スポンサーリンク

【MLB2024FA】ランス・リン、カージナルスと1年/11Mドル保証で契約

ランス・リン、古巣へ復帰!

 現地2023年11月20日、ドジャースからFAとなっていたローテーション右腕のランス・リン(Lance Lynn)がカージナルスと1年契約で合意した模様です。

 現時点ではフィジカル・チェックの結果待ちで、まもなくオフィシャルになる見込み。

古巣復帰

 ランス・リンはもともとはカージナルスの投手で、2008年のアマチュア・ドラフトの1巡目指名(全体39位)。2011年に24才の時にMLBデビュー。そこから2017年までカージナルスに計6シーズン在籍。通算勝利数は136勝ですが、その内、カージナルス時代の6シーズンで72勝をマークしています。

契約内容

 ランス・リンとカージナルの契約です。

  • 1年/$11M (2024) + 2025 クラブオプション
    • サラリー:$10M (2024)、$11M (2025 )クラブオプション($1M バイアウト)
    • パフォーマンス・ボーナス:+$3M

 2024年のサラリーは$10Mですが、2025年の$11Mのクラブオプションが行使されない場合、バイアウトは$1Mと設定されているので、総額$11M保証の契約ということになります。

2023年はCWSからドジャースへ

 ランス・リンは、2021年7月にホワイソックスと2年/$38M(2022-23) +2024 $18M クラブオプション($1Mバイアウト)で延長契約。2023年のサラリーは$18.5Mでした。

 2023年、ランス・リンはホワイソックスで21試合に先発して6勝9敗で、ERAは6.47と苦戦しました。これはチーム事情も反映されての成績でしたが、2022年に3.7%だったBB%が8.4%に悪化。さらにHR%も5.2%とキャリア・ワースト。

 救いはSO%の26.9%で、平均を上回り、2023年6月18日にはマリナーズを相手に7.0イニングで16奪三振と驚異的な投球を見せたこともありました(このゲームはリリーバーが打たれて4-8で敗れ、勝ちはつきませんでした)。

【YOUTUBE】HIGHLIGHTS: Lance Lynn’s 16 Ks Ties Franchise Record (6.18.23)

 そんな悪い数字の中で、2023年のトレードデッドラインでジョー・ケリーとともにドジャースへ移籍。ドジャースはカーショウが怪我で離脱し、フリオ・ウリアスはDVというフィールド外の問題でゲームに出られないなどとにかくローテーション不足である程度落ち着いて作る投手が必要で、TDLの市場の中でランス・リンを指名したのでした。

 実際、新天地で輝くということが十分にあり得るという計算もドジャースにはあったと思います。固い守備、切れ目のない打線など投手支援の要素が満載のチームでもあるからです。

 ドジャース移籍後のランス・リンは11試合に登板し、7勝2敗をマーク。ERAは4.32とやはり高く、HR%は移籍前の5.2%から5.9%へと悪化したのですが、BB%が8.4%から8.1%へやや改善。ドジャースの支援力で良い数字をマークしたのでした。中にはブルワーズのコービン・バーンズと白熱の投手戦を繰り広げたことも。

 ただ、ポストシーズンでは力になれず、DバックスとのNLDS Gm3では2.2イニングで4失点、4 HRとDバックスにいいようにやられてしまいました。

LADが18Mドルの クラブOptを拒否

 ドジャースのポストシーズンを終わらせた1人となったランス・リンはオフには、2024年 $18Mのクラブオプションを拒否され、FAとなりました。バイアウトは$1M。

 ドジャースは噂になっている大谷選手との契約への準備の意味でもリンへ$18Mのサラリーは出せなかったでしょうね。

STLではNO.2で稼働するか?

 2023年は71勝91敗でナ・リーグ最下位に落ちたカージナルス。ヤディアー・モリーナが引退し、2023年はアダム・ウェインライトも最終年となってしまい、ちょうど世代交代でリビルドの時期でもあります。

 オフの編成で資金のスペースを作るべく、トレード・デッドラインでサラリー削減に走ったカージナルス。ジャック・フラハーティーはオリオールズへ、ジョーダン・モンゴメリーはレンジャーズへ(キーマンとなって活躍しました!)と動きました。さらに今オフにはダコタ・ハドソンにノンテンダーを出すなど、資金的にはかなりスリムになったとは言え、これからの編成が大変です。

 野手はやや落ちた感もあるものの、ノーラン・アレナド、ポール・ゴールドシュミットが打線の軸となり、ラーズ・ヌートバー、トミー・エドマンらが出塁率を上げて行くのが理想でなんとか絵は描くことは出来ます。

 ブルペン陣もライアン・ヘルスリーというしっかりしたクローザーがおり、この点はかなり良いです。

 問題はローテーション。2023年の実績から言って、マイルズ・マイコラスがローテーションの軸になりそうです。スティーブン・マッツもおりますが、NO.3というところ。マイコラスをNO.1とした時、NO.2にランス・リンが入り、機能してくれれば2023シーズンのようなこともなさそうです。NLセントラルは、カブスが補強に力を入れ、レッズがプロスペクトの活躍で来季も面白い存在に。さらにパイレーツも来季はかなりやりそうです。ブルワーズがやや元気がなさそうですが、そんなライバル達の圧をはねのける勢いがカージナルスには欲しいところです。リンが機能してくれれば、マシュー・リベラトーレ辺りも力を発揮し易い環境になります。

 ランス・リンが古巣で再び輝くことになるのか、注目ですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLB2024】プレーヤーズ・ウィークエンドが復活!人気企画も前回とは違う装い
【MLB2024】ピート・クロウ=アームストロング(カブス/NLROY候補)がメジャー初HRを放つ!
【MLB2024】A’sが投手力でヤンキースをねじ伏せる!JP・シアーズ、メイソン・ミラーがシャットアウト・リレー
【MLB2024】大谷選手が日本人メジャー歴代最多HRを達成
【MLB2024】シーズン最初の5先発でERA 0.66! カッター・クロフォード(BOS)がクレメンスに並ぶ!
【MLB2024】カブス・今永投手はついに初自責点を記録するも、またもQスタート達成で3勝目
【MLB2024】レンジャーズ、ジャック・ライターがついにメジャー・デビュー!しかし、翌日にAAAへ
【MLB2024】タナー・ハウクがシャットアウト勝利!試合時間はたったの1時間49 分!
【MLB2024】ムーキー・ベッツが5-5! 過去のキャリアハイの打率.346、安打数 214を超えるシーズンになるか!
【MLB2024】マイケル・ローレンツェンのレンジャーズ・デビューはスコアレス投球!
【MLB2024】カブスの鈴木誠也選手が10 Day ILへ(右腹斜筋)
【MLB2024】カブス・今永投手が2勝目!ERA は未だ0.00 !鈴木誠也選手が勝ち越し援護弾!
【MLB2024】アスレチックス、投手陣が改善!P・ブラックバーンは19.1 IPスコアレス、メイソン・ミラーは104mphを記録
【MLB2024】ホワイトソックスは試練が続く!3Bのヨアン・モンカダが少なくとも3ヶ月の離脱へ(右内転筋)
【MLB2024】レッドソックスのトレバー・ストーリーが左肩手術で今季終了!ニック・ピベッタも肘痛を発症
【MLB2024】レッドソックス、セダン・ラファエラと8年/50Mドルで延長契約
【MLB2024】日食(Solar eclipse)
【MLB2024】スティーブン・ストラスバーグの引退が正式に決まる!
【MLB2024】UCL損傷の投手が続出!シェーン・ビーバー、スペンサー・ストライダー、エウリー・ペレス、J・ロアイシガら(追記あり2)
【MLB2024】山本由伸投手、2度の満塁のピンチを乗り越え、メジャー初勝利!5.0 IP、8 K!
【MLB2024】カブス、ドジャースに打ち勝つ!鈴木選手は3 RBI、大谷選手は今季2号
【MLB2024】「出ました!」大谷選手、爆音とともに今季第1号HR!
【MLB2024】「お待たせ!」と言わんばかりにブライス・ハーパーがグランドスラムを含む3HR
【MLB2024】早くもノーヒット・ノーランが成立!アストロズのロネル・ブランコがキャリア8戦目の先発で偉業を達成
【MLB2024】パイレーツがルーキー・ジャレッド・ジョーンズの好投もあり開幕4連勝
【MLB2024】山本由伸投手がホーム・デビュー!途中からの降雨にもかかわらずスコアレス投球で好投
【MLB2024】ブレーブスが連勝スタート!フィリーズは先発のノラがラフ・スタートで大敗
【MLB開幕2024】”球際に強すぎ”!ブルワーズのジャクソン・チューリオがデビュー戦で輝く
【MLB2024開幕】レッドソックス、タイラー・オニールの5シーズン連続開幕HRなどで勝利
【MLB】2024シーズンが開幕!オープニング投手一覧!CWSはギャレット・クロシェを起用
タイトルとURLをコピーしました