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【朗報!】新CBAの暫定合意に到達!Baseball is back ! 2022年は162試合で(追記あり)

ロックアウト解除へ

 現地2022年3月10日、MLBとMLBPA(選手会)の団体交渉は驚くべき方向転換を遂げ、新CBA(Collective Bargaining Agreement)の暫定合意に達しました。2021年12月2日から3ヶ月以上にわたって続いていたロックアウトはこれで解除。これから選手たちはスプリング・トレーニング地に向かい、FA選手のディールが再開し、開幕に向けて動いていくこととなります。

 フロリダのジュピターで8日間の交渉が行われた後、最初の2シリーズ(6試合)がキャンセルとなると発表された1週間後、ようやく暫定的ではありますが、合意に達しました。

ロックアウト99日、そして162試合のシーズンへ

 MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーが直近のCBA満了に伴い、ロックアウトを課したのは2021年12月2日。それから99日後の現地2022年3月10日、両者は新CBAに暫定的に合意。これによりロックアウトは解除されることとなりました。

 ストライキとロックアウトでワールドシリーズが潰れ(1994年)、開幕戦から18試合が中止(1995年)となった1995-96の最悪の労働争議に近づきそうな停滞感があった今回のCBA更新でしたが、ギリギリのところで162試合制を救い出しました。

圧縮シーズンへ

 開幕の延期は1週間となる見込みで、まだスケジュールは発表されていませんが、予想では、4月7日がほとんどのチームの開幕日となると見込まれています。3月31日から4月6日までの6試合は、ダブルヘッダーが組まれると予想されていますが、もう最初の1週間に詰め込んでしまうのかは未定。

 選手たちは2020年と同じ3週間で準備しなければならず、それだけを考えても最初の1週間にダブルヘッダーを詰め込むのはさすがに怪我が心配されます。よって、ずれた6試合がいつ開催されるのかは公式発表まで待つしかありません。

 ポストシーズンの参加クラブは12に落ち着いた模様です。レギュラーシーズン終了後には、各リーグで6チームずつが参加。

 よって、2022シーズンは4月上旬から11月にかけて、まさに「圧縮」されることになります。

暗雲が立ち込めたが

 現地2022年3月8日、交渉は山場を迎え、これで162試合が復活する!という流れになったのですが、結局、交渉は合意に至らず。9日にはレギュラーシーズンのさらなるキャンセルが発表され、厳しいものになりました。

インターナショナル・ドラフトは再度話し合い

 その暗雲をもたらせたのは、インターナショナル・ドラフトのトピック。

 終盤に急遽、盛り込まれたこのトピックは、ゲームをキャンセルさせてコストを抑えたいオーナーの陰謀で急遽、ぶちこまれたのではないか?と思えるくらいにヘビーなトピックとなりました。

 あまりにヘビーゆえ、こちらは話し合いを継続。FAの補償とも絡むのでまた別トピックでこちらでも取り上げたいと思います。

 よって、今回の合意の暫定的というのはこの側面があるからでした。

CB TAXも詰め寄る

 MLBが提示した贅沢税は$230Mスタート、5年間で$244Mまでに変更。最終年で当初より$2Mアップ。選手会はやや下げていて、$232Mスタート、5年後$250M。

 これにより選手会が投票を実施。8人の執行委員会と30人の選手代表は、この提案を受け入れることを決議(26対12)。これによりロックアウトを終了させました。

 MLS3年未満の選手に対するボーナスプールやドラフトロッタリー、最低年俸は追ってご報告致します。

追記

 合意となったコア・エコノミクスについて、この団体交渉の報道で一躍脚光を浴びたThe Athleticのドレリッチさんのツイートをお借りしたいと思います。

CB TAX

 MLBのCB TAXは5年後の閾値が$242から$244Mへ$2Mだけアップ。

Year選手会(3/1)MLB(3/1)→MLB(3/9)MLB(3/10) 合意
2022$238M$220M$230M$230M
2023$244M$220M$232M$232M
2024$250M$220M$236M$236M
2025$256M$224M$240M$240M
2026$263M$230M$242M$244M
CB TAXの交渉の過程

ミニマム・サラリー

選手会MLB(3/9)MLB(3/10)合意
MLS 1年目:$0.775M
MLS 1 -2年: $0.805M
MLS 2-3年: $0.835M
MLS 3-4年: $0.865M
MLS 4-5年:$0.895M
1年目:$0.700M
2年目:$0.715M
3年目: $0.730M
4年目:$0.750M
5年目:$0.770M
1年目:$0.700M
2年目:$0.720M
3年目: $0.740M
4年目:$0.760M
5年目:$0.780M
ミニマム・サラリーの交渉の過程

ミニマム・サラリーは$0.7Mをスタートとし、$0.02Mずつアップ。$0.8Mには届きませんでした。

調停前選手のボーナス・プール

  • 選手会:$75M ⇔ MLB: $40M(3/9) → $50M (3/10) 合意

 $50Mを30クラブで割ると、$1.66M/Clubということになり、おそらくこれが各クラブの拠出額になると思われます。

ドラフト・ロッタリー

 ドラフト上位6人がドラフトくじの対象になりました。こちら、くじのシステムなど詳細がわかりましたら、再度記事にします。現時点では全体順位1-6位をくじで選手をピックするという情報だけが出ておりまして、詳細は不明です。そのくじを引くシステムはおそらくNBAやNHLのドラフトを参考にして採り入れられると思います。NPBと同じではないはずです。

フィールド・ルール変更に大きな影響は残す

 お金以外の懸念点は、コミッショナーに45日前通告により新ルール導入の権限が与えていることです。ピッチクロック、ビガーベース(これは2023年から)、シフト・バンはすでに実施が決まりましたが、その他のゲームに影響を与える大きな変化も今後導入されるかもしれません。

追記:修正します。

日本時間2022年4月10日、修正します。シフト・バンは2023年からの導入です。失礼しました。スプリングトレーニングのゲーム、あるいはすでに開幕したゲームを見ても、どう見てもSSや2Bがおかしな位置におり、一体どういうルールなのだ?と調べましたところ、シフト・バンは2023年からの導入になっておりました。

ジョン・ヘイマンさんのツイートをお借りしたいと思います。

  • ビガー・ベース
  • シフト・バン
  • ピッチ・クロック

これらはいずれも2023年からの導入ということでよろしくお願いします。

 速報ベースですが、2022シーズンがようやく始まることをお伝えして、締めたいと思います。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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