CWS戦に大勝し、7連勝
現地2023年8月21日、マリナーズはギャランティード・レート・パークにてホワイトソックスとの3ゲームシリーズの初戦です。この日はローテーションの回りもよく、エースのルイス・カスティーヨの登板日。もはや打つだけという状態でのゲームインとなりました。
初回に5点
そのマリナーズは初回から打線が爆発。ホワイトソックス先発のトゥーキー・トゥーサンがコントールに苦しむところに付け入り、カル・ラレー、ジョシュ・ロハスのタイムリーなどでいきなりの5得点。
その後、ゲームは一旦落ち着いたのですが、中盤5回にはカル・ラレー、テオスカー・ヘルナンデスに2者連続HRが出て、2点を追加して7-1のスコアに。
さらに6回表には、先頭のジョシュ・ロハスの二塁打をきっかけに2アウト満塁のチャンスからテオスカー・ヘルナンデスの2点タイムリーで2得点。スコアは9-1に。その後もカル・ラレーのこの日2本目のHRなどで5点を追加したマリナーズが15安打、14得点の猛攻。
守ってはルイス・カスティーヨが7回を1失点に抑え、エドゥアルド・バザード、ダレン・マコーンのリレーでホワイトソックス打線を封じたマリナーズが14-2のスコアで大勝しました。
マリナーズはこの日の勝利で7連勝を決めたのですが、今月の大型連勝はこれで2度め。1度目は8月2日のレッドソックス戦から8月11日のオリオールズ戦までの8ゲームで8連勝。
その揺れ戻しもあって、直後に3連敗をしたのですが、8月15日のロイヤルズとのGm2から再び勝ち始め、アストロズをスウィープし、そしてホワイトソックスとの初戦に勝利。2度めの7連勝となっています。
マリナーズはこれで70勝に到達です。
8月はここまで15勝4敗
非常にホットなマリナーズは、8月は驚異的な成績です。現地2023年8月21日時点でなんと15勝4敗。
そのホットなマリナーズはとにかく打線が活発です。
打撃成績
【打撃】直近15試合
まずチームの打撃のスタッツから見てみると、直近15試合ではほとんどがMLB2位にランク。三振が多いのはそれだけ強い打球を飛ばしている証でもあります。
Batting | Stats | Rank |
---|---|---|
RUN | 81 | MLB2位タイ |
Hit | 141 | MLB2位 |
AV | .297 | MLB3位 |
OBP | .375 | MLB2位 |
SLG | .509 | MLB2位 |
OPS | .884 | MLB2位 |
2B | 31 | MLB1位 |
HR | 22 | MLB5位 |
SB | 16 | MLB2位 |
BB | 45 | MLB7位 |
S0 | 126 | MLB29位 |
【打撃】直近7試合
Batting | Stats | Rank |
---|---|---|
RUN | 45 | MLB1位タイ |
Hit | 79 | MLB1位 |
AV | .338 | MLB3位 |
OBP | .418 | MLB2位 |
SLG | .585 | MLB2位 |
OPS | 1.003 | MLB2位 |
2B | 17 | MLB1位 |
HR | 13 | MLB3位 |
SB | 12 | MLB1位 |
BB | 23 | MLB3位タイ |
S0 | 67 | MLB30位 |
これが直近7試合になると、さらにすごい数字に。
OPSが高いということは、貯めたランナーを効率良く還しているということになり、その下支えとなるOBPは安打数の多さとBBの多さに裏打ちされております。
また盗塁が多いというのが良いですね。
直近7日のフリオのAVは .667
なかでもすごいのフリオ・ロドリゲスの成績。ロイヤルズ戦からアストロズ戦にかけての4試合で、22-17と、恐ろしいほど打ちまくりました。
主要選手の直近7日の成績はご覧の通り。
Player | G | AB | H | AV | OBP | SLG | OPS | HR | 2B | RBI |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
J・ロドリゲス | 5 | 27 | 18 | .667 | .667 | 1.000 | 1.667 | 2 | 3 | 8 |
J・カバレーロ | 5 | 15 | 6 | .400 | .571 | .467 | 1.038 | 0 | 1 | 1 |
T・ヘルナンデス | 6 | 26 | 9 | .346 | .379 | .615 | .994 | 1 | 4 | 6 |
C・ラレー | 6 | 22 | 7 | .318 | .318 | .955 | 1.273 | 4 | 2 | 10 |
T・フランス | 6 | 25 | 6 | .240 | .387 | .320 | .707 | 0 | 2 | 1 |
E・スアレス | 6 | 25 | 6 | .240 | .345 | .360 | .705 | 1 | 0 | 3 |
この爆発的な連勝を支えていたのはフリオ・ロドリゲス、そして捕手のカル・ラレーの長打力ということに。飛び抜けてすごい選手が二人もいればあとの選手の数字も当然上がってきます。
AZとのトレードが成功
マリナーズはアリゾナにクローザーのセワルドを出すなど、トレードデッドラインはほぼ売りの様相を見せたのですが、実はこのトレードが効いています。
アリゾナから獲得したジョシュ・ロハスとドミニク・カンツォーネが良い働きを見せており、ドミニク・カンツォーネは、シアトル移籍後の打率は.234ながら、直近7日では.385/.467/.769をマーク。
ジョシュ・ロハスもマリナーズ移籍後の打率は.256ながら、直近7日の成績は、.313/.353/.375です。
【投手成績】
投手成績は打撃ほど目立たないまでもかなり締めています。直近15日のピッチング・スタッツです。際立つERAの良さ。それを裏付ける被HR数の少なさ。派手に三振を奪うよりも、失点の少なさを意識した投球が出来ていると言えそうです。
Pitching | Stats | Rank |
---|---|---|
ERA | 2.79 | MLB3位 |
RUN | 44 | MLB6位 |
HR | 10 | MLB1位タイ |
BB | 28 | MLB5位タイ |
SO | 103 | MLB14位タイ |
WHIP | 1.13 | MLB5位 |
強力な3人の柱
こちらはシーズンを通じた主要なローテーションの成績です。
Player | G | W | L | ERA | IP | BB | SO |
---|---|---|---|---|---|---|---|
L・カスティーヨ | 26 | 10 | 7 | 3.15 | 157.1 | 37 | 175 |
G・カービー | 24 | 10 | 8 | 3.23 | 150.2 | 14 | 133 |
L・ギルバート | 25 | 11 | 5 | 3.77 | 148.0 | 27 | 146 |
BBの少なさは素晴らしいです。長年支えてきたマルコ・ゴンザレスがトミージョン手術で離脱した今も勝ち続けているという、なかなかの状態です。
なお、ルーキーのブライス・ミラーはセンセーショナルですね。
リリーバー
なお、リリーバーの年間を通じたチームERAは3.46でMLB3位です。21セーブを上げていたポール・セワルドがDバックスへ移籍したので、セーブ数で稼いでいる投手はいませんが、このBBの少なさ。
Player | G | W | L | SV | ERA | IP | BB | SO |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
M・ブラッシュ | 62 | 9 | 4 | 9 | 3.31 | 54.1 | 22 | 88 |
J・トーパ | 55 | 2 | 3 | 3 | 2.16 | 50.0 | 14 | 46 |
G・スパイアー | 53 | 2 | 1 | 1 | 3.16 | 42.2 | 6 | 46 |
A・ムニョス | 35 | 3 | 5 | 7 | 2.62 | 34.1 | 16 | 45 |
マット・ブラッシュがかなりいい仕事をしているのがわかりますね。
TEXも視野に
現地2023年8月21日終了時点のALウエストの上位3クラブの成績はご覧の通り。
# | Team | W | L | W% |
---|---|---|---|---|
1 | TEX | 72 | 53 | .578 |
2 | HOU | 71 | 55 | .563 |
3 | SEA | 70 | 55 | .560 |
首位レンジャーズと勝利数は2つの差まで迫ってきました。
マリナーズの有利な点
まず、マリナーズが非常に有利は点はそのスケジュールにあります。今対戦しているのはホワイトソックス。その次がロイヤルズ、そしてアスレチックス、メッツ・・・と続きます。この3カードでマリナーズはかなりの貯金を得ることになりそうです。
レンジャーズは今はアリゾナと対戦中で、次がツインズ、メッツ・・・と続きます。
スケジュールで言えば明らかにマリナーズが有利です。
SEAの懸念点
マリナーズは投手力がかなり堅いので、そこは非常に良い点。
打線はみずもの
打線は今はフリオが大活躍していますが、打線はあくまでもみずもの。やがて収縮します。今はかなり出来過ぎの状態です。ここの下ぶれをどれだけ抑えるかにかかってきそうです。
苦手なTEXとシーズン終盤に山場があり
アストロズに強みを見せているマリナーズですが、レンジャーズは苦手にしています。ここまで1勝5敗。
マリナーズはシーズン終盤にレンジャーズと7試合組まれています。
- 9/22-9/24: @TEX
- 9/28-10/1: TEX
しかも最後のカードがレンジャーズとの4ゲーム・シリーズ。どうなるでしょうかね?
ここを見据えて8月は勝ちまくって置きたい!というところでしょう。
お読みいただき、ありがとうございました。
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