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【MLB2023】レッドソックス、ライアン・ブレイジャーをリリースへ

ブレイジャー、5月15日にすでにDFA

 レッドソックスのロスター調整で動きがあったので取り上げておきたいと思います。

 現地2023年5月15日にすでにDFAとなっていたリリバー右腕のライアン・ブレイジャー(Ryan Brasier)ですが、現地2023年5月21日にDFA後の結果が出ました。ライアン・ブレイジャーはウェーバーをクリアー、つまり獲得の手が上がらず、そのままレッドソックスからリリースとなりました。

 ブレイジャーはこれでFAとなり、他のクラブと契約することが出来ます。

BOSでの最後の登板内容

 レッドソックスでの最後の登板となったのが現地2023年5月14日のカージナルス戦。このゲームはレッドソックスがマイコラスにコロッと捻られたゲームで完敗した訳ですが、ライアン・ブレイジャーは6回表に2アウト満塁のピンチで登板。

 この時点でスコアは1-4。まだまだ勝負はわからない状況だったのですが、ブレイジャーは代わりばなにノーラン・アレナドに2ラン・シングルを打たれて2失点。スコアは1-6となり、味方打線の火を消す形となりました。

 7回表はなんとか無失点で切り抜けたものの、8回表には、先頭のラーズ・ヌートバーに2塁打を打たれてピンチを招いた後、ワイルド・ピッチもあって1アウト3塁に。

 ここでノーラン・ゴーマンにグランドルール・ダブルを打たれて1失点。さらに、再び回ってきたノーラン・アレナドには2ランHRを打たれてリードを拡大。スコアは1-9となり、逆の意味で試合を決めてしまう投球をしたのでした。

 この投球内容があまりにも悪過ぎました。

 そして翌日、レッドソックスはライアン・ブレイジャーをDFAとし、その約1週間後の21日にリリースとなりました。

コマンドが戻らず

 ライアン・ブレイジャーは2022シーズンから4シームのベロシティーが落ちてました。今季のそれは95.1mph。その影響か、昨シーズンからコマンドが非常に悪く、ほぼ真ん中に投げては痛打されるという傾向が続いておりました。

 その点はマーリンズに移籍したマット・バーンズとほぼ同じです。強いボールを求めて、コマンドが悪くなるという傾向です。

2018年に輝く

 アレックス・コーラ監督はライアン・ブレイジャーをかなり辛抱強く使ってきました。

 1つには2018年の輝きがあったからだと思います。この年、レッドソックスはワールドシリーズを制覇しましたが、ライアン・ブレイジャーは、2018年3月初めにレッドソックスとのマイナー・ディールでサイン。その前年の2017年はNPBの広島カープで投げておりました。

 2018年7月9日のレンジャーズ戦でメジャー復帰を果たすと、この年は計34試合に登板して、33.2イニングを投げ、2勝0敗、ERA 1.60と信じられないほどの活躍を見せました。

 ブレイジャーが投げる場面はたいていは終盤の最も厳しい局面。にもかかわらず、この成績ですから、いかにベンチからも信頼を得ていたかということですね。

 この年のポストシーズンではALDS、ALCS、WSと計9試合に登板。ワールドシリーズでは1.2イニングで1失点を喫したものの、ALDS、ALCSを併せて7試合、8イニングでERAは0.00!鬼のようなパフォーマンスを見せたのでした。

 2019年には初めて開幕ロースター入りを果たし、4月3日のアスレチックス戦でメジャー初セーブを記録。かなり頼りにされたシーズンでしたが、前年のようには行かず、夏にはポータケットで過ごしたことも。このシーズンは62試合に登板し、ERAは4.85に膨らみました。

 2020年、ブレイジャーは25試合(先発1試合)に登板し、25.0イニングを投げて1勝0敗、ERA3.96、30 SOをマーク。同年12月上旬に2021年シーズンの1年契約に合意。

 2021年は5月3日にふくらはぎを痛めて60 Day IL入り。また、6月3日にはフォートマイヤーズのトレーニング施設でシミュレーションゲームに登板した際、ラインドライブを頭部に受け入院したこともありました。

 この年は9月3日にようやく復帰。春の分も併せて13試合のみの登板で終わり、1勝1敗、ERA 1.50。なお、ポストシーズンでは7試合に登板するも、4.0イニングで被安打8、失点4と苦戦しました。

 2022年以降は、上述のようにかなり苦戦し、2022年のERAは5.78、2023年のそれは7.29でもはやゲーム後半に投げられる状態ではありませんでした。

ブルペンの状況

 いとも簡単にヒットを放つ吉田選手の加入で、ますます打撃に厚みを増したレッドソックスはラファエル・デバースの前後を固める選手が出たということで、破壊力がアップ。今季はアレックス・ベルドゥーゴがリードオフでかなり頑張っており、ジャレン・デュランも2塁打を量産して、いいつなぎを見せてくれています。

 そんな打撃陣をバックに頑張って欲しいのが投手陣ですが、ここに来てクリス・セールが4月30日以降、4戦連続でクオリティー・スタート(QS)を記録するなどようやく復調してきました。

 また、現地2023年5月22日のエンゼルス戦でもタナー・ハウクが好投。若いブライアン・ベイヨーも良い傾向を見せておりますし、大きな課題の一つであったローテーションがようやく機能し始めました。

ジョン・シュライバーが3ヶ月以上の離脱

 今季はケンリー・ジャンセンを獲得し、ようやく念願のクローザーをゲットしたレッドソックスですが、そのケンリー・ジャンセンは400SVを達成した直後に小休止するような投球で試合をひっくり返されケースが続きましたが、また元に戻ってくれるとは思っています。 

 問題はそこに至るまでのつなぎ。

 頼みのジョン・シュライバーが5月15日のマリナーズ戦で、右肩を傷めて降板。診断の結果、右広背筋の一部を傷めたことが判明し、復帰まで3ヶ月以上かかる見込みです。

 ただ、ブレイジャーが担っていた終盤のセットアップにはクリス・マーティンがおり、かなり機能しています。そしてカッター・クロフォードとジョシュ・ウィンコウスキーの若い右腕が何度も良い仕事をしてくれていることが好材料ではあります。現地2023年5月22日のエンゼルス戦で、カッター・クロフォードはミッキー・モニアックにHRを打たれ、それが決勝点になって敗れはしましたが、同点あるいは僅差リードの場面を経験値を上げていけば良いことだと思います。

 またオフに獲得した左腕のジョーリー・ロドリゲスがILから復帰し、ブレイジャーのDFAの枠を埋めております。

 これからレッドソックスは巻き返しを図りたいですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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