日程になるわけですが、果たして2020アマチュア・ドラフトはどうなるのか?考えてみたいと思います。

 ではドラフトにかかる費用はいくらくらいか?を見ていきますと、こうなります。

全クラブのスカウティングコストは0M

 これはCBS調べですが、全30クラブがアマチュア・プレーヤーをスカウティングするコストにいくらかかっているか、これは筆者も驚いたのですが、なんと$400M!

 2020年の贅沢税上のサラリーの上限が$208Mですから、$258Mのヤンキースと$150Mほどのパドレスの贅沢税上のサラリーを合算した金額とほぼ同額です。

 このコストにはスカウトの人件費、旅費はさることながら、選手へのサイニング・ボーナスも含まれているのでこれだけの金額に膨れ上がります。

1クラブ当たりは$13.3M

 $400Mを単純に30で割ると1クラブ当たりのスカウティング・コストは約$13.3M。これはper clubですからもっとかかっているクラブも当然あります。

スキップ案はマネーセーブ

 2020年アマチュア・ドラフトを回避するという案のそもそもの発端はマネーセーブが目的。2020シーズン開幕が遅れることが必至となった今、MLB事務局および30クラブが2020年の収益をどれくらい確保出来るか?ということについてはまだ不透明。

選手の契約には手をつけられらい? 

 MLBPA側の圧力もあり、おそらく選手のサラリーには手をつけられないだろうと思います。シーズンが短くなったから、その分何%分を差し引いて支給というのは厳しいという前提で唱えられた案かと思います。

MLBの収益分配は?

 現行のMLB事務局のビジネスの収益はストリーミング再生の収入がかなりの割合を占めています。すでにテレビの放送権収入を上回っています。2018年はかなりの収益を確保できてはいました。

 MLB事務局がその収益を投資にまわしていることは容易に想像がつきますが、果たして内部留保がどれだけあるのかはわかりません。多額の内部留保があれば、今回の流行り病の影響により先細った各方面の補填に回せないか?とは思いますが、選手のサラリーという優先事項がある以上、新人選手へ回すお金は優先順位がそれより落ちるのは致し方ないかもしれません。

 以上が経済面でのドラフト・スキップの事情でした。

ピックされる選手側の影響

大学生

 アメリカの大学の学年の呼び方は、Freshman/ Sophomore / Junior / Senior(1年生/2年生/3年生/4年生)と続きますが、ドラフトではほとんどがJunior(3年生)です。ごく稀にSophomore(2年生)が出てきます。

 アマチュア・ドラフトの規定として、4年制以上の大学生は3年以上在学している選手、または2年以上在学している21歳以上の選手を指名できることになっており、たまに資格ありのSophomore(2年生)が出てきますが、それは2年生ではあるけど年齢が21才以上となっているケースです。

 もしも、プロスペクト達が1年待たなければいけなくなった場合、juniorはもう1年在籍できますが、現時点でSenior(4年生)の選手はこの1年をどうするのか?その分の生活費、あるいは学費は?となると非常に厳しい面があります。

 Senior(3年生)の選手も果たして学費的にもう1年在籍することは可能なのか?という面もあります。すべての選手がスポーツ奨学金で学費が軽減あるいは免除されているとは思えません。

高校生

 これは高校卒でプロに入ろうと考えている選手も同様ですね。大学に内定済みならまだましですが、そうでない場合は1年間は生活費、あるいは技術的な面をなんとか維持する手段はあるのか?というところが心配です。

他のスポーツへの変更の懸念も

 2018年のアマチュア・ドラフトでアスレチックスから1巡目、全体9位で指名されたカイラー・マーリー(Kyler Murray)はNFLを選びましたが、このスキップが他のスポーツへ進むきっかけになるのはMLBにとっては喜ばしいことではありません。 

 ピックされる選手側は人生計画がかなり狂ってしまうかもわかりません。

スカウトは活動停止

 実情として、アマチュア・スポーツも活動停止になっている以上、スカウト活動がそもそもできない状態になっています。

 また、トリップがつきまとうスカウティング活動はこの流行り病の影響により、活動停止状態に。

決定事項

  • そもそもアマチュア・ドラフトを開催するのか?
  • 開催するなら、40ラウンドまでやるのか?それとも20ラウンドまでなど規模を小さくするのか?今のところ、これが考えられる第三案です。
  • もしもスキップなら、フェアなドラフト・オーダーをどう組むのか?2020年はタイガースが全体1位のピックオーダーだったが、2021にも持ち越すのか?あるいはアストロズがサインスティーリングにより1巡目、2巡目指名ができない罰則がありましたが、2021年も適用するのか? など

 決めることがここでも山積みですが、やはりいかにフェアに持っていけるかが鍵となりそうです。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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