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【MLB2024FA】マリナーズがライン・スタネックと1年契約で合意! ブルペンがさらに厚くなる!

ここまで残っていた有力リリーバーはマリナーズへ

 現地2024年3月8日、シアトル・マリナーズがアストロズからFAとなっていたリリーバー右腕のライン・スタネック(Ryne Stanek/32)と1年契約で合意しました。現時点ではフィジカル・チェックの結果待ちで、まもなくオフィシャルになる見込み。

 有力FAリリーバーのライン・スタネックがこの時期まで残っていたのは意外です。ブルペンに不安のあるクラブは食指が動きそうなものですが、最終的にはマリナーズがゲットということになりました。

契約内容

 両者の合意内容は大筋では以下の通り。

  • 1 年/$4M (2024)保証
    • パフォーマンス・ボーナス:$2M

 ライン・スタネックのMLSは2024年1月時点で6.038。このオフが初のFAでした。ちなみに調停資格のラストイヤーであった2023年のサラリーはいくらだったかというと、 1 年/$3.6M (2023) 。今回は単価が上がったことになります。

 ここまで残っていた要因はおそらくライン・スタネック側も前年のサラリーを超えて尚且つマルチイヤー・ディールを狙っていたと思われます。

 実際、それを望んでしかるべき実績もあります。

ライン・スタネックとは

 ライン・スタネックは1991年7月26日生まれの32才。シーズン半ばの誕生日で33才になります。この年齢要素もマルチイヤー・ディールが叶わなかった要因かもしれませんが、2年くらいなら獲得したほうがお得と思えるような右腕でもあります。

 ドラフトは2013年のレイズの1巡目指名。全体29位です。

 MLBデビューは2017年で25才のときです。このときからリリーバーとして登板。

 2018年から2019年にかけて登板試合数と、先発試合数が異常な数字となっていますが、これはレイズがライン・スタネックをオープナーの先発に起用し続けた現れです。

YearGGS
20185929
20196327

 2019年のトレード・デッドラインでマイアミに移籍。このとき、レイズはニック・アンダーソンとトレバー・リチャーズを獲得しています。レイズ移籍後のニック・アンダーソンは怪我により登板数は少なかったものの、2020年(60試合シーズン)に19試合に登板し、ERA ERA 0.55とレイズのワールドシリーズ進出に貢献したのでした。ただ、ALCSとWSでは打ち込まれはしましたが・・・。

 トレバー・リチャーズはレイズではあまり結果が出なかったものの、トロントに移籍してからは登板数が伸びております。

 ライン・スタネックはマイアミに移籍後はオープナーの先発がなくなり、リリーバーとして専念。ただし、2019年の移籍後と2020年の短縮シーズンでそれぞれERAが悪化。2019年は5.48(マイアミのみのERA)、2020年は7.20。これにより、2020シーズン後にノンテンダーFAとなってしまいます。

 そのライン・スタネックを拾ったのがアストロズで1 年/$1.1M (2021)でサイン。奮起したライン・スタネックは2021年に72試合に登板し、ERA 3.41をマーク。すごかったのが2022年で59試合に登板し、ERA が1.15。ゲーム後半の重要な場面に登板してのこの数字は素晴らしいの一言でした。この年、アストロズはワールドシリーズを制覇。

 そして2023年、55試合に登板したライン・スタネックは、ERA 4.09をマークしていました。

BBが多い

 いい投手には違いないのですが、ここまで残ってしまった要因の一つが四球が多い点にあります。キャリアを通じたSO9は10.5と球威と数字がマッチする様相なのですが、BB9が4.5。リリバーとしてこれは厳しい数字です。

 ちなみにSO%とBB%で行くと、驚異的な2022シーズンはSO%が27.7%でMLB平均の22.6%を大きく上回りますが、BB%はこの年でさえ13.8%を記録していたのです。MLB平均が8.5%ですから多いですね。2023年のBB%は9.5%と改善しましたが、まだ平均を上回っている状態です。

マリナーズ、リリバーが厚くなる

 そんなライン・スタネックですが、やはりその存在はマリナーズのゲーム後半を頼もしくすることは間違いないところです。

 現時点のマリナーズのブルペンはCLにアンドレ・ムニョス、セットアップに2023年も大活躍したマット・ブラッシュが入る予定ですが、セットアップの選択肢の一つとしてライン・スタネックも名を連ねることでしょう。

 さらにホワイトソックスから獲得したグレゴリー・サントス、前年に引き続きテイラー・ソーセイド(Tayler Saucedo)ゲイブ・スパイアートレント・ソーントンそしてFAで獲得したオースティン・ボスと非常に強力なブルペンとなっています。

 資金的な制約がある中、ジェリー・ディポートがかなりがんばりましたね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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