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【MLB2023】フリオ・テヘランがブルワーズとメジャー契約!2時間後に即登板して好投!

フリオ・テヘランがメジャーに復帰!

 これはなかなか嬉しいニュースとなりました。

 かつてアトランタ・ブレーブスでキレのいいボールを投げてローテーションの柱の一人として機能し、メジャー通算78勝のフリオ・テヘランがメジャーに復帰しました!

 先に書いておきますが、メジャー復帰登板で勝利を飾った!・・・と書きたいところですが、残念ながら、ブルワーズは敗れました。しかし、フリオ・テヘランは非常に良かったです!!

 なかなかおもしろい動きがありましたので、記載しておきます。

ブルワーズでのメジャー復帰まで

 2023シーズン、フリオ・テヘランはパドレスとマイナー契約を結んでいました。2022年11月28日にサインしましたから、かなり早い時期にディールを成立させています。期待の表れでもありました。この契約はメジャー昇格で最大$6Mの支払い、パフォーマンスボーナスありという内容でした。

SDPでの2度のオプトアウト

 フリオ・テヘランはブルワーズとメジャー契約する前にパドレスとの契約をオプトアウトした訳ですが、実は2度オプトアウトしています。オプトアウトは簡単に言えば契約破棄で、メジャー経験のある選手がマイナー・ディールでサインした場合、メジャーに上がるかどうかでオプトアウトするかどうかと決めるいうケースはよくあります。契約に盛り込まれているのがほとんどで、フリオ・テヘランとパドレスとの間もそういう契約になっていたと思われます。

 1度目のオプトアウトは5月初め。この時はパドレスが5月4日にマイナー・ディールで再契約しました。パドレスとしては、ドリュー・ポメランツ、エイドリアン・モレホンが60 Day IL。とは言え、この時点のローテーションにはダルビッシュ投手、ブレイク・スネル、ジョー・マスグローブ、マイケル・ワカ、ライアン・ウェザーズ、セス・ルーゴがおり、場合によってはブルペンのニック・マルティネスもスターターに加えることが可能。万が一のために、テヘランはキープしておこうという考えだったと思います。

 この後、セス・ルーゴが5月18日にふくらはぎをいためて15 Day ILとなりましたが、やはりローテーションがしっかりしているので、テヘランにメジャー・ロスターのチャンスは少なく、オプトアウトしたのが2度めの今回のブルワーズとのディール前のことです(2023年5月22日)。

ブルワーズとメジャー契約

 現地2023年5月23日、フリオ・テヘランはブルワーズとメジャー契約で合意となりました。これはジョン・ヘイマンさんが報じましたね。

 そして現地2023年5月25日、フリオ・テヘランとブルワーズは正式にメジャー契約でサインしました。

契約内容

 契約内容はご覧の通りです。

  • 1年/$1.5M (2023)
    • パフォーマンス・ボーナス:$1M 

背景 

 ブルワーズがフリオ・テヘランとメジャー契約したのはやはりけが人が多いという背景があります。

 エリック・ラウラー、ウェイド・マイリーが15 Day IL。ジャスティン・ウィルソン、そしてアーロン・アシュビー、ジェイソン・アレクサンダーさらにブランドン・ウッドラフが60 Day IL。

 現状のローテーションは、コービン・バーンズ、フレディー・ペラルタ、エイドリアン・ハウザー、コリン・レイ(Rea)の4名だけだったのです。フリオ・テヘランとしては需要がある場所があるなら、そこで投げたいとなりますね。

フリオ・テヘランとは 

 フリオ・テヘランは、1991年1月27日生まれの32才。コロンビアの出身です。

 2007年にアマチュアFAとして16才でブレーブスとサイン。デビューは2011年で20才の時です。2011年と2012年はメジャーとトリプルAを往復するような形で、メジャーに定着したのは2013シーズンから。

 この年、30スタートで、185.2イニングを投げて、14勝8敗、ERA 3.20、SO 170でROYの投票で5位に入る活躍を見せます。そこから2019年までフル回転の活躍を見せます。

 2014年は33スタートで221.0 IPで14勝13敗、ERA 2.89。2015年も33スタートで200.2 IPで11勝8敗、ERA 4.04。2016年は30スタートで、188.0 IPを投げ、7勝10敗、ERA 3.21。2017年は32スタート、188.1 IPで、11勝13敗、ERA 4.49。2018年は31スタートで175.2IPを投げ、9勝9敗、ERA 3.94。2019年は33スタートで、174.2 IPで10勝11敗、ERA 3.81。

下記の埋め込みは2016年5月24日の投球です。今からちょうど7年前。

 2013年から2019年までの7シーズンで76勝72敗、1334.0 IP、1,169 SO、ERA は3.64。この間、オールスター2度(2014、2016)。

 2019年終了後にブレーブスを去ったフリオ・テヘランは2020年にエンゼルスと1年契約を結んだが、わずか60試合シーズンではあったものの、10試合、9先発でわずか31.1IPの投球にとどまり、ERAは10.05と成績は急降下をたどりました。

 2021年にタイガースと契約したものの、4月3日のインディアンス戦の1試合に5.0 イニングを投げたのみ。被安打4、失点1、BB 3、SO 3で勝利投手となったものの、メジャーでの登板はこれが最後となっていました。

 テヘランは2022年を独立リーグのアトランティックリーグとメキシカンリーグを行き来し、トータル15スタートで、6勝6敗、ERA 3.91をマークしました。

 2022年オフに上述の通り、パドレスとマイナー契約でサイン。

 2023シーズンはパドレスのトリプルAで、40イニングを投げ、ERA 5.63と良くない数字ではあったもののSO%が24.3、BB%が8.6%といずれも堅実な数字を上げ、好投していました。

正式契約の2時間後に即登板

 そして現地2023年5月25日、フリオ・テヘランはブルワーズとの正式契約を結んだわずか2時間後、ジャイアンツ戦のマウンドに立ちました。

 MLBではこういうことがたまにありますが、クレイグ・カウンセル監督も「トレードの時は結構、こうういうのがあるよね」と述べておりました。

シンカーで好投!

 この日のフリオ・テヘランは1回表の立ち上がりに、ジャイアンツのリードオフのラモンテ・ウェイド・Jr.に3球目に投じた高めの90.8mphの4シームをラインドライブでCF前に弾かれ、いきなり先頭打者を出し、しかもクリーンヒットを許すという試練の立ち上がりとなりましたが、ここからはニュー・テヘランで非常に丁寧な投球を披露。特にシンカーが非常に多く、ジャイアンツ打線も手を焼いていました。

 5回表に1アウトからシングルを許したケイシー・シュミットに2盗も許し、2アウト2塁でラモンテ・ウェイド・Jr.を迎え、7球の力の入った駆け引きが繰り広げられましたが、最後は90.3mphのシンカーをCF前に弾き返され、2塁からケイシー・シュミットが生還。先制点を与えてしまいました。

 フリオ・テヘランはこのイニングを投げきって降板。5.0イニングで83球、被安打4、失点1、BB 1、SO 5と素晴らしい投球でメジャー復帰登板を果たしました。

 なお、このゲームはジャイアンツが8回表にマイケル・コンフォートのソロHRで4点を奪うまで、1-0という緊迫した展開が続いていました。ブルワーズは、ジャイアンツのブルペンゲームに4安打しか放てず、0-5のシャットアウト負け。

Giants 5, Brewers 0 Final Score (05/25/2023) on MLB Gameday
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 フリオ・テヘランが良い投球をしたので、勝ちをつけてあげたいところでしたが、残念ながら敗戦投手に。

 しかし、肩を傷めてかつてのようなベロシティーが出なくなっているとは言え、シンカーを武器に非常に良い投球を見せてくれたことはメジャー・ファンとしても嬉しい復帰となりました。

 今後のフリオ・テヘランの投球に期待したいところです。

 しかし、ブルワーズは現状は投手が離脱、打線も湿っているというかなり厳しい状況ではあります。ここからどう復調するのかも見ものですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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