9回表に5点奪われ、裏で7点返す!
今年のMLBは本当にわからないですね。
現地2019年9月3日、ナ・リーグ東地区の上位争いをしているメッツ@ナショナルズ戦で信じられない事態が起こりました。
ナショナルズは9回表に5点を奪われ4-10と6点ビハインドだったにもかかわらず、その裏になんと7点を奪い、サヨナラ勝利を収めました。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
NYM | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 10 | 11 | 0 |
WSH | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 7 | 11 | 15 | 1 |
実はシャーザーとデグロムが先発
ゲームの前の順位はナショナルズが2位でメッツが4位。ワイルドカード順位はナショナルズが1枠目でメッツが2枠を外れフィリーズ、Dバックスに次ぎ、そしてブルワーズと並んで3番目という位置。
とにかくポストシーズンがかかったシリーズです。
このゲームは終盤が凄すぎて前半が霞んでしまいましたが、エース同士の登板でナショナルズがマックス・シャーザー、メッツがジェイコブ・デグロムという投げあいで始まりました。
シャーザーは4失点
シャーザーは6回まで投げ、被安打5、失点4、奪三振7。4回に集中打を浴び、ジョー・パニックの2ランHRを含め4点を奪われました。
デグロムは8回で降板
一方のジェイコブ・デグロムは7回を投げ被安打8、失点2、奪三振6、被本塁打1。こちらは初回にフアン・ソトにタイムリーダブルを打たれて1失点して以降、中盤は無失点に抑えていたのですが、疲れの見えてきた6回にカート・スズキにタイムリーを打たれ2失点目。
デグロムは8回裏のマウンドにも上がったのですが、アウトを取る前にフアン・ソトに2ランHRを浴び、4失点を喫しました。
9回表、P・アロンソが44号
8回を終えて5−4の僅差のゲームでしたが、9回表メッツ打線が猛威をふるいました。
ナショナルズのマウンドは前のイニングから引き続いて左腕のロエニス・エリアス。エリアスは先頭のブランドン・ニモにソロHRを打たれ4-6とリードを広げられ、さらにジョー・パニックにもシングルを打たれたところで降板。
次にマウンドに上がったのはダニエル・ハドソン。ハドソンはトッド・フレイジャーに四球、さらにワイルドピッチが絡み、ノーアウトランナー2・3塁のピンチを迎えましたが、なんとかアウトを2つ取り2アウトランナー2・3塁に。
しかし、ジェフ・マクニールには2ランシングル、さらにピート・アロンソに今季44号となる2ランHRを許し、4失点。
その後、ハビー・ゲラがあとアウト1つを取りメッツの攻撃を止めました。
しかし、僅差のゲームだったのに最終回に5点を奪われるとは、ナショナルズにとっては意気消沈しそうな展開には違いなかったです。点差は6点。
なお、ピート・アロンソの44号はベリンジャーの44本と並んでトップタイです。イェリッチは43本です。
9回裏、ナショナルズが一挙7点
ナショナルズの9回裏の攻撃がノーカットで収められている動画が下記です。23分15秒あります。
9回裏のメッツのマウンドはポール・セワルド。右サイドスローで今季11試合目でERAは4.91。
ナショナルズの先頭のビクター・ロブレスがシングルを放ち出塁。
つづくピッチャーの打順でハウィー・ケンドリックが代打に送られます。ケンドリックは鋭い当たりのライナーを右中間に放ちますが、マイケル・コンフォートに好捕され1アウト。
ビクター・ロブレスの快足!
つづくトレイ・ターナーはケンドリックと同じようなところにライナーを放つも守備位置が違ったのかライトが取れずにこれがタイムリー2塁打となり、1塁ランナーのロブレスがホームに還り1点(5-10)。
この時のロブレスのベースランニングは凄まじかったです。
上の動画の5:06。これはご覧になられて損はないと思います。
2日前に2才下のソトからシンダーガードのリリースを教えてもらっていた時、違う世界に行っていたんですけどね。
ナショナルズはアズドルバル・カブレラがシングル、アンソニー・レンドンも三遊間を破るシングル(6-10)で続きます。
メッツはここで左腕のルイス・アビランにスイッチ。
代わりばな、フアン・ソトはシングル。メッツはついにエドウィン・ディアスを投入。ナショナルズはマット・アダムスに変えてとっておきの代打、ライアン・ジマーマンを投入。
ライアン・ジマーマンは力のある98.8mphのアウトコースのファストボールをライトへ弾き返し、2点タイムリーダブルで8-10。高かったですね。
そして1アウト2・3塁でカート・スズキ。カート・スズキは3−2から2球ファウルで粘り8球目、99.9mphのファストボールを鋭く振り抜き、これがLFスタンドにささる3ランHRに。
ナショナルズが7点を奪い、サヨナラ勝利を収めました。
捕手のスズキに配球バレバレ
メッツのマスクは最後トーマス・ニドがかぶりました。ライアン・ジマーマンのタイムリーダブルは打たれる前のボールが良すぎて、最後は高くなったところを痛打。これは失投です。
スズキの時も結局打たれる前のボールが良すぎて、最後はベルトより少し下に浮いたところを叩かれました。
いずれも打者として反応しやすかったと思います。
スズキの時はカウント2−1から1本インサイドに投げましたが、ボールで3−1に。その後のスライダーで3−2。スライダーが合ってなかったんです。
もうスズキはアウトコースのファストボール一本だけに絞っているのがバレバレなのにバッテリーは強気に出たのか、その後ファウル2球のサインもアウトコースのファストボールでした。そして最後甘くなったところを反応されで漫画のような結末に。リード、いかがなものかと思いました。
まるで高校野球のあの試合
このゲームですが、まるで2009年の夏の高校野球選手権決勝の日本文理@中京大中京の9回表の猛追のコンプリート版といった様相でした。
表裏の違いがありますし、アウトカウントの違いはありますが、このゲームも9回の日本文理の攻撃は4-10からのスタートでした。
2019年のクレージーゲーム
下記はロンドンシリーズを除いた2019年のクレージーゲームの記事です。
そう言えば、ナショナルズはすでに1試合やっていたのでした!
お読みいただき、ありがとうございました。
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